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巴川コーポレーションJP:3878
沿革
1914-06 | 初代社長井上源三郎が静岡市清水区入江の巴川河岸に現在の清水事業所を創設して巴川製紙所と称し、電気絶縁紙・電気通信用紙の研究試作を開始。 |
1917-08 | 資本金20万円をもって株式会社巴川製紙所(現・株式会社巴川コーポレーション)を設立。 |
1933-03 | 資本金17万5千円をもって日本理化製紙株式会社(現・株式会社NichiRica、連結子会社)を設立。 |
1933-11 | 静岡市に用宗工場(現・静岡事業所)を新設し、前記製品のほか特殊紙の分野の開拓を行うとともに一般紙の製造に着手。 |
1945-08 | 新宮木材パルプ株式会社を吸収合併し新宮工場と改称、クラフトパルプの自社生産を開始。 |
1948-04 | セメント、肥料及び砂糖用大型クラフト紙袋等の製造・販売を目的に三和紙工株式会社(現・連結子会社)を設立。 |
1949-11 | 用宗工場(現・静岡事業所)内に製紙技術研究所(現・技術研究所)を設置。 |
1958-09 | 新宮工場内に抄紙工場を設置し、パルプから紙への一貫体制を確立。 |
1959-06 | 清水市(現在の静岡市)に日本理化製紙株式会社(現・株式会社NichiRica)が草薙工場を新設。 |
1961-10 | 東京証券取引所及び大阪証券取引所の市場第一部に上場。 |
1974-12 | 営業年度を年1回(11月1日より翌年10月31日まで)に変更。 |
1978-11 | アメリカ・イリノイ州・ウィーリングに現地法人TOMOEGAWA(U.S.A.)INC.(現・連結子会社)を設立し、トナーの生産を開始。 |
1984-05 | オランダのアムステルダムに現地法人TOMOEGAWA EUROPE B.V.(現・連結子会社)を設立し、トナーならびに加工紙製品の販売を開始。 |
1987-12 | 紙及びプラスチックフィルムの加工及び運送業、パルプ原材料の保管、運搬等をそれぞれその主要事業目的とする新巴川加工株式会社(現・連結子会社)及び巴川物流サービス株式会社(現・連結子会社)を静岡市に設立。 |
1988-01 | 営業年度を毎年4月1日から翌年3月31日までに変更。 |
1988-07 | 用宗工場(現・静岡事業所)内のトナー製造部門を化成品工場として分離独立させた。 |
1989-08 | 清水事業所内に電子部品材料、磁気メディア製品などの高機能製品の専用工場を設置。 |
1992-05 | 用宗工場(現・静岡事業所)内に液晶ディスプレイ用粘着フィルムの専用工場を設置。 |
1995-06 | パルプ事業からの撤退に伴い、新宮工場を閉鎖。 |
2001-09 | 静岡事業所内に分析センターを設置。 |
2001-10 | 静岡事業所内にディスプレイ用光学フィルム生産工場及び電子部品用接着テープ生産工場を設置。 |
2004-09 | 香港にTOMOEGAWA HONG KONG CO.,LTD.(現・連結子会社)を設立。 |
2005-04 | 大阪証券取引所への上場を廃止。 |
2005-07 | 中国・広東省恵州市にトナーの製造・販売を行う巴川影像科技(恵州)有限公司(現・連結子会社)を設立。 |
2010-02 | ディスプレイ用反射防止フィルム製造を行う株式会社トッパンTOMOEGAWAオプティカルプロダクツ(現・株式会社トッパンTOMOEGAWAオプティカルフィルム、持分法適用関連会社)を設立。 |
2011-07 | 中国・江西省九江市にトナーの製造・販売を行う日彩影像科技(九江)有限公司(現・連結子会社)を設立。 |
2012-03 | インドの電気絶縁紙メーカーであるAURA PAPER INDUSTRIES (INDIA) PVT.LTD.(現・TOMOEGAWA AURA INDIA PVT.LTD.、連結子会社)に出資。 |
2013-10 | 台湾・高雄市に駐在員事務所を開設。 |
2014-06 | 6月19日に創業100周年を迎えた。 |
2015-06 | 熱・電気・電磁波コントロール関連製品の統一ブランド「iCas」を創設。 |
2016-02 | 台湾の駐在員事務所を廃止し、新たに台湾巴川股份有限公司(現・非連結子会社)を設立。 |
2016-03 | TOMOEGAWA AURA INDIA PVT.LTD.の株式を追加取得し、子会社化。 |
2016-06 | 監査等委員会設置会社へ移行。 |
2018-03 | 中国・広東省広州市に巴川(広州)国際貿易有限公司(現・連結子会社)を設立。 |
2020-03 | 昌栄印刷株式会社(現・連結子会社)の株式を追加取得し、子会社化。 |
2020-09 | TOMOEGAWA(U.S.A.)INC.におけるトナー生産を終了。 |
2022-04 | 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からスタンダード市場に移行。 |
2023-10 | 宮城県仙台市に東北営業所を設置。 |
2024-01 | 商号を株式会社巴川コーポレーションに変更。 |
事業内容
巴川コーポレーション及びそのグループ企業(連結子会社14社、非連結子会社3社、持分法適用関連会社1社及び持分法非適用関連会社1社を含む)は、多岐にわたる事業セグメントを展開しています。主要な事業分野には、トナー事業、電子材料事業、機能紙事業、セキュリティメディア事業、新規開発事業があります。
トナー事業では、複合機やプリンター用のトナーおよび粉体関連製品の製造・販売を行っており、事務機器メーカーや複合機メーカーなどへ製品を供給しています。このセグメントでは、製造と販売の機能を持つ子会社を通じて、グローバルな生産販売活動を最適化しています。
電子材料事業は、FPD(フラットパネルディスプレイ)向け光学フィルムや半導体関連の電子部品材料の製造・販売を行っており、フィルムメーカーやICメーカー、リードフレームメーカー等へ製品を提供しています。
機能紙事業では、洋紙・機能紙の抄造や販売、紙への塗工などを行い、複写・印刷用製品や情報関連製品、電気絶縁材料などを提供しています。これらの製品は、主に代理店を通じて一般需要家や、直接鉄道・バス会社、機器メーカー等へ販売されています。
セキュリティメディア事業では、有価証券やカード、帳票、磁気記録関連製品の製造・加工及び情報処理関連事業を展開し、これらを需要家へ販売しています。
新規開発事業は、同社グループが保有する基礎・要素技術の融合による新製品開発と販売を行っており、将来の成長を見据えた事業展開をしています。
その他の事業としては、不動産賃貸や物流サービスがあり、巴川物流サービス㈱を通じて、製品の輸送や保管などを行っています。これらの事業を通じて、巴川コーポレーションは多角的なビジネスモデルを構築し、様々な市場ニーズに応えています。
経営方針
巴川コーポレーションは、1914年の創業以来、「誠実」「社会貢献」「開拓者精神」を経営理念として掲げ、持続的な成長を目指しています。同社は、サステナビリティ課題への意識の高まりやデジタルトランスフォーメーション(DX)の革新など、変化する経営環境の中で、長期的な視点に立った経営方針の再定義を行いました。その結果、「感動こそが、持続可能な価値」とする新たな経営理念を確立し、グローバル視点の提案型ソリューションパートナーを目指しています。
中期経営計画においては、2026年3月期を最終年度とする第8次中期経営計画を策定し、「5GやDXを支える事業の展開」「SDGsに資する製品の展開」「構造改革、体質改善を通じた企業価値の向上」を重点領域として掲げています。この計画では、新製品の立ち上げ加速やビジネスモデルの構築、構造改革、風土改革の推進を通じて、連結売上高400億円、営業利益35億円、ROE15.5%を目標としています。
また、同社は、構造改革の進展に伴い安定的な収益構造を確立するトナー事業や、市場において確固たる地位を占めている半導体実装用テープビジネスを中心に、子会社のセキュリティメディア事業、ガムテープビジネス、紙加工ビジネスが業績を支えるとしています。さらに、成長分野への経営資源投入や新製品の立ち上げ・量産化、横展開により、中長期的な成長を実現することを目指しています。
巴川コーポレーションは、これらの戦略を通じて、持続可能な社会の実現に貢献し、企業価値の向上を図ることを目指しています。