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Udemy, Inc.UDMY
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事業内容
Udemy, Inc.はオンラインで学べるプラットフォームを運営し、個人向けのコース販売と企業向けのサブスクリプションサービスを主力にしています。同社は世界中の講師が作る録画講座をマーケットプレイスで販売し、法人向けには社員向け学習環境を提供して企業のスキル開発を支援しています。
主要な顧客は個人学習者と企業で、収益は個人向けのコース販売収入と法人向けのライセンス・サブスクリプション収入の二本柱です。同社は企業向けサービスの比率を高めることで利益率の改善を図っており、契約座席数や付加機能の拡張で売上を伸ばす戦略を取っています。
事業は大きく個人向けマーケットプレイスと法人向け(Udemy Businessなど)に分かれ、法人向けはPro版やリーダーシップ向けの学習プログラムなど付加価値サービスで展開しています。同社は豊富な講座数を武器に講師との収益分配でコンテンツを拡充し、国際展開や学習機能の強化、顧客ごとの導入支援体制への投資で既存顧客の拡大を目指しています。
経営方針
同社はUdemy Business(企業向け事業)の拡大を通じて収益成長と利益率改善を図ることを目指しています。具体的には、消費者向けからより粗利率の高いEnterprise(UB)セグメントへの売上ミックスのシフトを進めており、同社自身もEnterpriseの売上が今後コンシューマーより速く成長すると見込んでいます。2024年には調整後EBITDAが前年から3,520万ドル改善しており、現金・現金同等物は1億9180万ドル、市場性有価証券が1億6380万ドルと合わせて約3.56億ドルの流動性を有している点も当面の運転資金の裏付けとなっています。
同社は成長投資の重点分野として、コンテンツ拡充と企業向けソリューションの差別化に注力しています。具体施策としてコース数を約25万本にまで拡大し、多言語コースも約11.5万本を確保することで幅広い学習ニーズに対応しています。また、インストラクターへの報酬体系の見直し(インストラクターレベニューシェアの引き下げ)によりコスト構造を改善し、受講者に対する価格最適化は機械学習を使って国ごとに最適価格を算定する仕組みを強化しています。さらに、2021年に買収したCorpUをUB Leadership Academyとして再編するなど、リーダー人材育成領域での差別化も進めています。
同社は新市場開拓と既存顧客の深堀りで拡大を目指しています。国際展開は既に売上の過半を北米以外で稼いでおり、特に日本のような市場ではリセラー等の戦略的パートナーと協業することで営業力を強化する方針です。法人向けでは「ランド・アンド・エクスパンド」戦略を採り、既存顧客の席数浸透率はまだ10%未満と見ており、この内部拡大でシート数と売上を伸ばす計画です。一方で2024年の合理化策では約280名の人員削減を実施し、総額約1,790万ドルのリストラ費用(うち2024年計上は約1,670万ドル)を見込むなど、収益性とキャッシュ管理も同時に進めています。
同社は技術面での差別化とプラットフォームの拡張性強化に注力しています。生成系AIへの投資や没入型学習(評価ツール、実習環境、学習パスを含むUdemy Business Pro)といった機能開発を進め、学習効果と定着を高めることで企業顧客のロイヤルティを強化しようとしています。技術投資の裏付けとして資本化ソフトウェア残高は約1.05億ドル、2024年の償却費は約1,990万ドルに達しており、同社はプラットフォームの性能維持・拡張のためのインフラ投資とAI活用を継続していくことを目指しています。