大平洋金属JP:5541

時価総額
¥252.7億
PER
ニッケル事業では、フェロニッケル製品の製造・販売、ガス事業では製品製造用ガスの製造・販売、廃棄物リサイクル事業では有用金属抽出・人工砂利へのリサイクルを手掛ける。

沿革

1949年12月
 

企業再建整備計画の認可に基づき、日本曹達株式会社の鉄鋼部門より分離し、北陸の四工場を擁して日曹製鋼株式会社設立。

1952年1月

東京証券取引所、大阪証券取引所に上場。

1954年3月

新発田工場の砂鉄銑設備をフェロニッケル製錬設備に転換。

1957年5月

八戸工場完成し砂鉄銑の製造開始。

1959年5月

大平洋ニッケル株式会社設立に伴い新発田工場を分離。

1965年4月

八戸工場の銑鉄生産設備の一部を合金鉄生産設備に転換。

1966年7月

習志野機械工場完成。

1966年11月

八戸工場において、フェロニッケルの生産開始。

1966年12月

八戸工場において、ステンレス鋼の生産開始。

1970年1月

大平洋ニッケル株式会社を吸収合併し、大平洋金属株式会社に商号変更。

1973年3月

フィリピンのリオ・チュバ・ニッケル鉱山株式会社に資本参加し、ニッケル鉱山を開発。

1979年7月

新潟工場完成に伴い新発田工場電磁材部門、活性炭部門を移設し同工場閉鎖。

1983年6月

岩瀬工場を分離し、大平洋ランダム株式会社に研削材部門を営業譲渡。

1984年7月

直江津工場、富山工場、習志野機械工場を分離し、鋳鋼部門、鍛鋼部門、機械部門をそれぞれ大平洋特殊鋳造株式会社、大平洋製鋼株式会社、大平洋機工株式会社に営業譲渡。

1988年12月

フィリピンのタガニート鉱山株式会社に資本参加し、ニッケル鉱山を開発。

1997年1月

株式会社大平洋エネルギーセンター設立。

1998年7月

ステンレス鋼丸棒・線材部門からの撤退。

1999年9月

ステンレス鋼及びその他の非ニッケル部門から撤退し、フェロニッケル専業メーカーとなる。
新潟工場閉鎖。

2003年8月

廃棄物リサイクル事業の「焼却灰・ホタテ貝殻リサイクル施設」完成。

2006年6月

廃棄物リサイクル事業の「溶融飛灰リサイクル施設」完成。

2014年2月

廃棄物リサイクル事業の「溶融飛灰リサイクル事業」撤退。

2020年1月

株式会社大平洋エネルギーセンター清算。

2022年4月

東京証券取引所の市場区分見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行。

2023年3月

廃棄物リサイクル事業の「焼却灰・ホタテ貝殻リサイクル事業」撤退。

事業内容

大平洋金属は、多岐にわたる事業セグメントを持つ企業グループであり、主にニッケル事業、ガス事業、廃棄物リサイクル事業などを展開しています。

ニッケル事業では、フェロニッケル製品の主原料であるニッケル鉱石をフィリピン国内のリオ・チュバ・ニッケル鉱山㈱やタガニート鉱山㈱から購入し、製錬を行っています。製錬時に発生する鉱滓は、太平洋興産㈱が購入し販売しており、製品は日鉄ステンレス㈱などの関連当事者に販売されています。

ガス事業では、㈱大平洋ガスセンターが製品の製造過程で使用するガス類を製造し、大平洋金属へ販売しています。これにより、製造プロセスの効率化とコスト削減に貢献しています。

廃棄物リサイクル事業は、一般廃棄物焼却灰やホタテ貝殻などを混合溶融し、有用金属の抽出や人工砂利へのリサイクルを行っていましたが、2023年3月31日付で事業から撤退しました。今後は、この事業の製造設備を活用した新たなリサイクル資源を原料とする事業の検討を進めています。

また、㈱パシフィックソーワは鋳鍛鋼品や各種産業機械の仕入れ、販売を手掛けており、アミタホールディングス㈱とは廃棄物リサイクル事業の環境関連事業を通じて資本業務提携を結んでいます。

これらの事業を通じて、大平洋金属グループは資源の有効活用や環境保全に貢献し、企業価値の最大化を目指しています。

経営方針

大平洋金属は、その中期経営計画「PAMCO-2024」を通じて、持続可能な循環型社会の共創を目指す総合素材カンパニーへの変革を推進しています。この計画では、「さらなる基盤強化とサステナブル戦略の推進」をテーマに掲げ、事業環境の変化に対応可能な経営基盤の確立と継続的な成長を目指しています。特に、SDGsへの貢献とカーボンニュートラルの実現を重要課題と位置づけ、これらの解決を軸にした事業構造の構築を目指しています。

重点課題(マテリアリティ)としては、収益性を重視したフェロニッケル生産・販売体制の再構築、海外製錬事業への展開加速、新規事業の創出、国内事業の多角化、そしてサステナビリティ課題への対応による企業価値の向上が挙げられます。これらの課題に対する具体的な施策として、生産戦略の見直し、調達戦略の強化、海外製錬プロジェクトの推進、リサイクル事業の再構築などが計画されています。

大平洋金属は、これらの施策を通じて、SDGsの達成に貢献し、持続可能な企業成長を目指しています。また、グループ全体のシナジー効果を最大限に発揮し、世界有数の基盤を確立することで、競争力のある経営を実現することを目標としています。同社は、公正・透明な競争を通じて適正な利益を確保し、地球環境問題に積極的に取り組むことで、かけがえのない地球を守る姿勢を示しています。