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イードJP:6038
事業内容
イードは、Webメディア運営と企業向けのマーケティングおよびリサーチサービスを中核に事業を展開しています。同社は自社のコンテンツマーケティングプラットフォームを通じてニュースや専門情報を配信し、広告やデータ・コンテンツの提供、EC運営支援などを行っています。
主な顧客は企業のマーケティング担当者やEC事業者、商品開発や市場調査を行う企業です。同社は広告掲載料やデータ・コンテンツ利用料、ECサイトの販売収入に加え、リサーチやシステム導入・運用のサービス料を主要な収益源としています。
事業はクリエイタープラットフォーム事業(CP)とクリエイターソリューション事業(CS)の二本柱です。CPでは「iid-CMP」で複数ジャンルのメディアを運営し、子会社を通じてECサイト運営や一元管理システム、コミュニティ運営などを手がけ、CSでは定量・定性のリサーチサービスと、さまざまな用途に対応するEC構築支援システムを提供しています。
経営方針
イードはクリエイタープラットフォーム事業(CP事業)とクリエイターソリューション事業(CS事業)の二本柱を中核に、CP事業の拡大とCS事業の収益安定化を成長戦略の軸に据えています。具体的にはメディアジャンルの拡大とWebメディア数の増加によって広告やデータ提供の基盤を広げる一方で、広告収入に依存しすぎないようサブスクリプション導入や直接課金モデルを導入し、収益の多様化を図ることを目指しています。こうした取り組みにより、景気変動に左右されにくい収益構造の構築を狙っています。
重点投資分野としては、コンテンツとメディア獲得のための企業買収(M&A)とエンジニアリングの強化を挙げています。これまでに2019年7月にオフショア開発拠点へ向けた戦略投資を行うなど、技術開発力の底上げに注力してきた同社は、今後もM&Aによって新たなユーザー層やビジネス手法を取り込み、取得後は共同プロジェクトやシステム統合でグループ内の相乗効果を出す体制整備を進めることを目指しています。
新市場開拓や事業拡大はM&Aと既存資産の深掘りで進められます。具体施策としては、既存メディアを活用した有料会員サービスの展開、企業のEC事業支援やEC構築システムの提供、企業向け人材育成サービスの拡充などを通じて新たな収益基盤を作る方針です。加えて、Webメディアの増加によりマーケティングサービスを提供する顧客企業を増やし、顧客基盤の拡大から販売や調査の受注機会を増やすことを目指しています。
技術革新では人工知能(AI)を中核に据え、業務の効率化と新規サービス創出を進めています。同社はAI活用によってコンテンツ作成やデータ分析の高度化を図り、プロダクトの差別化につなげることを目指しています。開発体制ではオフショア拠点への投資や社内エンジニアリング力の強化、内部統制や情報管理の徹底(プライバシーマーク認証の取得や定期的な社内教育、セキュリティ対策の継続)を組み合わせ、技術とガバナンスの両面で事業拡大を支える体制を整備しています。