KOKUSAI ELECTRICJP:6525

時価総額
¥9322.2億
PER
32.8倍
半導体製造装置の製造・販売・保守サービスを展開し、成膜装置のAdvancedAce®シリーズや枚葉トリートメント装置のMARORA®を提供。

事業内容

KOKUSAI ELECTRICは、半導体製造装置の製造・販売・保守サービスを中心に事業を展開しています。同社は、半導体製造装置事業の単一セグメントを持ち、装置ビジネスとサービスビジネスに分かれています。

装置ビジネスでは、半導体の製造に使用する装置の製造と販売を行っています。特に、成膜工程と熱処理工程に用いられる装置が主力製品です。成膜工程では、LP-CVDやALDに対応した製品を提供し、熱処理工程では、熱酸化やアニールなどのプロセスに最適な装置を提供しています。

KOKUSAI ELECTRICのバッチ成膜装置は、数十枚以上のシリコンウェーハを一括処理することが可能で、高生産性が特徴です。主力製品には、AdvancedAce®シリーズとTSURUGI® 剱®シリーズがあります。これらは高品質な成膜性能と高生産性を実現しています。

枚葉トリートメント装置は、成膜後に膜質を改善するための装置です。プラズマや加熱を用いて膜中の不純物を除去し、膜質を安定させます。KOKUSAI ELECTRICの製品には、MARORA®やTANDUO®があります。特にMARORA®は高い生産性と品質を提供します。

サービスビジネスでは、半導体製造装置の部品販売や保守サービスを提供しています。装置の移設や改造、ウェーハサイズ200mm以下の装置の販売も行っています。これにより、安定的かつ高マージンな収益が期待されます。

KOKUSAI ELECTRICは、装置のライフサイクル全体にわたってアフターサービスを提供し、インストール台数の増加と各サービスの強化を通じてサービスビジネスを拡大しています。また、関連子会社では測定検査装置や洗浄装置用の超音波発振器ユニットを製造・販売しています。

経営方針

KOKUSAI ELECTRICは、半導体製造装置の分野で成長を続けるため、いくつかの戦略を掲げています。まず、同社は「KOKUSAI ELECTRIC Way」という企業理念のもと、技術革新を通じて持続可能な社会の実現を目指しています。特に、半導体製造プロセスの前工程における「成膜」工程に注力し、バッチ成膜装置やトリートメント装置で世界トップクラスのシェアを誇ります。

同社の中期経営計画では、WFE(Wafer Fab Equipment)市場の成長を前提に、売上収益を3,300億円以上にすることを目標としています。資本コストを意識しつつ、資本収益性の向上を図ることで、持続的な成長を目指しています。また、ESGの取り組みを強化し、環境・社会課題の解決に貢献することも重要な戦略の一部です。

KOKUSAI ELECTRICは、技術革新を通じた高付加価値製品の開発に注力しています。韓国や横浜の拠点を活用し、先端デバイス開発に対応するための体制を強化しています。さらに、米国でのデモセンター新設も予定しており、グローバルな展開を加速させています。

同社は、グループ全体での高効率経営を推進し、DXを活用した生産管理や顧客管理の最適化を図っています。また、多様な人材が活躍できる職場環境を整備し、従業員の能力を最大限に引き出すことを目指しています。

さらに、KOKUSAI ELECTRICは、顧客への提案力を強化し、NAND分野で培った技術を他の分野にも展開しています。新たな市場への挑戦を続け、パワーデバイスやセンサー分野への取り組みも強化しています。これにより、さらなる業績拡大を図っています。

サービスビジネスの拡大も重要な戦略の一部です。製品のライフサイクル全体でのサービス提供を通じて、顧客のニーズに応える体制を整えています。部品販売やメンテナンスを通じて、安定した収益基盤を築くことを目指しています。