日本甜菜製糖JP:2108

時価総額
¥555.6億
PER
49.9倍
ビート糖や精糖の製造販売を中心に、イーストやオリゴ糖などの食品素材、配合飼料、農業用機械器具の製造販売、不動産事業やスポーツ施設の経営を展開。

事業内容

日本甜菜製糖は、複数の事業セグメントを持ち、多岐にわたる事業を展開しています。主な事業セグメントには、砂糖事業、食品事業、飼料事業、農業資材事業、不動産事業、その他の事業があります。

砂糖事業では、ビート糖や精糖、ビート糖蜜などを製造し、販売代理店を通じて販売しています。製造の一部は関門製糖に委託し、販売は子会社のニッテン商事を通じて行われています。また、ビート糖の製造に必要な石炭や石油類の一部はスズラン企業を介して購入しています。

食品事業では、イーストやオリゴ糖、ベタインなどの食品素材を製造・販売しています。これらの製品も一部はニッテン商事を通じて販売され、同社は食品の仕入れ販売も行っています。

飼料事業では、配合飼料の製造を関連会社のとかち飼料に委託し、日本甜菜製糖が販売しています。ビートパルプは自社で製造し、スズラン企業を通じて販売しています。輸送の一部は十勝鉄道が担当しています。

農業資材事業では、紙筒や種子などを製造・販売し、農業機材の仕入れ販売も行っています。子会社のサークル機工では、ビート用移植機を中心とした農業用機械器具の製造販売を行っています。

不動産事業では、日本甜菜製糖とスズラン企業が社有地に商業施設を建設し、賃貸するなどの活動を行っています。その他の事業として、十勝鉄道は貨物輸送や倉庫業を行い、スズラン企業は石炭・石油類、自動車部品の販売、保険代理業、スポーツ施設の運営を行っています。

経営方針

日本甜菜製糖は、持続可能な成長を目指し、「日甜アグリーン戦略」を推進しています。この戦略は、てん菜糖業からてん菜産業への飛躍を図り、農業を基盤とした新たな成長事業の展開を目指しています。特に、てん菜の高いCO2吸収能力を活かし、健康食材や新素材の開発を進めています。

同社は、持続可能な農業の実現に向け、減農薬・減肥料・省人省力化を目指した栽培方法を推進しています。また、有機農業を視野に入れた製品群の開発や、林業事業への技術活用を通じて、環境負荷の低減に取り組んでいます。これにより、国内外での普及を目指しています。

中期経営計画では、砂糖消費の減少や燃料価格の高止まりといった厳しい環境に対応するため、事業基盤の強化を図っています。特に、コスト削減や適正価格での販売を通じて、収益性の向上を目指しています。また、成長分野への投資を加速し、収益体質の改善を図る方針です。

成長戦略として、飼料事業や農業資材事業、食品事業の拡大を掲げています。飼料事業では、独自素材DFAⅢの海外展開やビートパルプの多用途展開を進めています。農業資材事業では、有機農業用資材の新商品開発と海外展開を目指しています。

資本・財務戦略では、政策保有株式の縮減やキャッシュアロケーションの策定、株主還元の拡充を進めています。これにより、資本効率の向上を図り、株主・投資家との対話を通じて中長期的な企業価値の向上を目指しています。