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ブレインズテクノロジーJP:4075
事業内容
ブレインズテクノロジーは、企業の業務効率化と事業継続性を高めることを目的に、企業内で動くエンタープライズ向けAIソフトウエアを開発・提供しています。主要製品は、機器やセンサーデータを中心に異常検知や予知保全を支援する「Impulse」と、社内のファイルやストレージを横断検索して業務の生産性を高める「Neuron Enterprise Search」、そして社内データを基に応答する生成AIチャット「Chat EI」です。
同社の顧客は主に製造業、情報通信業、そして電力・ガス・水道などのインフラ系で、大企業が売上の約半分を占めています。収益はソフトウエア売上と導入支援などの作業売上で構成され、2025年7月期のソフトウエア売上比率は66%、継続的なストック売上比率は37%、ライセンス販売本数は期末で584本、過去4年の年平均成長率は約16%です。
同社の事業はエンタープライズAIの単一セグメントですが、提供形態はクラウド型とオンプレミス型の両方を想定し、サブスクリプションと買切り+保守という収益モデルを併用しています。Impulseは多種データに対応するオールインワンの異常検知プラットフォームで、AutoMLやノーコード操作により現場での運用を容易にし、Neuron Enterprise Searchは使いやすい検索体験と検索ログの分析でホワイトカラーの生産性向上に寄与しています。Chat EIは検索技術を応用した社内向けの安全な対話型ツールで、将来的には各製品間の連携で付加価値を高めることを目指しています。
経営方針
ブレインズテクノロジーは「企業活動の継続性と生産性の劇的な向上に貢献すること」を掲げ、ソフトウエア中心の収益拡大を成長戦略の軸に据えています。直近では2025年7月期のソフトウエア売上比率が66%で、継続的なストック売上比率が37%、期末のライセンス販売本数は584本、過去4年の年平均成長率は約16%となっており、同社は売上高成長率と営業利益率を主要な経営指標として、サブスクリプション比率とストック収入の増加を目指しています。
重点投資分野は、機器やセンサーデータを中心にした異常検知パッケージ「Impulse」と、社内データを横断する検索エンジン「Neuron Enterprise Search」、さらに社内向けの生成AIチャット「Chat EI」です。これらはクラウドとオンプレミスの両提供に対応し、現場で使いやすいよう自動で学習モデルを作る技術やプログラミング不要の操作性を取り入れている点で差別化を図っています。加えて、独自技術の保護のための特許取得や、優秀な人材の採用・育成、開発プロセスの改善にも積極的に投資しています。
事業拡大の計画は、製造業や情報通信、電力・ガス・水道等のインフラ分野を主軸に、既存大手顧客への深掘りと新規顧客獲得の両輪で進めています。特にライセンス販売本数の増加とストック収益比率の向上を通じて収益の安定化を図り、販売パートナーの拡充や営業体制の強化で案件対応力を高めることを目指しています。将来的には各製品間の連携による付加価値向上で顧客あたりの導入範囲を広げる方針です。
技術革新への取り組みとして、同社は機械学習やAIを企業業務へ組み込む「データ活動の機動性」を重視し、研究開発に注力して新製品・サービスを創出しています。外部専門家との連携による特許出願や情報管理体制の整備、社内教育・研修の実施を通じて技術的優位性を維持し、変化の速い技術環境に迅速に適応することで顧客価値を継続的に提供することを目指しています。