タチエスJP:7239

時価総額
¥708億
PER
8.6倍
自動車座席及び座席部品の製造・販売を主軸に、商業施設の賃貸も手がける企業。

事業内容

タチエスは、自動車座席および座席部品の製造と販売を主な事業としています。同社は、29社の子会社(うち非連結子会社3社)と6社の関連会社(うち持分法非適用の関連会社3社)で構成されています。これらの企業は、各地域での製造と販売を担当し、タチエスのグローバルな事業展開を支えています。

日本国内では、タチエスは自動車座席と座席部品を製造し、主に国内の顧客に納入しています。また、商業施設の賃貸も行っています。主要な関係会社としては、株式会社TF-METALがあります。これにより、国内市場での強固な基盤を築いています。

北米では、TACHI-S Engineering U.S.A., Inc.が営業・開発拠点として機能し、同社の子会社および関連会社が自動車座席と座席部品を製造しています。これらの製品は、主に米国内の顧客に納入されています。主要な関係会社には、TACHI-S Automotive Seating U.S.A., LLCがあります。

中南米では、TACHI-S Engineering Latin America, S.A. de C.V.が開発拠点として機能し、その他の子会社が自動車座席と座席部品を製造しています。これらの製品は、主に中南米の顧客に納入されています。主要な関係会社には、Industria de Asiento Superior, S.A. de C.V.などがあります。

欧州では、フランスのTACHI-S Engineering Europe S.A.R.L.が営業拠点として機能していましたが、2024年12月に清算が完了しました。これにより、欧州市場での事業展開は一時的に縮小しています。

中国では、泰極愛思(中国)投資有限公司が営業・開発拠点として機能し、泰極愛思(鄭州)汽車座椅研発有限公司が開発を行っています。その他の子会社および関連会社は、自動車座席と座席部品を製造し、主に中国内の顧客に納入しています。

東南アジアでは、TACHI-S (Thailand) Co., Ltd.が管理統括し、その他の子会社および関連会社が自動車座席と座席部品を製造しています。これらの製品は、主に東南アジア内の顧客に納入されています。これにより、東南アジア市場でのプレゼンスを強化しています。

経営方針

タチエスは、持続可能な社会の実現に貢献することを目的に、コーポレートビジョンとして「人と社会と共生し快適で豊かな生活空間を創造し続けることで人々を笑顔にする」を掲げています。このビジョンの実現を通じて、ステークホルダーの要請・期待に応えることを目指しています。

同社は「Transformative Value Evolution (TVE) Wave2 2027」という新中期経営計画を推進しています。この計画では、営業利益の引き上げと資本効率の向上を最優先課題とし、2027年度までに営業利益率4.5~5%、ROIC 8%、ROE 10%を目標としています。また、株主還元方針として、103.8円/株の下限配当や機動的な自己株買いを検討し、総還元性向50%以上を目指しています。

タチエスは、2030年までの企業価値向上のロードマップを策定し、2021年から2024年を再生・強化の期間と位置づけています。この期間において、収益構造と資産効率の改善を図り、北米と中国を除く事業で持続的な営業利益を稼ぎ出せる構造への変革を進めています。

2025年度から2030年度のWave2では、継続的な収益改善と共に「深化」、「進化」、「新化」の3つの“シンカ”を通じて成長を実現することを目指しています。事業環境やリスク・機会の分析を行い、ステークホルダーの視点から重要課題を抽出し、2030年ビジョンを策定しました。

2030年ビジョンでは、社是「互譲協調」に基づき、イノベーションを通じて提供価値を変革し、競争力・収益力を高めると同時に、社会課題への対応を通じてサステイナブル社会の実現に貢献することを目指しています。これにより、タチエスは選ばれ続ける企業となることを目指しています。