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日本板硝子JP:5202
事業内容
日本板硝子は、主に三つの事業セグメントを展開しています。まず、建築用ガラス事業では、建築材料市場向けの板ガラス製品や内装外装用加工ガラス製品を製造・販売しています。このセグメントには、太陽電池パネル用ガラスも含まれ、同社の売上高の43%を占めています。
次に、自動車用ガラス事業があります。このセグメントでは、新車組立用および補修用市場向けにさまざまなガラス製品を提供しており、売上高の51%を占めています。主要な関係会社には、Pilkington Automotive Ltd.やPilkington North America, Inc.などがあります。
最後に、高機能ガラス事業です。このセグメントは、売上高の6%を占め、ディスプレイのカバーガラスやプリンター向けレンズ、光ガイド、エンジン用タイミングベルト部材などのガラス繊維製品を製造・販売しています。主要な関係会社には、NGF Europe Ltd.やNSG Fiber Products Suzhou Co.,Ltd.などがあります。
その他の事業には、全社費用や連結調整、ピルキントン社買収に伴う無形資産の償却費が含まれます。これらの事業は、同社の多様な製品ラインを支えています。
経営方針
日本板硝子は、ガラスとその周辺技術に特化した価値提供を通じて、持続可能な社会の発展に貢献することを目指しています。同社は「Our Vision」を経営指針とし、顧客と社会の多様なニーズに迅速かつ適切に応えることを重視しています。
同社は、2030年を見据えた中期経営計画「2030 Vision: Shift the Phase」を策定し、持続可能な社会の実現に向けた重要課題を設定しています。特に「健康と安全」を独立したマテリアリティとして強調し、経営の基本要素と競争力の源泉を明確にしています。
中期ビジョンでは、持続可能な社会の発展に不可欠な存在を目指し、ステークホルダーと共に価値を創造することを掲げています。ガラス技術を活用し、顧客のニーズに応えるソリューションを提供することが重要な目標です。
「2030 Vision: Shift the Phase」では、Business Development、Decarbonization、Digital Transformation、Diverse Talentの4つの「D」を戦略の中心に据えています。これにより、収益性と現金創出力を強化し、財務基盤の改善を図ります。
同社は、厳しい経営環境においても、戦略の推進を継続しています。特に欧州の経済減速やインフレの影響を受けつつも、収益性の向上とキャッシュ創出力の強化に注力しています。