日本甜菜製糖JP:2108

時価総額
¥344.2億
PER
19倍
ビート糖、精糖、イースト、オリゴ糖等の食品素材、配合飼料、紙筒、農業用機械器具の製造販売、不動産事業、石炭・石油類及び自動車部品の販売、ボウリング場、書店経営。

沿革

事業内容

日本甜菜製糖は、食品素材、飼料、農業資材、不動産、およびその他の事業を含む幅広いセグメントを持つ企業グループです。同社とその子会社5社、関連会社1社で構成されています。

砂糖事業では、ビート糖や精糖、ビート糖蜜などの製造・販売を行っており、これらの製品は関門製糖に製造を委託したり、子会社ニッテン商事を通じて販売したりしています。また、ビート糖の原材料や製品の輸送・保管は、子会社十勝鉄道が担当しています。

食品事業では、イーストやオリゴ糖、ベタインなどの製造・販売を手がけており、これらも一部はニッテン商事を通じて販売されています。ニッテン商事は食品の仕入れ販売も行っています。

飼料事業では、配合飼料の製造を関連会社とかち飼料に委託し、販売は日本甜菜製糖が行っています。ビートパルプの製造・販売も同社の事業の一つです。

農業資材事業では、移植栽培用の紙筒や種子の製造・販売、農業機材の仕入れ販売を行っています。子会社サークル機工は、ビート用移植機を中心に農業用機械器具の製造販売を手がけています。

不動産事業では、社有地に商業施設を建設し賃貸するなどの活動を行っており、これは日本甜菜製糖及び子会社スズラン企業が担当しています。

その他の事業として、子会社十勝鉄道は貨物輸送事業を行い、ビート糖原材料や製品の輸送の一部を担っています。スズラン企業は、石炭・石油類及び自動車部品の販売、保険代理業、書店、ボウリング場の経営も行っています。

これらの事業を通じて、日本甜菜製糖は多岐にわたる分野で事業を展開しており、食品産業から農業、不動産、物流まで幅広いニーズに応えています。

経営方針

日本甜菜製糖は、その多角的な事業展開を通じて、安全で高品質な砂糖の安定供給を目指すとともに、農業を基盤とした成長事業への展開を図っています。同社は「日甜アグリーン戦略」を掲げ、「てん菜糖業」から「てん菜産業」への飛躍を目指しており、この戦略の下で、てん菜を核とした新製品開発、スマート農業の推進、有機農業への取り組み、林業事業の展開、家畜用飼料の開発など、多岐にわたる分野でのイノベーションを推進しています。

また、生産から流通までの全工程において、効率化と環境負荷低減を目指す取り組みを進めており、カーボンニュートラル実現に向けた活動も積極的に行っています。これには、電力・燃料の脱炭素化、産業副産物の有価物利用促進、社用車や農業機械の使用燃料の脱炭素化、化石燃料由来の包装・容器資材の削減や代替資材の使用促進などが含まれます。

「第2次日甜グループ中期経営計画」では、2024年3月期から2028年3月期までの5年間で、持続可能なてん菜産業の実現を目指し、非財務目標としてお客様満足度の追求、働きやすい環境の実現、環境への配慮と社会貢献の推進を掲げています。利益目標としては、2028年3月期までに営業利益24億円、経常利益28億円を目指し、砂糖事業の効率化や成長分野の販売強化を通じて利益拡大を図る方針です。資本政策においては、株主還元を重視し、1株当たり配当金額50円以上の維持と自己株式の取得を通じて株式価値の向上と資本効率の改善を目指しています。

これらの戦略を通じて、日本甜菜製糖は、持続可能な食料システム構築と新たな価値の創造を目指し、多くの方に支持され続ける企業グループへの成長を目指しています。