品川リフラJP:5351

時価総額
¥911.3億
PER
6.8倍
耐火物、断熱材、ファインセラミックスの製造販売や築炉工事を手がける企業で、セラミックファイバーや無機塗料などを提供。

事業内容

品川リフラクトリーズは、耐火物、断熱材、ファインセラミックスの製造販売、築炉工事を主な事業としています。同社は、子会社38社と関連会社6社で構成され、グローバルに事業を展開しています。

耐火物セグメントでは、品川リフラクトリーズと株式会社セラテクノが定形耐火物や不定形耐火物を製造し、販売しています。また、品川ゼネラル株式会社は耐火物や関連製品の製造と請負業務を行っています。さらに、オーストラリア、ニュージーランド、インドネシア、ブラジルなどの海外子会社でも製造販売を行っています。

断熱材セグメントでは、イソライト工業株式会社とその関連会社がセラミックファイバーや耐火断熱れんがを製造販売しています。これにより、さまざまな産業分野での断熱ニーズに応えています。

先端機材セグメントでは、品川ファインセラミックス株式会社とShinagawa Specialty Ceramics Americas LLCがファインセラミックス製品や無機塗料、無機接着剤を製造販売しています。また、コムイノベーション株式会社は半導体製造装置の組立・検査を行っています。

エンジニアリングセグメントでは、品川リフラクトリーズと品川ロコー株式会社が高炉や転炉、焼却炉などの築炉工事や工業窯炉の設計・施工を行っています。これにより、産業インフラの構築を支援しています。

経営方針

品川リフラクトリーズは、2025年に150周年を迎えるにあたり、社名を「品川リフラ株式会社」に変更し、新たな成長戦略を掲げています。この変更は、耐火物に加え、断熱材や先端機材、エンジニアリング事業など多岐にわたる事業展開を示唆しています。新たな企業理念では、セラミックス技術を通じて最適なソリューションを提供し、産業と社会の発展に貢献することを目指しています。

同社の中期経営計画では、4つの重点方針を掲げています。まず、セクター戦略の深化を図り、ROICを重要指標とした経営を推進します。また、未浸透分野への進出やセクター間の協業を通じて業容拡大を目指します。生産基盤の整備では、最適生産体制への移行や新たな生産基盤の構築を進めています。

グローバル展開の加速も重要な戦略の一つです。地域間での人材・技術交流を強化し、新たなM&Aや事業提携を検討しています。さらに、サステナビリティ経営を推進し、カーボンニュートラルに向けた取り組みや人的資本の充実を図っています。これにより、持続的な成長と企業価値の最大化を目指しています。

同社は、厳しい事業環境の中でも利益拡大を図るため、コストダウンや安価原料の調達を進めています。国内では非鉄・工業炉分野でのシェア拡大を目指し、営業・開発部門の組織を再編しました。海外では、Gouda Refractories Group B.V.の加入により、グローバルネットワークを強化し、拡販を促進しています。

中長期的には、定形耐火物の主力工場である岡山工場や湯本工場の生産体制最適化を進め、グローバルマーケットでの新たなM&A案件を模索しています。断熱材セクターでは、脱炭素化社会を実現する製品の開発を推進し、先端機材セクターでは新成長分野への業容拡大を目指しています。これらの戦略を通じて、品川リフラクトリーズは持続可能な成長を追求しています。