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栗林商船JP:9171
事業内容
栗林商船は、海上運送業を主たる事業とする内航船社であり、輸送貨物の集配や積揚げを行い、海陸一貫輸送の事業に従事しています。同社は、内航海運業、外航海運業、港湾運送業、船舶用物品販売業、ホテル事業、不動産事業、青果卸事業など多岐にわたる事業セグメントを持っています。
内航海運業では、日本国内での内航運送業や内航船舶貸渡業、一般旅客フェリー事業を展開しています。主な連結子会社には、栗林物流システム、青函フェリー、栗林マリタイムがあります。これにより、国内の物流ニーズに応えています。
外航海運業では、東南アジア地域での外航定期航路運送業や外航船舶貸渡業を行っています。栗林物流システムが主な連結子会社として、この地域での物流サービスを提供しています。
港湾運送業等では、日本国内での港湾運送業や港湾荷役業を手がけています。栗林運輸、八千代運輸、共栄陸運などが主要な連結子会社として、港湾関連のサービスを提供しています。
船舶用物品販売業等では、関係会社への船舶用燃料油販売や船舶用品販売、船舶管理などを行っています。主な連結子会社には、ケイセブン、栗林マリタイム、セブンがあります。
ホテル事業では、北海道登別市でホテルを運営しています。登別グランドホテルが主な連結子会社として、観光客に宿泊サービスを提供しています。
不動産事業では、北海道室蘭市を中心に店舗等の不動産賃貸業を行っています。セブンが主な連結子会社として、不動産管理を行っています。
その他の事業として、北海道空知郡中富良野町で青果卸事業を展開しています。北千生氣が主な連結子会社として、地域の農産物を取り扱っています。
経営方針
栗林商船は、持続可能な成長を目指し、明確な中期経営戦略を掲げています。2024年度から2026年度にかけて、経常利益35億円、ROE8%を目標とし、経営ビジョンを策定しました。この計画は、同社の競争力を強化し、長期的な企業価値の向上を図るものです。
同社は、モーダルシフトの推進を重要な経営戦略と位置づけています。環境負荷の低減と物流の効率化を目的に、トラック輸送から船舶などの環境に優しい輸送手段への転換を進めています。これにより、持続可能な物流体制の構築を目指しています。
安全対策の強化も、栗林商船の重要な課題です。船舶運航や港湾荷役における安全確保を企業活動の根幹とし、重大事故を想定した訓練を実施しています。安全文化の醸成を通じて、信頼性の高い輸送サービスの提供を継続しています。
効率的な運航形態の追求も、同社の成長戦略の一環です。人口減少やドライバー不足に対応し、輸送需要の多様化に柔軟に対応するため、適正な配船計画を行い、運航体制の強化を図っています。これにより、収益力と競争力の向上を目指しています。
人材の確保と育成も、栗林商船の成長に欠かせない要素です。船員の技術伝承や働き方改革を推進し、陸上職員のスキル向上を支援する教育制度を導入しています。多様な人材が能力を発揮できる環境を整え、人的資本への投資を続けています。
内部統制の強化も、同社の重要な取り組みです。リスクマネジメントを確立し、財務報告の信頼性を確保しています。サイバーセキュリティリスクへの対応も強化し、情報管理体制の整備を進めています。
栗林商船は、サステナビリティ経営を重視し、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を両立させることを目指しています。サステナビリティ委員会を設置し、環境課題の解決に向けた取り組みを推進しています。