QDレーザJP:6613

時価総額
¥146.6億
PER
-32.9倍
レーザデバイス事業と視覚情報デバイス事業を展開し、量子ドットレーザや網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA DisplayⅡ」などを手がける企業。

事業内容

QDレーザは、レーザ技術を活用した製品の開発、製造、販売を行っており、主にレーザデバイス事業と視覚情報デバイス事業の2つの事業セグメントを展開しています。レーザデバイス事業では、半導体レーザの設計や製造を行い、視覚情報デバイス事業では、レーザ網膜投影技術を用いた製品を提供しています。

レーザデバイス事業では、半導体結晶成長技術を駆使し、量子ドットレーザや小型モジュールなどを開発しています。これらの製品は、光通信や精密加工、各種センサなどの用途に利用されています。特に、量子ドットレーザは高温環境でも安定して動作する特性を持ち、シリコンフォトニクス用光源としても注目されています。

視覚情報デバイス事業では、網膜走査型レーザアイウェアを中心に、メガネ型ディスプレイや非メガネ型網膜投影製品を開発しています。これらの製品は、視力補正や情報支援用途に利用され、特に高齢者や視覚障害者の視力補助に貢献しています。代表的な製品には「RETISSA DisplayⅡ」や「RETISSA ON HAND」などがあります。

QDレーザの技術は、半導体レーザの活性層に量子ドットを採用し、温度安定性を高めることで、従来の技術に比べて評価や調整が容易になっています。また、VISIRIUM Technologyを用いた網膜投影技術により、視力やピント位置に影響を受けずに鮮明な画像を提供することが可能です。これにより、医療やエンターテインメント分野での応用が期待されています。

経営方針

QDレーザは、半導体レーザ技術を基盤に、世界中の人々の生活を豊かにすることを目指しています。同社は「人の可能性を照らせ。」という理念のもと、革新的な製品開発と市場拡大を進めています。特に、業界をリードする新製品の開発と安定した量産化を重視し、顧客満足度の向上を図っています。

同社の中期経営計画では、2027年3月期までに全社黒字化を目指しています。レーザデバイス事業では、DFBレーザや小型可視レーザの売上を毎年20~25%成長させる計画です。また、量子ドット技術を活用し、新たな市場への参入を図っています。視覚情報デバイス事業では、スマートグラスやビジョンヘルスケア分野での成長を追求しています。

QDレーザは、ファブレス製造を採用し、固定費を抑えつつ柔軟な生産体制を実現しています。これにより、需要変動に対応しながら高品質な製品を提供しています。また、幅広い波長領域のレーザを開発し、多様なアプリケーションに対応する製品を量産しています。

量子ドットレーザの量産技術をシリコンフォトニクスに展開し、高速光デバイスの低コスト化を目指しています。さらに、モジュールビジネスの展開により、Plug&Play製品のニーズに応えています。これにより、研究者や検査装置メーカーの製品開発期間を短縮しています。

最終製品の展開として、網膜投影技術を応用した消費者向け製品を開発しています。RETISSAシリーズは、視力補正や情報支援用途に利用され、特に高齢者や視覚障害者の視力補助に貢献しています。今後も光の可能性を提案する製品開発を進めていきます。

共同事業化による事業拡大も進めており、スマートグラスやビジョンヘルスケア分野での収益化を図っています。他社との提携を通じて、製品化に必要な資金やノウハウを補完し、事業の成長を加速させています。