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ispaceJP:9348
事業内容
ispaceは、「Expand our planet. Expand our future.」をビジョンに掲げ、月面開発の事業化に取り組む次世代の民間宇宙企業です。同社グループは、日本、ルクセンブルク、米国に拠点を持ち、月面探査を通じて持続可能な未来を目指しています。
ispaceのビジネスモデルは、ランダーとローバーを用いたペイロードサービス、データサービス、パートナーシップサービスの3つの柱で構成されています。ペイロードサービスでは、顧客の荷物を月まで輸送し、技術的なアドバイスやデータ通信サービスも提供します。
データサービスは、顧客が月面や月周回軌道からデータを収集し、地球にフィードバックすることを支援します。将来的には、取得したデータを解析し、サブスクリプションモデルで提供することを計画しています。
パートナーシップサービスでは、ispaceの活動をコンテンツとして利用する権利や広告媒体での露出を提供し、技術開発や事業開発での協業を促進します。これにより、月面での経済圏の創出を目指しています。
ispaceは、月面輸送サービスにおいて小型セグメントに注力し、低コストで高頻度なミッションを実現することを目指しています。これにより、顧客の多様なニーズに応えることが可能です。
同社は、2040年以降に月をエネルギー補給基地として活用し、地球と月が一つのエコシステムとなる経済圏「Moon Valley 2040」を創出することをビジョンに掲げています。これにより、持続可能な未来を実現することを目指しています。
経営方針
ispaceは、「Expand our planet. Expand our future.」をビジョンに掲げ、月面開発を通じて新たな経済圏の創出を目指す企業です。同社は、民間企業として初の月面探査を実現するため、持続的な成長と企業価値の最大化を基本方針としています。
ispaceの成長戦略の一つは、品質向上サイクルの実現です。2027年に予定されているミッション3と4に向け、ローバーとランダーの開発を進めています。民間企業ならではの柔軟な開発プロセスを活用し、コストを抑えつつ実証機会を増やすことで、技術的な品質向上を図ります。
また、ミッションリスクに備えた手当も重要な戦略です。SpaceX社のファルコン9ロケットを利用し、信頼性の高い打上げを実現しています。さらに、損害保険を活用して財務的リスクを軽減し、安定した事業運営を支えています。
ispaceは、継続的なミッション資金の確保にも注力しています。多様な資金調達手段を活用し、開発費用や打上契約に必要な資金を確保。これにより、技術的失敗を次のミッションに反映させる体制を整えています。
政府宇宙機関と民間企業の双方を顧客ターゲットとし、ペイロードサービスの売上を拡大しています。UAEやカナダ、JAXAなどとの契約を通じて、グローバルな顧客基盤を築き、月面輸送サービスの需要に応えています。
中長期的には、ミッション5以降の安定的な月面輸送を目指し、年2~3回のミッションを計画。ペイロードの大型化に対応するため、APEX1.0ランダーの開発を進め、収益性の向上を図ります。データサービスの拡大も視野に入れ、データビジネスモデルの構築を目指しています。