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長野計器JP:7715
事業内容
長野計器は、圧力計、圧力センサ、計測制御機器、ダイカスト製品の製造販売を主な事業としています。これらの製品は、産業用機器や自動車、航空宇宙など多岐にわたる分野で使用されています。長野計器は、これらの製品を通じて、精密な計測と制御を提供し、さまざまな産業の効率化と安全性向上に貢献しています。
圧力計部門では、長野計器をはじめ、株式会社長野汎用計器製作所や株式会社ナガノなどが製造・販売を行っています。これらの企業は、国内外で広く展開しており、圧力計の精度と信頼性を追求しています。圧力計は、工業プロセスやエネルギー管理などで重要な役割を果たしています。
圧力センサ部門では、長野計器と株式会社ナガノ計装が中心となり、圧力センサの製造・販売を行っています。これらのセンサは、精密な圧力測定が求められる分野で活用されており、製品の品質と耐久性が高く評価されています。圧力センサは、特に自動車や航空機の安全性向上に寄与しています。
計測制御機器部門では、長野計器と株式会社ニューエラーが計測制御機器の製造・販売を担当しています。これらの機器は、工場の自動化やプロセス制御において重要な役割を果たしており、効率的な生産を支えています。計測制御機器は、精密な制御が求められる環境での使用に適しています。
ダイカスト部門では、株式会社中村金型製作所や株式会社サンキャストがダイカスト製品の製造・販売を行っています。ダイカスト製品は、軽量で高強度な特性を持ち、自動車部品や電子機器の筐体などに利用されています。これにより、製品の軽量化と耐久性向上が実現されています。
その他の事業として、長野計器は不動産賃貸や自動車用電装品の製造・販売も手がけています。これにより、事業の多角化を図り、安定した収益基盤を築いています。不動産賃貸は、資産の有効活用を図る一方で、自動車用電装品は、車両の安全性と快適性を向上させる製品を提供しています。
経営方針
長野計器は、「一芸を極めて世界に挑戦」を企業理念に掲げ、圧力計測・制御分野でのリーディングカンパニーとしての地位を確立しています。同社は「安全・安心・信頼」を提供する製品を通じて、社会貢献を継続することを基本方針としています。日本と米国を主要拠点とし、グローバルな展開を進めています。
同社の成長戦略は、既存事業の競争力強化、グローバル戦略の強化、新たな事業領域の拡大、経営基盤の強化の4つに重点を置いています。これにより、持続的な成長を目指し、次期中期経営計画に向けた基盤を築くことを目指しています。
第2次中期経営計画(2023年度~2025年度)では、強靭な経営基盤の構築と社会的課題への貢献を目指しています。2025年度には売上高753億円、営業利益率12.9%、ROE10%を目標に掲げていますが、製造業の設備投資抑制を受け、売上高見通しを671億円としています。
同社は、圧力計事業と圧力センサ事業を中核に、FA、建設機械、半導体製造装置、社会インフラなど多岐にわたる業界での需要拡大に対応しています。デジタル化に対応した新製品開発や最新の生産設備導入に注力し、競争力を高めています。
グローバル戦略では、圧力センサのAshcroftブランドを確立し、地産地消を推進しています。メキシコや中国、ドイツでの生産拡大を図り、地域ごとの市場ニーズに応える体制を整えています。これにより、国際市場での競争力を強化しています。
新たな事業領域の拡大では、独創技術を活かした製品開発を進めています。光学式圧力センサや高精度圧力計測・制御機器の開発により、極限環境下での用途開発を進め、計測制御機器セグメントを強化しています。
経営基盤の強化では、サステナビリティ・ESG経営を推進しています。環境・社会・ガバナンスの課題に取り組み、企業価値の向上を図っています。GHG削減や環境負荷低減製品の開発、多様性の確保、人材育成などに注力しています。
生産能力の増強も進めており、2024年度には新製造ラインを稼働させ、生産効率の改善を実現しました。今後も積極的な設備投資を通じ、持続的な成長を追求し、業界内での競争力を一層高めていく方針です。