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富士製薬工業【JP:4554】株価
株価の推移
出来高の推移
PERの推移
PBRの推移
時価総額の推移
事業内容
富士製薬工業株式会社は、連結子会社1社とともに医薬品の研究開発・製造・販売を主な事業としています。主に注射剤を中心に事業を展開しており、医薬品の一貫したバリューチェーンを持っています。
同社の主要な顧客は医療機関や卸売業者などで、製品の販売が収益の中心になっています。全国に5か所の拠点を置き、国内販売を軸に事業を進める一方で、OLIC(Thailand)Limitedとの間で製品の売買や資金の貸付も行っています。
同社の製品ラインは、産婦人科領域で用いるホルモン注射剤や、放射線科領域で使う尿路・血管造影用の注射剤が中核です。事業は医薬品事業の単一セグメントで構成されており、セグメント別の開示は行っていません。
経営方針
同社は中期経営計画の最終年度である2029年9月期に、売上高800億円、営業利益100億円を目指しています。営業利益率は2024年9月期の8.4%から12.5%へ改善し、EBITDARは106億円から230億円へと倍増、営業利益ベースの一株あたり純利益240円、ROE10%を目標としています。これらの数値目標を達成するために、中期的に女性医療、バイオシミラー、グローバル受託製造(CDMO)、次の成長に向けた戦略投資の4本柱を掲げています。
同社は重点投資分野としてまず女性医療を位置づけており、2024年12月に発売したアリッサ配合錠を中核に、エフメノカプセルや経口避妊薬などで市場浸透を図っています。国内の月経関連や更年期の市場規模や未診療の余地を踏まえ、女性医療専任のMRを90名配置して医師向け情報提供を強化し、医師向けプラットフォーム(エムスリー)の活用も進めています。バイオシミラー事業では既存の3製剤に加え、2025年9月にさらに3製剤の承認を取得してラインナップ拡充を図り、品質を前提に普及加速を狙います。
事業拡大の具体策としては、日本とタイの生産拠点を軸にASEAN市場での販路拡大と、グローバルな受託事業(CDMO)での受注拡大を目指しています。タイのOLICと富山工場の連携により多様な剤型の生産が可能であり、地政学的に安定した拠点として欧米企業からの受託案件獲得を狙います。受託開発・製造市場は年平均約7.2%の成長が見込まれており、安定供給と生産効率の強化、上市後製品のライフサイクル管理にも注力して収益基盤を固めます。
技術革新と組織強化にも投資を進めており、早期段階の創薬シーズ探索を強めるためにコーポレートベンチャーキャピタルの設置や北米・欧州のリサーチハブ設置を計画しています。また、デジタル専門組織を整備してAIやデータ活用を推進し、研究開発基盤やサプライチェーンの高度化を進めます。人財面では女性が働きやすい環境整備を進め、女性管理職比率を現在の20%から引き上げるなど組織風土の改革を通じて持続的成長を目指しています。