東北特殊鋼JP:5484

時価総額
¥153.3億
PER
17.7倍
特殊鋼事業では各種特殊鋼鋼材の製造や機械部品の加工を行い、不動産賃貸事業ではショッピングセンターを賃貸。

事業内容

東北特殊鋼は、特殊鋼事業と不動産賃貸事業の2つの主要な事業セグメントを持っています。特殊鋼事業では、各種特殊鋼鋼材の製造を行い、機械部品や工具の加工製品、熱処理加工も手がけています。この事業は、多品種、小ロット、短納期対応が特徴です。

東北特殊鋼は、主要原材料を大同特殊鋼株式会社およびその子会社である大同興業株式会社を通じて仕入れ、一部の製品販売もこれらの会社を通じて行っています。また、子会社の東特エステートサービス株式会社からは工場用地の賃借や清掃・警備業務の支援を受けています。

さらに、東北特殊鋼は海外にも展開しており、タイとインドにおいてTOHOKU Manufacturing(Thailand) Co.,Ltd.およびTOHOKU STEEL INDIA PRIVATE LIMITEDを通じて特殊鋼事業を行っています。これにより、グローバルな市場にも対応しています。

不動産賃貸事業では、東北特殊鋼の旧長町工場用地を再開発し、子会社の東特エステートサービス株式会社に賃貸しています。この子会社は、商業施設として建設したショッピングセンターを株式会社西友に賃貸し、メンテナンス業務も請け負っています。

経営方針

東北特殊鋼は、特殊鋼事業と不動産賃貸事業を中心に成長戦略を展開しています。特殊鋼事業では、電磁ステンレス鋼や特殊合金を活用し、半導体製造装置や新エネルギー分野での販売拡大を目指しています。また、トマト栽培向けの害虫防除機器や振動発電によるIoT電源の開発を進め、新たなビジネスモデルの構築を図っています。

同社は、2030年に向けた「東北特殊鋼 2030 VISION」を掲げ、変化する社会に対応する高機能材の提供を目指しています。2026中期経営計画では、特殊鋼事業と不動産賃貸事業の連携を強化し、価値創出と成長を追求しています。特に、未来への成長投資と収益性の改善に注力しています。

不動産賃貸事業では、仙台市長町エリアの旧工場跡地を再開発し、商業施設の賃貸を行っています。この事業は、安定した利益を生み出すとともに、エリア全体の価値向上を目指しています。商業施設の老朽化対応や周辺不動産への追加投資を通じて、長期的な収益性の確保を図っています。

東北特殊鋼は、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、未来工場の実現に向けた基盤整備を進めています。新しい基幹システムやITツールの導入により、生産効率の向上と高付加価値商品の開発を目指しています。これにより、特殊鋼製品の高品質化と市場競争力の強化を図っています。