日油JP:4403

時価総額
¥7583億
PER
19.3倍
機能化学品、医薬・医療・健康、化薬事業を展開し、脂肪酸誘導体やDDS医薬用製剤原料、産業用爆薬類などを手がける企業。

事業内容

日油は、機能化学品、医薬・医療・健康、化薬の3つの主要な事業セグメントを持っています。これに加えて、運送や不動産などのその他の事業も展開しています。これらの事業は、国内外の子会社や関連会社と連携して行われています。

機能化学品事業では、脂肪酸やその誘導体、界面活性剤、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド誘導体、有機過酸化物、石油化学品、機能性ポリマー、電子材料などを製造・販売しています。日油工業や常熟日油化工有限公司などが主要な関連会社です。

医薬・医療・健康事業では、食用加工油脂や食品機能材、健康関連製品、生体適合性素材、DDS医薬用製剤原料などを取り扱っています。日油商事やNOF AMERICA CORPORATIONが関連会社として販売を担当しています。

化薬事業では、産業用爆薬類、宇宙関連製品、防衛関連製品、機能製品を提供しています。日本工機や日油技研工業が製造・販売を行っており、ジャペックスや日邦工業が販売を担当しています。

その他の事業としては、運送業務をニチユ物流が、不動産業務を日油商事が担当しています。これにより、日油は多角的な事業展開を行い、幅広い市場ニーズに応えています。

経営方針

日油は、持続可能な成長を目指し、経営理念として「バイオから宇宙まで、化学の力で新しい価値を創造する企業グループとして、人と社会に貢献する」を掲げています。この理念を実現するために、「挑戦」「公正」「調和」の3つの価値観を重視し、事業経営と組織運営の中心に据えています。

同社は、ライフ・ヘルスケア、環境・エネルギー、電子・情報の3分野に経営資源を積極的に投入し、持続的成長のための収益基盤を確立することを目指しています。また、安全の確保、環境保全、品質管理、コンプライアンスの強化を通じて、企業の社会的責任を果たすことにも注力しています。

2023年度を初年度とする「2025中期経営計画」では、「実践と躍進」を基本方針とし、市場の変化を捉えた事業拡大、新製品・新技術開発の加速、生産性の向上、安全・安心の追求、CSRの推進に取り組んでいます。これにより、安心で豊かな社会の実現を目指しています。

具体的な取り組みとして、愛知事業所での化粧品ODMラインの増設や、DDS医薬用製剤原料の製造設備の新設を進めています。また、オープンイノベーションを活用し、機能性化学素材や医療機器素材の新製品・新技術開発を加速しています。デジタル・トランスフォーメーションを通じた生産性向上も推進しています。

CSRの推進では、サステナビリティに関する11項目のマテリアリティを特定し、豊かで持続可能な社会の実現に向けた新たな価値の提供、事業基盤の強化、レスポンシブル・ケア活動の推進を進めています。これにより、国際競争力のある強靭な企業体質を築くことを目指しています。