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三菱マテリアルJP:5711
沿革
1871-05 | 九十九商会が紀州新宮藩の炭坑を租借し、鉱業事業に着手 |
1873-12 | 三菱商会が吉岡鉱山を買収、金属鉱山の経営に着手 |
1893-12 | 三菱合資会社設立(岩崎家事業会社組織となる) |
1917-04 | 鉱業研究所(現イノベーションセンター)設置 |
1917-10 | 直島製錬所設置 |
1918-04 | 三菱鉱業㈱設立(三菱合資会社より鉱業関係の資産を継承) |
1947-05 | 菱光産業㈱(現三菱マテリアルトレーディング㈱)設立 |
1949-05 | 三菱鉱業㈱が東京証券取引所に上場 |
1950-04 | 三菱鉱業㈱より金属部門が分離、太平鉱業㈱発足 |
1950-09 | 太平鉱業㈱が東京証券取引所に上場 |
1952-12 | 太平鉱業㈱が三菱金属鉱業㈱に商号変更 |
1958-05 | 大手興産㈱(現三菱マテリアルテクノ㈱)設立 |
1963-12 | 小名浜製錬㈱設立 |
1969-10 | 国内炭鉱部門を分離 |
1970-11 | 大手金属㈱(現マテリアルエコリファイン㈱)設立 |
1973-04 | 岐阜工場(現岐阜製作所)設置 三菱鉱業㈱、三菱セメント㈱、豊国セメント㈱の3社が合併し、商号を三菱鉱業セメント㈱に変更 |
1973-12 | 三菱金属鉱業㈱が三菱金属㈱に商号変更 |
1976-07 | 国内金属鉱山部門を分離 |
1983-11 | セラミックス工場設置 |
1983-12 | MMCハルトメタル社設立 |
1984-05 | ファブリケーテッド・メタル・プロダクツ社(現米国三菱マテリアル社)設立 |
1989-10 | 堺工場及び三田工場設置 |
1990-12 | 三菱金属㈱と三菱鉱業セメント㈱が合併し、商号を三菱マテリアル㈱に変更 |
1991-03 | 筑波製作所設置 |
1991-10 | 東北開発㈱を吸収合併 |
1992-10 | 三宝メタル販売㈱設立 |
1996-02 | インドネシア・カパー・スメルティング社設立 |
2007-10 | 三菱マテリアル神戸ツールズ㈱を吸収合併して、明石製作所を設置 |
2008-02 | 三菱伸銅㈱を株式交換により、完全子会社化 |
2010-03 | 三菱電線工業㈱を株式交換により、完全子会社化 |
2014-04 | 三菱マテリアルツールズ㈱を吸収合併 |
2017-05 | MMCカッパープロダクツ社(現ルバタ社)を通じ、ルバタ・エスポー社及び同社子会社2社より同社グループの加工品部門を取得 |
2019-06 | 指名委員会等設置会社へ移行 |
2020-04 | 三菱伸銅㈱を吸収合併して、若松製作所及び三宝製作所を設置 三菱日立ツール㈱(現㈱MOLDINO)を完全子会社化 |
2021-02 | マントベルデ社を持分法適用関連会社化 |
2022-03 | 保有するユニバーサル製缶㈱の全株式を譲渡 吸収分割により、三菱アルミニウム㈱のアルミ圧延・押出事業を昭和アルミニウム缶㈱(現アルテミラ㈱)に承継 |
2022-04 | 吸収分割により、セメント事業及びその関連事業等をUBE三菱セメント㈱に承継 |
2023-01 | ㈱マテリアルファイナンスを吸収合併 |
2023-03 | 小名浜製錬㈱を完全子会社化 吸収分割により多結晶シリコン事業を高純度シリコン㈱に承継し、同社の全株式を譲渡 |
事業内容
三菱マテリアルは、多岐にわたる事業セグメントを持つ大手企業です。主な事業内容として、銅加工品や電子材料の製造・販売、超硬製品の製造・販売、銅・金・銀・パラジウムなどの貴金属の製錬・販売、さらにエネルギー関連や環境リサイクル関連の事業を展開しています。
高機能製品セグメントでは、銅加工品の製造・販売を行っており、機能材料や電子デバイスの製造・販売も手掛けています。また、化成品の製造やシール部品等の製造・販売も行っており、これらの製品は電子機器や自動車産業など幅広い分野で使用されています。
加工事業セグメントでは、超硬製品の製造・販売を行っており、これには国内外の子会社が関わっています。超硬製品は工業用途に広く利用され、高い耐久性と性能が求められる分野での需要が高いです。
金属事業セグメントでは、貴金属の製錬・販売を行っており、これにはインドネシアや日本国内の子会社が関与しています。これらの金属は電子機器や宝飾品など、多岐にわたる産業で利用されています。
環境・エネルギー事業セグメントでは、地熱・水力発電事業を展開し、環境リサイクル事業を通じて家電リサイクルなども手掛けています。これらの事業は、持続可能な社会の実現に貢献しています。
その他の事業としては、セメント事業やエンジニアリング事業、資材・機械設備の供給なども行っており、これらは建設業界や製造業界での需要に応えています。三菱マテリアルは、これら多様な事業を通じて、幅広い産業に対して高品質な製品とサービスを提供しています。
経営方針
三菱マテリアルは、持続可能な社会の実現を目指し、2023年度から2030年度までの中期経営戦略「中経2030」を策定しました。この戦略では、「人と社会と地球のために、循環をデザインし、持続可能な社会を実現する」というビジョンのもと、事業ポートフォリオの最適化、事業競争力の徹底追求、新製品・新事業の創出を全社方針として掲げています。
中経2030では、Phase1(2023年度から2025年度)とPhase2(2026年度から2030年度)の2段階に分けて、目標の実現を図ります。Phase1では、プロダクト型事業を中心にコスト競争力強化に基づく利益成長・収益性改善を進めるとともに、資源循環などの中長期の成長領域への投資を実行します。Phase2では、対象領域の拡大や海外を含む地域展開により事業拡大を図ります。
財務目標として、2025年度には売上高1兆9,400億円、営業利益700億円を、2030年度には売上高2兆円、営業利益1,300億円を目指します。また、キャピタルアロケーションにおいては、Phase1では成長投資2,300億円、Phase2では成長投資3,300億円を計画しています。
事業ポートフォリオ経営においては、成長性と収益性の2軸で事業ポートフォリオを管理し、経営資源の配分を最適化します。また、金属事業カンパニーと環境リサイクル事業の統合による効率化を図り、事業価値向上を加速します。
三菱マテリアルは、これらの戦略を通じて、持続可能な社会の構築に貢献し、企業価値の向上を目指しています。