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テクセンドフォトマスク【JP:429A】株価
株価の推移
出来高の推移
PERの推移
PBRの推移
時価総額の推移
事業内容
テクセンドフォトマスクは、半導体製造で使うフォトマスクの製造・販売を主力としています。 同社は高精度なフォトマスクを受注生産し、EUVフォトマスクなど先端品から量産向けの製品まで手掛けるとともに、微細加工技術を応用したナノインプリント用モールドなどの新事業も開拓しています。
主要顧客は半導体メーカー、ファウンドリ、研究機関などで、設計データを受けて試作から量産まで短納期で納入しています。 同社は外販フォトマスク市場で強いポジションを築き、SEMIの調査では外販市場シェアが約37.8%とトップの位置にあります。
事業は報告上はフォトマスクの単一セグメントですが、実務上は「フォトマスク事業領域」と「新事業領域」に分けて展開しています。 同社の製品は単純な遮光型のバイナリーマスク、位相を制御する位相シフト型、次世代対応のEUVマスクなど多様で、顧客仕様に合わせてセット単位で製造しています。 また、アジア・北米・欧州に分散した生産拠点を活用し、短納期と柔軟な供給を両立させる体制を整えています。
経営方針
同社は世界の外販フォトマスク市場で現在約37.8%のシェアを有しており、この地位の堅持とさらなる成長を目指しています。世界の半導体市場拡大やマスク需要の増加を受け、フォトマスク市場は2024年約55.6億ドル、2025年には約58.5億ドルまで成長が見込まれており、同社は質と量の両面で顧客ニーズに応えることで売上収益成長率と営業利益率の改善を重要指標として追求しています。市場の地域分散化にも対応するため、地域ごとの投資機会を見極めつつ、安定した長期供給体制を築くことに注力しています。
重点投資分野としては最先端領域とレガシー領域の双方に明確な戦略を持っています。最先端ではEUV(極端紫外線)や次世代高解像度技術に向けた設備投資と人材育成を進め、朝霞工場やドレスデン工場へのマルチビーム描画装置導入や、ブランクスメーカーやIBMとの共同開発などにより技術的優位を高めています。一方でレガシー領域では装置の計画的更新、保守パーツの在庫確保や内製保守技術の強化、後発ベンダーと連携した代替パーツ共同開発などにより稼働率維持と原価低減を図り、幅広い顧客層に対する安定供給で差別化を図っています。
新市場開拓では微細加工技術を応用したナノインプリント用モールド事業を拡大しています。特にAR向けのWaveguide用モールドやメタレンズといった光学部品分野をターゲットに、日本と欧州で3次元構造のマスターモールド生産体制を構築中で、朝霞工場に試作ラインを新設してOEMやターンキーでの量産支援を行う計画です。加えて、世界各地の製造拠点を連携させて「あたかも1つの工場」のように稼働させる取り組みを進め、需要の増加が見込まれるアジア(米中を除く)を重視しつつ、中国については選択的な投資で収益性を確保する方針です。
技術革新への取り組みとしては、次世代マスクの研究開発と生産効率化の両面で具体策を推進しています。次世代EUVやHigh‑NA対応の材料・プロセスについては外部パートナーとの協業で開発を加速し、拠点間の生産委託の自動化や生産日程にAIを適用することで需給最適化を図ります。加えて、電力消費の大きい製造業として設備更新による省エネ化やIoTを活用した運用最適化を実施し、事業拡大と脱炭素の両立を目指しています。