カノークスJP:8076

時価総額
¥183.5億
PER
9.7倍
鉄鋼卸売業を核とし、自動車部品や建築材料に使用される鋼板、鋼管、条鋼、ステンレス等の販売、加工を行う。

沿革

1897-12加納小太郎、名古屋市西区塩町四丁目9番地に鉄鋼商を開業。
1919-12合名会社加納商店(資本金2万円)を設立。
1948-01合名会社加納商店を株式会社加納商店に組織変更(資本金2百万円)。
1958-12商号を加納鉄鋼株式会社に変更。
1961-10名古屋証券取引所市場第二部へ上場。
1963-05名古屋市港区空見町1番地の3に空見工場を完成。
1965-07空見工場を分離独立させ、加納鋼板工業株式会社として営業を開始。
1974-06新々商事株式会社を吸収合併。新々商事株式会社との合併により新々商事株式会社の子会社、新日本鋼業株式会社を引き継ぐ。
1983-11日商岩井㈱(現 双日㈱)への第三者割当増資を実施。
1987-06加納物流センター株式会社を設立。
1989-07加納興産株式会社を設立。
1991-04行徳コイルセンターを分離し、加納鋼板加工株式会社を設立。
1991-10商号を株式会社カノークスに変更。
2003-01日商岩井㈱(現 双日㈱)と三菱商事㈱の鉄鋼部門が分社化・統合され、㈱メタルワンが発足。以降、㈱メタルワンが当社の株主となる。
2004-04加納鋼板工業株式会社を株式会社空見スチールサービスへ営業譲渡による事業統合。
2004-12加納鋼板工業株式会社を清算。
2006-04株式会社カノークス北上を設立。
2012-11加納鋼板加工株式会社を清算。
2018-05加納興産株式会社の商号を株式会社カノークス鋼管九州に変更し、主要な事業内容を不動産管理から鋼管切断加工とする。
2018-10新日本鋼業株式会社の商号を株式会社カノークス鋼管関東に変更。株式会社カノークス北上の商号を株式会社カノークス鋼管北上に変更。加納物流センター株式会社の商号を株式会社カノークス物流に変更。
2019-08株式会社カノークス鋼管東海を設立。
2021-04株式会社カノークス物流の商号を株式会社カノークス建材に変更。
2022-04名古屋証券取引所の市場区分の見直しにより、名古屋証券取引所の市場第二部からメイン市場に移行。
2022-11東京証券取引所スタンダード市場へ上場。

事業内容

カノークスは、鉄鋼卸売業を主軸に展開している企業で、鉄鋼メーカー、造管メーカー、建材メーカー等から鋼材を仕入れ、これを加工し、自動車業界や建築業界などへ販売しています。同社グループは、カノークス本体と子会社5社、関連会社1社で構成され、鉄鋼販売事業を単一セグメントで運営しています。

取り扱っている商品は、鋼板、鋼管、条鋼、ステンレスなど多岐にわたります。鋼板類は主に自動車部品や鋼製シャッターに使用され、関連会社である㈱空見スチールサービスを含む委託加工先で加工されます。鋼管類は自動車部品や建築部材に、ステンレス類は自動車のマフラー等に使用され、これらも同様に加工され販売されています。

カノークスは、一次商としての強みを活かし、受注から発注、加工、品質・在庫管理、納入まで一気通貫の供給体制を構築しています。また、「紐付販売」による安定的な納品や、「店売在庫販売」、「店売販売」にも注力しており、市況変動リスクの低減と安定した売上を実現しています。

さらに、㈱メタルワンとは鋼板、鋼管の仕入れ及び販売で協力関係にありますが、鉄鋼流通業界の特性上、商圏や商流による棲み分けが行われています。これにより、カノークスは鉄鋼卸売業界において、独自のポジションを確立しています。

経営方針

カノークスは、鉄鋼卸売業を核として、社会生活の向上や社会基盤の整備に貢献することを企業理念として掲げています。同社は、1897年の創業以来、社是の精神に基づき、全社員が「善意と良識を身上として」事業活動を行っており、地域社会と地域産業の持続的成長に貢献することを目的としています。経営理念としては、「常にお客様から第一に求められる企業に」なることを目指しており、お客様の繁栄の礎となることを目標に掲げています。

経営環境の変化に対応するため、カノークスは2022年度から新たな3か年計画、第10次中期経営計画をスタートさせました。この計画では、「カノークス第二の創業 ~持続的成長に向けて再起動~」をテーマに掲げ、信頼のサプライチェーンを堅持しつつ、新たな分野への挑戦をグループ一丸となって推進しています。具体的な成長戦略として、自動車のEVシフトへの対応、カーボンニュートラル・脱炭素に向けた事業戦略の展開、持続的成長SDGsに資する取り組みの充実が挙げられます。

また、経常利益の拡大を目指し、自前の加工機能を充実させ、一気通貫できめ細かな供給対応を構築しています。財務面では、健全な財務基盤の構築に努め、企業価値の拡大にも注力しています。これらの戦略を通じて、カノークスは不透明な経営環境下でも持続的成長を目指しています。