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東北特殊鋼JP:5484
沿革
1937-04 | 仙台市に資本金500千円をもって東北特殊鋼株式会社を設立。 |
1938-04 | 仙台特殊鋼株式会社を合併。 |
1939-09 | 仙台市長町字八幡前1番地に仙台工場を起工。 |
1961-10 | 東京証券取引所市場第二部に上場。 |
1971-04 | キリンサービス株式会社(現・東特興業株式会社、連結子会社)を設立。 |
1975-11 | 当社製造素材使用による加工製品の製造販売開始。 |
1978-07 | 東京証券取引所市場第二部上場廃止、同日、社団法人日本証券業協会より店頭管理銘柄に指定される。 |
1980-10 | 特殊熱処理の受託ならびに同製品の販売開始。 |
1986-05 | 土浦工場を新設し、特殊熱処理の受託ならびに同製品の販売開始。 |
1987-07 | 株式会社児玉工業所(現・東特エステートサービス株式会社、連結子会社)を譲受。 |
1990-05 | 宮城県村田工業団地へ本社工場を移転。特殊熱処理設備を移転、受託ならびに同製品の販売開始。 |
1991-08 | 本社工場へ加工製品製造設備を移設、同製品の製造販売開始。 |
1992-02 | ㈱西友と旧長町工場用地の再開発事業に関し、基本協定を締結。 |
1992-05 | 本社工場へ本社機構および二次加工製造設備を移設、同製品の製造販売開始。 |
1993-12 | 本社工場へ溶解鍛造、冷鍛、工務試験の各設備を移設、同製品の製造販売開始。 |
1997-06 | 東特エステートサービス株式会社、不動産賃貸事業開始。 |
1997-09 | 日本証券業協会に株式を店頭登録。 |
2000-01 | 本社工場、ISO14001認証取得。 |
2003-04 | 本社鋼材工場、ISO9001認証取得。 |
2004-06 | 本社鋼材工場、QS-9000認証取得。 |
2004-12 | 日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場。 |
2005-06 | 本社精密加工工場、ISO9001認証取得。 |
2005-07 | 「環境調和型鉛フリー快削合金材料の発明」において社団法人発明協会より21世紀発明奨励賞を受賞。 |
2006-02 | 茨城県土浦市の東筑波新治工業団地へ土浦工場を移転。 |
2006-08 | 本社鋼材工場、ISO/TS16949認証取得(国内特殊鋼事業メーカー初)。 |
2007-11 | 高硬度電磁ステンレス鋼「K-M57」の発明に対し、社団法人発明協会より東北経済産業局長賞を受賞。 |
2010-04 | ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQに上場。 |
2011-05 | タイ王国にTOHOKU Manufacturing (Thailand) Co., Ltd.(現・連結子会社)を設立。 |
2013-07 | 大阪証券取引所と東京証券取引所の合併に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。 |
2017-05 | インド共和国にTOHOKU STEEL INDIA PRIVATE LIMITED(現・連結子会社)を設立。 |
2022-04 | 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行。 |
事業内容
東北特殊鋼は、特殊鋼メーカーとしての地位を確立しており、その事業セグメントは主に特殊鋼事業と不動産賃貸事業の二つに大別されます。特殊鋼事業では、多品種の特殊鋼鋼材の製造に加え、機械部品や工具の加工製品、熱処理加工サービスを提供しています。このセグメントは、小ロット生産や短納期対応といった柔軟なサービスを特色としています。また、主要原材料は大同特殊鋼株式会社およびその子会社である大同興業株式会社からの調達が中心であり、これらの関係会社を通じて製品の一部販売も行っています。
さらに、東北特殊鋼は、子会社を通じて事業のサポート体制も整えています。東特エステートサービス株式会社からは、工場用地の賃借や清掃・警備業務の支援を受けており、東特興業株式会社を通じて原材料の一部購入や製品の一部販売を行っています。また、海外展開として、タイとインドにおいて特殊鋼事業を展開する子会社も持っています。
不動産賃貸事業においては、旧長町工場用地を再開発し、その土地を子会社の東特エステートサービス株式会社に賃貸しています。この子会社は、ショッピングセンターを建設し、株式会社西友に賃貸するとともに、施設のメンテナンス業務も手掛けています。
このように、東北特殊鋼は、特殊鋼事業を核としつつ、不動産賃貸事業を通じて多角的なビジネス展開を行っており、製造からサポート、さらには海外事業に至るまで、幅広い事業活動を展開しています。
経営方針
東北特殊鋼は、特殊鋼素材の開発、製造、精密部品加工、熱処理、表面処理を含むバリューチェーンを活用し、独自性の高い製品を提供しています。同社は、創立の精神「高級特殊鋼を製造し、産業界に貢献する」に基づき、技術開発に積極的に取り組んでおり、特に海外での生産活動にも力を入れています。2023年度は、「激流乗り越え チームで成長」をスローガンに、原価低減、環境対応、新商品開発に全社一体で取り組んでいます。
経営環境の変化に対応するため、同社は2021年5月に策定した中期経営計画に沿って活動を進めており、特殊鋼事業では原材料やエネルギー等のコスト上昇に対応するための原価低減活動を継続しています。また、自動車の電動化や半導体産業の需要変動に対応し、新たな成長市場の開拓にも注力しています。特に、機能材料の生産能力増強や新規設備の設置を進め、高付加価値な商品の供給能力を最適化しています。
新事業・新商品開発においては、カーボンニュートラル実現に向けた新事業の創出と新商品の開発に積極的に取り組んでいます。次世代蓄電池やモーター用素材の開発、磁歪クラッド材を活用した商品開発など、研究開発機能の強化に努めています。
海外事業では、タイの加工事業やインドの鋼材事業の収益基盤の安定化を目指し、事業基盤の整備に取り組んでいます。また、企業風土改革やデジタルトランスフォーメーション(DX)による事業基盤の強化も進めており、全社でのコミュニケーション活性化や基幹システムの最大限活用を図っています。
このように、東北特殊鋼は、技術開発と海外展開を軸に、新事業・新商品開発や事業基盤の強化を通じて、持続的な成長を目指しています。