オーエスジーJP:6136

時価総額
¥1990.6億
PER
13.4倍
切削工具、転造工具、測定工具、工作機械、機械部品等の精密機械工具の製造・販売を手がける。主要製品にはタップ、ダイス、エンドミル、インデキサブル工具、ドリル、ダイヤモンド工具等がある。

沿革

1938年3月

資本金5万円をもって東京府に株式会社大沢螺子研削所を創立、タップ・ダイスの製造販売を開始。

1942年5月

㈱溝淵製作所を買収合併し、ねじゲージの製造開始。

1943年5月

愛知工場建設(現・OSGアカデミー)。

1945年8月

終戦により全工場を閉鎖。

1946年5月

本社を東京都杉並区に移転し、同時に愛知工場の操業を開始。

1951年8月

本社を東京都千代田区に移転。

1955年4月

本社を愛知県宝飯郡一宮村に移転。

1961年4月

豊川工場を新設し、操業を開始する。

1963年5月

ねじ転造平ダイスの製造を開始する。

1963年6月

社名をオーエスジー株式会社に変更する。

1963年12月

販売部門を分離し、オーエスジー販売㈱に販売業務を移管。

1964年12月

株式を名古屋証券取引所市場第二部に上場。

1967年3月

大池工場を新設し、操業を開始する。

1968年2月

オーエスジー販売㈱と共同出資により、米国に現地法人の販売会社OSG Tap and Die, Inc. Illinoisを設立(現・OSG USA, INC.、連結子会社)。

1970年5月

台湾に大宝精密工具股份有限公司を設立(現・連結子会社)。

1970年10月

ハイスエンドミルの製造開始。

1970年12月

株式を東京証券取引所市場第二部に上場。

1971年12月

豊橋工場を新設し、操業を開始する。

1974年11月

ブラジルサンパウロ州に現地法人の工具メーカーOSG Ferramentas de Precisâo Ltda.を設立(現・OSG Sulamericana de Ferramentas Ltda.、連結子会社)。

1980年9月

超硬エンドミルの製造開始。

1981年6月

東京証券取引所及び名古屋証券取引所の市場第一部に上場。

1982年2月

新城工場を新設し、操業を開始する。

1984年3月

ドリルの製造開始。

1985年10月

韓国に㈱秀一精密と合弁で韓国OSG㈱を設立(現・連結子会社)。

1987年2月

カッターボディーの製造開始。

1988年1月

カナダにOSG Canada Ltd.を設立(現・連結子会社)。

1990年11月

八名工場完成、タップの集中生産を確立する。

1992年12月

オーエスジー販売㈱と合併。

1993年2月

本社を愛知県豊川市に移転。

1993年8月

シンガポールにOSG Asia Pte Ltd.を設立(現・連結子会社)。

1994年1月

メキシコのタップメーカー Herramientas Metalicas de Corte, S.A. de C.V.を買収(現・OSG Royco, S.A. de C.V. 、連結子会社)。

1995年1月

英国に現地法人の持株会社OSG Limitedを設立(現・OSG Europe Limited、連結子会社)。

1997年10月

中国に現地法人の切削工具製造会社 大宝(東莞)模具切削工具有限公司を設立(現・連結子会社)。

1997年11月

ベルギーに現地法人の持株会社OSG Belgium S.A.を設立(現・OSG Europe S.A.、連結子会社)。

2000年4月

デンマークのThrane Tools A/Sを完全子会社化(現・OSG Scandinavia A/S 、連結子会社)。

2000年12月

神谷精工㈱を買収(現・ORS㈱、連結子会社)。

2001年7月

中国(上海)に現地法人の販売会社 欧士机(上海)精密工具有限公司を設立(現・連結子会社)。

2001年12月

コーティング部門を分社化し、オーエスジーコーティングサービス㈱を設立(現・連結子会社)。

2002年7月

スペインに現地法人の販売会社OSG Tooling Iberica, S.L.を設立(現・OSG Iberica Tooling S.L.、連結子会社)。

2003年1月

ドイツに現地法人の販売会社OSG GmbHを設立(現・連結子会社)。

2003年12月

イタリアのVUMAT S.R.L.を買収(現・OSG ITALIA S.R.L.、連結子会社)。

2004年6月

米国の転造工具製造会社であるSterling Die, Inc.を買収(現・OSG USA, INC.、連結子会社)。

2004年6月

中国に現地法人の超硬切削工具製造会社 奥斯机(上海)精密工具有限公司を設立(現・連結子会社)。

2005年6月

特殊小ねじ事業部門を分社化し、オーエスジーシステムプロダクツ㈱を設立(現・連結子会社)。

2005年7月

㈱ノダ精工を株式交換により買収(現・ノダプレシジョン㈱、連結子会社)。

2005年10月

米国の切削工具製造会社であるNAS Precision L.L.C.を完全子会社化(現・OSG USA, INC.、連結子会社)。

2005年11月

㈱金型コンサルを株式交換により買収(現・連結子会社)。

2006年7月

㈱タンガロイと資本・業務提携契約を締結。

2006年9月

㈱日新ダイヤモンド製作所を買収(現・㈱日新ダイヤモンド、連結子会社)。

2006年12月

㈱モリヤマを吸収合併。

2007年12月

㈱オーモリを吸収合併。

2008年9月

2006年7月に㈱タンガロイとの間で締結した資本・業務提携契約を解消。新たな業務提携契約を締結。

2008年10月

オランダのMac World Trade B.V.を買収(現・OSG Nederland B.V.、連結子会社)。

2011年7月

台湾に現地法人のコーティング加工製造会社 大宝鈦金科技股份有限公司を設立(現・連結子会社)。

2015年9月

フランスのDESGRANGES HOLDING S.A.S.を買収(現・NEXAM S.A.S.、連結子会社)。

2016年3月

米国のAmamco Tool & Supply Co., Inc.を買収(現・連結子会社)。

2016年11月

南アフリカのSomta Tools (Pty) Ltdを買収(現・連結子会社)。

2019年12月

ドイツのOSG BASS Holding GmbHを買収(現・BASS GmbH、連結子会社)。

2022年4月

東京証券取引所の市場再編に伴い、東京証券取引所市場第一部からプライム市場に移行。
名古屋証券取引所の市場再編に伴い、名古屋証券取引所市場第一部からプレミア市場に移行。

事業内容

オーエスジーは、切削工具、転造工具、測定工具、工作機械、機械部品などの精密機械工具の製造・販売を主な事業としています。同社グループは、オーエスジー本体と子会社92社、関連会社4社で構成されており、幅広い製品ラインナップを持っています。

切削工具セグメントでは、ねじ切り工具としてタップやダイス、ミーリングカッターとしてエンドミルやインデキサブル工具、その他にドリルやダイヤモンド工具などを提供しています。転造工具セグメントでは、ねじ転造ダイス各種(丸・平・ロータリー・ラック形転造ダイス)、トリミングダイスなどを扱っています。測定工具セグメントでは、ねじゲージを主要製品としています。

その他の事業として、工作機械セグメントでは転造盤や各種工作機械を、また、ツーリング工具、原材料、LHスティックスなども取り扱っています。

オーエスジーは、日本をはじめ、米州、欧州・アフリカ、アジアといった地域で事業を展開しており、各地域での販売や製造に関連する子会社や関連会社を有しています。例えば、米州ではOSG USA, INC.(米国)、Amamco Tool & Supply Co., Inc.(米国)、OSG Canada Ltd.(カナダ)などの子会社があり、欧州・アフリカではOSG Europe S.A.(ベルギー)、OSG GmbH(ドイツ)、Somta Tools (Pty) Ltd(南アフリカ)などが事業を支えています。アジアでは、欧士机(上海)精密工具有限公司(中国)、大宝精密工具股份有限公司(台湾)、OSG THAI CO., LTD.(タイ)などが地域のニーズに応えています。

経営方針

オーエスジーは、精密機械工具の製造・販売を主軸に事業を展開しており、その成長戦略として「Beyond the Limit 2024」という中期経営計画を策定しています。この計画の下、同社はカーボンニュートラル時代に向けたエッセンシャル・プレーヤーを目指し、ESG経営を推進しています。経営目標としては、ROA(営業利益ベース)15%、営業利益300億円を掲げていましたが、中国経済の減速の影響を受け、目標達成は2025年11月期以降にずれ込む見込みです。

同社は、収益性と事業効率の改善に注力し、景気変動に左右されにくい企業体質の構築を目指しています。また、Aブランド戦略を通じて、OSGブランドの価値向上と海外販売代理店網の強化を図り、2024年11月期におけるAブランド売上比率30%を目標にしています。さらに、自動車関連産業や航空機関連産業に次ぐ成長が見込まれる産業向けの売上拡大を目指し、微細精密加工分野でのシェアアップを図っています。

ESG経営の推進も同社の重要な戦略の一つであり、サステナビリティ方針に基づく重要課題への取り組みを通じて、企業価値の向上と地球・社会の持続的な発展に貢献していく方針です。製造プロセスの省エネ化やクリーンエネルギーの利活用を進め、2050年にはCO2排出量の100%削減を目指しています。

このように、オーエスジーは、中期経営計画「Beyond the Limit 2024」を軸に、収益性と事業効率の改善、Aブランド戦略、微細精密加工分野でのシェアアップ、そしてESG経営の推進という複数の戦略を推進し、持続可能な成長を目指しています。