東邦チタニウムJP:5727

時価総額
¥972.8億
PER
18.8倍
金属チタン事業(スポンジチタン、チタンインゴット等)、触媒事業(プロピレン重合用触媒等)、化学品事業(超微粉ニッケル、高純度酸化チタン等)を展開。

沿革

1948年9月

東京都中央区において三和通商株式会社を設立。資本金300万円。

1953年8月

商号を東邦チタニウム株式会社に変更。

事業目的を金属チタンの製造・販売に変更。

1954年2月

神奈川県茅ヶ崎市に工場を建設。

スポンジチタン製造設備完成。チタン事業に進出。

1955年5月

株式を公開。東京証券市場店頭売買。

1960年7月

チタンインゴット設備完成。以後逐次増設。

1961年10月

株式を東京・大阪証券取引所市場第二部に上場。

1963年4月

高純度酸化チタン設備完成。電材事業に進出。

1965年6月

三塩化チタン触媒設備完成。触媒事業に進出。

1987年7月

加工部門が独立してトーホーテック㈱を設立。

1990年5月

ユニオン タイタニウム スポンジ コーポレーションに出資。

1990年8月

三京ダイヤモンドグループ(三京ダイヤモンド工業㈱、㈱三京ダイヤモンド商事他)を買収。
ダイヤモンド工具事業に進出。

1991年7月

東邦環境サービス㈱、㈱東邦プラント合併。社名を㈱テスコに変更。

1996年7月

ISO9002登録。

1998年1月

東チタ触媒黒部㈱を設立。

1998年4月

三京ダイヤモンド工業㈱と㈱三京ダイヤモンド商事合併。

1998年12月

ISO14001登録。

1999年2月

日立工場EB溶解工場設備完成。

1999年3月

東チタ触媒黒部㈱工場完成。

1999年7月

ISO9001登録拡大。

2000年9月

東邦キャタリスト㈱(旧東チタ触媒黒部㈱)へ触媒事業を譲渡。

2005年3月

三京ダイヤモンド工業㈱を株式譲渡。

2006年9月

東京証券取引所市場第一部に指定。

2008年4月

八幡工場EB溶解工場設備完成。

2008年4月

東邦キャタリスト㈱を吸収合併。

2009年2月

Toho Titanium America Co.,Ltd.を設立。

2009年4月

Toho Titanium Europe Co.,Ltd.を設立。

2009年4月

東邦マテリアル㈱を設立。

2010年4月

若松工場スポンジチタン製造設備完成。

2012年2月

若松工場スポンジチタン製造設備生産能力増強完成。

2014年7月

八幡工場第2EB溶解工場設備完成。

2016年2月

サウジアラビア王国におけるスポンジチタン製造合弁事業のための合弁会社である

Advanced Metal Industries Cluster and Toho Titanium Metal Co.,Ltd.を設立。

2020年4月

㈱TOHOWORLDを設立。

2020年6月

本社を神奈川県横浜市に移転。

2021年4月

若松工場ニッケル粉新工場(第4工場)完成。

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行。

2022年11月

茅ヶ崎工場触媒新工場(第4工場)完成。

事業内容

東邦チタニウムは、金属チタン事業、触媒事業、化学品事業の3つの主要な事業セグメントを持つ企業です。金属チタン事業では、スポンジチタン、チタンインゴット、高純度チタン、チタン加工品の製造と販売を行っています。このセグメントには、東邦チタニウム自身のほか、トーホーテック株式会社、Toho Titanium America Co.,Ltd.、Toho Titanium Europe Co.,Ltd.、日鉄直江津チタン株式会社、Advanced Metal Industries Cluster and Toho Titanium Metal Co.,Ltd.が含まれます。

触媒事業では、プロピレン重合用触媒などの触媒製品を提供しており、東邦チタニウム、Toho Titanium America Co.,Ltd.、Toho Titanium Europe Co.,Ltd.がこのセグメントに関与しています。

化学品事業では、電子部品材料として超微粉ニッケルや高純度酸化チタンを製造、販売しています。この事業には、東邦チタニウムと東邦マテリアル株式会社、Toho Titanium Europe Co.,Ltd.が参加しています。

東邦チタニウムは、ENEOSホールディングス株式会社とその子会社であるJX金属株式会社の傘下にあります。ENEOSホールディングス株式会社は、エネルギー事業、石油・天然ガス開発事業、金属事業を行う子会社及びグループ会社の経営管理などを手掛けています。JX金属株式会社は、非鉄金属事業を主な事業内容としています。これらの関連会社との連携により、東邦チタニウムは幅広い事業展開を行っています。

経営方針

東邦チタニウムは、チタンと関連技術の可能性を追求し、持続可能な社会の発展に貢献することを経営理念としています。同社は、安全とコンプライアンスを最優先し、変革と創造を実践し、ステークホルダーとの信頼・共生関係を築くことを行動基本方針として掲げています。経営環境の変化に対応し、2030年の目標達成に向けたキャッチアップ戦略を立案し、2023-2025年度中期経営計画を策定しています。特に、サステナビリティに関する取り組みを全社的な共通課題として強化し、「ESG経営の推進」を新たな基本テーマに加えています。

同社は、金属チタン事業、触媒事業、化学品事業、そして新規事業の4つのセグメントにおいて、それぞれの課題と施策を明確にしています。金属チタン事業では、航空機向けの需要に対応するための生産量引上げや生産能力増強に取り組んでいます。触媒事業では、ポリプロピレンの需要拡大に対応するための生産効率化と増産を目指しています。化学品事業では、小型・大容量MLCCに対応できる超微粉ニッケルの供給体制の構築に努めています。新規事業では、PEM水電解水素製造装置の陽極側拡散層として活用されるチタン多孔質体の事業化に向けた準備を進めています。

中期経営計画の最終年度である2025年には、売上高1,200億円、営業利益130億円、自己資本利益率(ROE)13%を目指しています。これらの目標達成に向けて、資本効率の向上を最も重要な経営指標と位置付け、改善を図っています。同社は、より長期的な視点で企業経営に取り組み、「100年企業」を意識した経営を目指しています。