ザインエレクトロニクスJP:6769

時価総額
¥116.1億
PER
ザインエレクトロニクス株式会社は、LSI事業で高速データ伝送LSIや電源制御用LSIの開発・販売、IPライセンス提供、AIOT事業でAI/IoT/M2M機器の開発・製造・販売を手がける。

沿革

1991年5月

半導体メーカーからの受託設計を目的として、株式会社ザイン・マイクロシステム研究所(本社所在地:茨城県つくば市)を設立。

1992年6月

三星電子株式会社(韓国)向けメモリー開発設計を目的として、三星電子株式会社との合弁でザインエレクトロニクス株式会社(本社所在地:東京都中央区日本橋大伝馬町)を設立。

1993年1月

株式会社ザイン・マイクロシステム研究所の本社を東京都中央区日本橋大伝馬町へ移転。

1995年6月

台湾の製造委託管理会社として、光友股份有限公司(台湾)・光菱電子股份有限公司(台湾)との合弁により、旭展電子股份有限公司(台湾)を設立。(株式会社ザイン・マイクロシステム研究所)

1997年2月

自社ブランドによる液晶ディスプレイ向けデジタル信号処理チップの出荷開始。

1998年3月

当社代表取締役飯塚哲哉が、三星電子株式会社および株式会社ザイン・マイクロシステム研究所が保有する当社株式全部を買い取り、三星電子株式会社との合弁を解消。

5月

半導体の設計開発に特化、自社工場を持たずチップの製造を専業メーカーに委託するファブレス企業のビジネスモデルを構築。

9月

株式会社ザイン・マイクロシステム研究所の株式を買い取り、100%子会社化を実施。

2000年1月

株式会社ザイン・マイクロシステム研究所を吸収合併。同時に本社を東京都中央区八丁堀へ移転。

9月

台湾における当社製品の販売拠点として、100%出資子会社である哉英電子股份有限公司(現 連結子会社)を設立。

2001年8月

日本証券業協会に株式を店頭登録。

2002年5月

ギガテクノロジーズ株式会社に資本参加。

2003年2月

ギガテクノロジーズ株式会社に追加出資し、100%子会社化を実施。

5月

本社を東京都中央区日本橋本町へ移転。

8月

ギガテクノロジーズ株式会社を解散。

2004年12月

株式会社ジャスダック証券取引所に株式を上場。

2009年1月

ウィンボンド・エレクトロニクス社(台湾)より画像処理用LSI事業の譲受けを行い、ザイン・イメージング・テクノロジ株式会社として発足。

10月

ザイン・イメージング・テクノロジ株式会社を解散。

2010年1月

本社を東京都千代田区丸の内へ移転。

3月

ザインエレクトロニクスコリア株式会社(現 連結子会社)を設立。

4月

ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所(JASDAQ市場)に上場。

2012年5月

本社を東京都千代田区神田美土代町へ移転。

11月

賽恩電子香港股份有限公司(現 連結子会社)を設立。

2013年5月

前海賽恩電子(深圳)有限公司(現 連結子会社)を設立。

7月

東京証券取引所と大阪証券取引所の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。

2016年2月

2018年2月

12月

2019年1月

シリコンライブラリ株式会社と資本業務提携(現 持分法適用会社)。

THine Solutions, Inc.(現 連結子会社)を設立。

キャセイ・トライテック株式会社の発行済株式数の52.39%を取得し、同社および同社の子会社である深圳泰晨通訊科技有限公司を連結子会社化。

キャセイ・トライテック株式会社の株式を追加取得(保有割合:83.87%)。

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のJASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行。

事業内容

ザインエレクトロニクス株式会社とそのグループ企業(連結子会社7社および関連会社1社)は、主に2つの事業セグメントに分かれています。これらはLSI事業とAIOT事業です。

LSI事業では、同社は独自のアナログ設計技術と論理設計技術を活用し、特定用途向け標準品(ASSP)として、様々な用途向けのミックスドシグナルLSIを開発し、自社ブランドで販売しています。具体的には、情報伝送用LSI、画像データを高速に伝送するLSI(V-by-One®HSやLVDS規格品など)、デジタル画像データ伝送LSIと液晶パネルコントローラの一体型LSI、ビデオ信号処理LSI(ADC)、電源制御用LSI、LEDドライバ、電源モジュール、画像処理用LSI(ISP)などがあります。これらの製品は、事務機器、アミューズメント、セキュリティカメラ、車載機器、薄型テレビ、液晶パネル、パソコンなど幅広い市場で使用されています。また、製品開発から得られたIP(回路設計資産)をライセンスする事業も展開しています。

一方、AIOT事業では、AI、IoT、M2M機器やモバイル通信機器のハードウェアおよびソフトウェアの開発、製造、販売を行っています。この事業セグメントでは、キャセイ・トライテック株式会社を中心に、AIおよびIoT活用分野でのイノベーションを加速し、新たなソリューションを通じて、顧客および世界市場に対して革新的な付加価値を提供しています。

ザインエレクトロニクスグループは、製品企画および開発を自社で行いながら、製造は国内外のファウンドリーに委託するファブレスメーカーとしての事業形態を採っており、販売は直販または販売代理店を通じて行っています。

経営方針

ザインエレクトロニクスは、研究開発型ファブレスメーカーとして、独自のアナログ設計技術を核に、高付加価値な半導体技術を提供することで競争力を確立しています。同社は、人財の集結と資本・資源の有効活用を理念に掲げ、特にIoT分野でのイノベーションを加速させています。そのため、積極的な研究開発とアライアンスの推進を通じて企業価値の向上を目指しています。

中期経営戦略「5G&Beyond-NE」では、LSI事業とAIOT事業の両軸で、新たなソリューションの提供を目標としています。これには、世界市場への独自ソリューション提供、海外マーケティングと営業拠点の強化、開発能力と知的財産権の拡充、コスト構造の競争力強化、および新事業開拓のためのアライアンス案件の積極的探索が含まれます。

ザインエレクトロニクスは、これらの施策を通じて、将来にわたる「Beyond成長力」の創出と企業価値の拡大、さらには社会貢献を目指しています。同社の戦略は、大きな事業環境の変化にも柔軟に対応し、持続可能な成長を追求することに焦点を当てています。