京セラJP:6971

時価総額
¥3.14兆
PER
30.7倍
ファインセラミック技術を基盤に、半導体製造装置用部品や車載カメラモジュール、コンデンサ、プリンター、通信端末など多岐にわたる製品・サービスを提供する企業。

事業内容

京セラは、ファインセラミック技術を基盤に、多様な事業セグメントを展開しています。これには、半導体、情報通信、産業機械、自動車、環境・エネルギー関連市場向けの製品開発、製造、販売、サービス提供が含まれます。京セラは、素材からシステム、サービスに至るまでの経営資源を活用し、グローバルに事業を展開しています。

京セラの事業セグメントは、コアコンポーネント、電子部品、ソリューションの3つに分かれています。コアコンポーネントでは、半導体製造装置用部品や車載カメラモジュール、セラミック・有機パッケージなどを提供しています。これらは、半導体、産業機械、自動車、情報通信市場向けに展開されています。

電子部品セグメントでは、コンデンサ、水晶部品、コネクタ、パワー半導体などの電子部品を提供しています。これらは、情報通信、産業機械、自動車、民生関連市場向けに展開されています。京セラは、これらの製品を通じて、さまざまな市場ニーズに応えています。

ソリューションセグメントでは、機械工具、ドキュメントソリューション、コミュニケーション、スマートエネルギー関連製品・サービスを提供しています。具体的には、切削工具、オフィス用プリンター、通信端末、ICTソリューションなどが含まれます。これにより、京セラは多様な業界に対して包括的なソリューションを提供しています。

経営方針

京セラは、持続的な成長を目指し、独自の経営哲学「京セラフィロソフィ」と「アメーバ経営」を基盤に、売上拡大と高収益性の実現を追求しています。2024年から2026年にかけての中期経営計画では、売上高2兆5,000億円、税引前利益3,500億円を目標に掲げていますが、部品事業の低迷により計画の遅れが生じています。

京セラは、AIや5G/6Gなどの新技術の進展を事業機会と捉え、ファインセラミック部品や電子部品の需要拡大を見込んでいます。これに伴い、技術要求の高度化や環境対応、労働人口減少への対応が求められています。京セラは、これらの市場動向を活かし、収益性の向上を図る方針です。

高収益企業への回帰を目指し、京セラは経営改革プロジェクトを立ち上げ、事業ポートフォリオの再編を進めています。特に、セラミック関連事業をコア事業と位置づけ、開発力と生産能力の強化に注力しています。また、ソリューション事業では、ユーザーの課題解決に重きを置いた事業形態への転換を図っています。

資本戦略の見直しも進めており、政策保有株式の縮減や自己株式の取得を通じて、資本効率の向上と株主還元の充実を図っています。これにより、成長投資への資金を確保し、事業の拡大を目指しています。

サステナブル経営の推進も重要な課題です。京セラは、脱炭素社会の実現に向けた取り組みや、多様な人材の活躍推進、ガバナンス強化を進めています。これにより、持続的な企業価値の向上を図り、社会貢献を目指しています。