日油JP:4403

時価総額
¥1689.2億
PER
4.9倍
機能化学品事業では脂肪酸、界面活性剤、電子材料などを、ライフサイエンス事業では食用加工油脂、生体適合性素材、医薬用製剤原料を、化薬事業では産業用爆薬類、宇宙関連製品、防衛関連製品を手がける。その他、運送、不動産事業も展開。

沿革

事業内容

日油株式会社は、機能化学品、ライフサイエンス、化薬の3つの主要事業セグメントを持つ企業グループです。

機能化学品事業では、脂肪酸や界面活性剤、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド誘導体、有機過酸化物、石油化学品、機能性ポリマー、電子材料などを製造・販売しています。主要な関係会社には日油工業、常熟日油化工、PT.NOF MAS CHEMICAL INDUSTRIES、油化産業、日油(上海)商貿、NOF EUROPE GmbHなどがあります。また、特殊防錆処理剤を製造・販売するNOFメタルコーティングス、NOF METAL COATINGS NORTH AMERICA、NOF METAL COATINGS EUROPE、NOF METAL COATINGS KOREA、恩欧富塗料商貿(上海)も同事業に属しています。

ライフサイエンス事業では、食用加工油脂、機能食品関連製品、生体適合性素材、DDS医薬用製剤原料などを手がけています。主要な関係会社には日油商事、NOF AMERICA CORPORATIONがあります。

化薬事業では、産業用爆薬類、宇宙関連製品、防衛関連製品、機能製品を製造・販売しています。主要な関係会社には日本工機、日油技研工業、北海道日油、昭和金属工業、日邦工業、(株)ジャペックスなどがあります。

その他の事業には、運送事業を手がけるニチユ物流、不動産事業を行う日油商事が含まれます。

このように、日油株式会社グループは多岐にわたる事業を展開しており、機能化学品、ライフサイエンス、化薬の3つの主要セグメントを中心に、グローバルに事業を展開しています。

経営方針

日油株式会社は、「バイオから宇宙まで、化学の力で新しい価値を創造する企業グループとして、人と社会に貢献する」ことを経営理念に掲げ、「挑戦」、「公正」、「調和」の3つの価値観を重視しながら事業を展開しています。

同社は、2030年度を最終年度とする「NOF VISION 2030」を定め、2023年度を起点とする「2025中期経営計画」収益拡大ステージ、「2028中期経営計画」事業領域拡大ステージを経て、2030年度の「ありたい姿」を目指しています。

「2025中期経営計画」では「実践と躍進」を基本方針に掲げ、「市場の変化を捉えた事業拡大」「新製品・新技術開発の加速」「生産性の向上」「安全・安心の追求」「CSRの推進」に取り組んでいます。

具体的には、機能化学品事業では化粧品ODMラインの増設、ライフサイエンス事業ではDDS医薬用製剤原料の製造設備新設を計画しています。また、バイオ化学品、熱制御素材、エレクトロニクス分野、健康食品分野などの重点分野でオープンイノベーションによる事業協創を進め、新製品・新技術開発の加速を図っています。

さらに、DXに関する人材育成やデータサイエンスの活用、スマートファクトリー化などにより生産性の向上にも取り組んでいます。

一方で、安全・安心な製品の提供、環境保全、保安防災、労働安全の徹底など、事業運営における社会的責任の遂行にも注力しています。

このように、日油株式会社は、「ライフ・ヘルスケア」「電子・情報」「環境・エネルギー」の3分野を重点領域に据え、持続可能な社会の実現に向けて、事業革新と競争力強化に取り組んでいます。