三菱倉庫JP:9301

時価総額
¥4260.5億
PER
8.6倍
倉庫事業、陸上運送事業、港湾運送事業、国際運送取扱事業、不動産事業を展開する企業。

事業内容

三菱倉庫は、物流事業と不動産事業の2つの主要な事業セグメントを持っています。物流事業では、倉庫事業、陸上運送事業、港湾運送事業、国際運送取扱事業を展開しています。不動産事業では、ビル賃貸や管理、駐車場やショッピングセンターの運営、建築工事の設計・請負、マンション分譲などを行っています。

倉庫事業では、貨物の保管や荷役を行い、国内外で展開しています。国内では富士物流、海外ではインドネシア三菱倉庫会社や上海菱華倉庫運輸有限公司がこの事業を担っています。陸上運送事業では、貨物自動車による運送を行い、菱倉運輸や九州菱倉運輸が実運送を担当しています。

港湾運送事業では、港湾での貨物の積み込みや取り卸しを行い、神菱港運や菱洋運輸が荷役を担当しています。国際運送取扱事業では、国際間の物品運送を取り扱い、富士物流やユニトランスが国内で、CAVALIER INTERNATIONAL AIR FREIGHTや米国三菱倉庫会社が海外で活動しています。

その他の事業として、物流情報システムの開発を行うダイヤ情報システムや、中国で事業会社の管理を行う三菱倉庫(中国)投資有限公司があります。不動産事業では、ダイヤビルテックや横浜ダイヤビルマネジメント、タクトが賃貸施設の管理や保守を行っています。

経営方針

三菱倉庫は、2024年度に策定した「いつもを支える。いつかに挑む。」というパーパスのもと、持続可能な成長を目指しています。これを実現するために、同社は「MLC2030ビジョン」を掲げ、トータルロジスティクスと街づくりを世界で展開し、社会の基盤を支えることを目指しています。

2025年度から開始される経営計画[2025-2030]では、5つの成長戦略を推進します。まず、物流事業の飛躍を図り、トータルロジスティクスサービスの強化と品質向上を目指します。不動産事業では、新たなアセットクラスへの展開を拡大し、資産回転型ビジネスを本格稼働させます。

海外事業の拡大も重要な戦略の一つです。ASEAN、北米、インドを重点領域とし、パートナーシップを通じて事業成長を加速させ、2030年度には2024年度比で2倍以上の収益規模を目指します。また、先端技術を活用し、業務プロセスの改善と新ビジネスの創出を図ります。

さらに、グループ経営基盤の強化を進め、人的資本経営やリスクマネジメントの強化を図ります。財務戦略では、2030年までにDOE4%以上を目指し、純資産を4,000億円前後でコントロールします。これにより、事業利益630億円、純利益410億円、ROE10%以上の達成を目指します。

サステナビリティ経営の推進も重要視されており、災害に強いインフラサービスの提供や気候変動対策、先端技術の活用によるイノベーション創出を進めます。これらの取り組みを通じて、三菱倉庫は持続可能な成長を実現し、社会課題の解決に貢献することを目指しています。