東京衡機JP:7719

時価総額
¥13.5億
PER
23.4倍
試験機事業では試験・計測機器の製造販売、保守サービス、エンジニアリング事業ではゆるみ止めナット等の製造販売を展開。

沿革

1923-03合資会社東京衡機製造所として創立。東京市麹町区に本社、品川区に大崎工場を設置し、金属材料試験機、セメント・コンクリート試験機、内燃機関馬力測定用動力計、理化学天びん、一般衡機類の製造販売を開始。
1936-12株式会社東京衡機製造所に改組。
1938-08溝ノ口工場(川崎市高津区)を開設。
1949-08大阪出張所を開設。
1959-11本社を東京都中央区日本橋室町に移転。
1961-10東京証券取引所市場第二部に株式を上場。
1972-03大崎工場を溝ノ口工場に統合。
1973-06名古屋営業所を開設。
溝ノ口工場敷地内に第一冷蔵倉庫を建設し、賃貸を開始。
1973-09カール・シェンクAG(ドイツ連邦共和国)と試験機に関する技術援助契約を締結。
1977-08溝ノ口工場敷地内に第二冷蔵倉庫を建設し、賃貸を開始。
1985-01神奈川県津久井郡津久井町(現・相模原市)に相模工場を開設し、溝ノ口工場を移設。
1988-05川崎市高津区に法人向け独身寮を建設し、賃貸を開始。
1995-03本社を東京都千代田区岩本町に移転。
1998-03本社を神奈川県津久井郡津久井町(現・相模原市)に移転。
1998-10長岡工場(新潟県長岡市)を開設。
2003-01カール・シェンクAGおよび株式会社堀場製作所と合弁でシェンク東京衡機株式会社を設立。
2003-04株式交換により株式会社アジアビーアンドアールネットワーク(後・株式会社テークステレコムに社名変更)の全株式を取得。これにより同社の民生品製造子会社である瀋陽篠辺機械製造有限公司(中華人民共和国遼寧省)(後、瀋陽特可思精密機械科技有限公司に社名変更)を間接取得。
2005-11株式会社東京試験機(現・株式会社東京衡機試験機・連結子会社)の全株式を取得。
2006-07上海参和商事有限公司および無錫三和塑料製品有限公司の出資持分を取得し子会社化。
2007-09株式会社KHIの第三者割当増資を引受け子会社化。
2008-07ビルコンエンジニアリング株式会社(現・株式会社ZR東京衡機サービス)の全株式を取得。
2008-09社名を株式会社テークスグループに変更。
2013-06瀋陽特可思精密機械科技有限公司について中国法上の会社分割を行い、瀋陽特可思木芸製品有限公司を新設し、存続会社の全出資持分を中国の企業経営者等に譲渡。
2013-09社名を株式会社東京衡機に変更。
2014-11株式会社KHI解散(2015年7月特別清算結了)。
2015-02上海参和商事有限公司の全出資持分を譲渡。
2015-092015年9月1日付で当社の試験機事業と株式会社東京衡機試験機サービスの全株式を会社分割(簡易吸収分割)の方法により連結子会社である株式会社東京試験機(同日付で株式会社東京衡機試験機に社名変更)に移管。
2017-032017年3月1日付で当社のエンジニアリング事業を会社分割(簡易新設分割)の方法により新設会社である株式会社東京衡機エンジニアリングに移管。
無錫三和塑料製品有限公司に現物出資した瀋陽特可思木芸製品有限公司の全出資持分を中国の個人投資家に譲渡。
2018-11株式会社テークステレコム解散(2019年2月清算結了)。
2021-09本店・本社を神奈川県相模原市南区に移転。
2021-11長岡工場を他社に売却。
2022-02無錫三和塑料製品有限公司の全出資持分を他社に譲渡。
2022-04東京証券取引所の市場区分変更に際しスタンダード市場に移行。
2023-07本社を東京都渋谷区に、登記上の本店を相模原市緑区に移転。
2024-01株式会社東京衡機試験機サービス(2024年1月26日付で株式会社ZR東京衡機サービスに社名変更)の株式51%を株式会社ツビックローエルへ譲渡。
2024-05監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行。

事業内容

東京衡機は、自社および子会社4社から成るグループ企業であり、主に試験機事業、商事事業、エンジニアリング事業、およびその他の事業を展開しています。試験機事業では、東京衡機試験機が試験・計測機器の製造販売、海外業務提携先製品の輸入販売、受託試験を行っており、東京衡機試験機サービスが保守サービスやメンテナンスを提供しています。エンジニアリング事業では、東京衡機エンジニアリングがゆるみ止めナット、スプリング、その他締結部材の製造販売を手掛けています。

一方で、商事事業については、国際的な商取引を中心に商品の仕入れ・販売を行っていましたが、2022年12月に設置された第三者委員会の調査結果、不適切な会計処理が発覚しました。これにより、2023年3月8日付で過去の会計処理を訂正し、事業からの撤退を決定しました。また、2022年7月28日に設立された東京衡機不動産に関しては、設立以来売上が計上されておらず、今後解散・清算する予定です。

東京衡機グループは、これらの事業を通じて、多岐にわたる産業分野に対して技術とサービスを提供しており、特に試験機事業とエンジニアリング事業においては、製品の品質向上と安全性の確保に貢献しています。しかし、商事事業の撤退は、同社の事業戦略の見直しを迫る出来事となりました。

経営方針

東京衡機は、1923年の創業以来、試験機事業を中心に、社会インフラの安全・安心を支えるエンジニアリング事業などを展開してきました。同社グループは、技術への挑戦、人間性の尊重、地域社会への貢献を企業理念とし、「技術と知識で豊かな社会の実現に貢献する」ことを目指しています。

経営戦略として、試験機事業ではマーケットシェアの拡大と収益基盤の強化を目指し、標準製品のブラッシュアップ、代理店網を活用した営業基盤の強化、製品・技術開発力の強化、オーダーメイド製品の受注拡大、修理・校正・メンテナンスサービスの拡充に取り組んでいます。エンジニアリング事業では、既存顧客の深耕、新規顧客の開拓、共同製品開発による売上の安定的拡大、生産性の向上を通じてインフラマーケットへのさらなる浸透を目指しています。

経営目標としては、持続的な成長と安定的な収益の確保による企業価値の向上を掲げ、売上高成長率10%以上、営業利益率7%以上、ROE(自己資本利益率)5%以上を中長期的な経営指標としています。

しかし、新型コロナウイルス感染症の影響やロシアのウクライナ侵攻などの外部環境の変化、商事事業における不適切な会計処理の発覚とその撤退決定など、対処すべき課題も存在します。これらの課題に対して、同社は事業活動の見直し、再発防止策の策定・実行、内部管理体制の改善、資金繰りの安定化などに取り組んでいます。

東京衡機グループは、これらの成長戦略と経営目標、課題への対応を通じて、技術と知識で豊かな社会の実現に向けた貢献を目指しています。