カネミツJP:7208

時価総額
¥50.2億
PER
7.5倍
自動車、農業機械、一般機械用の鋼板製プーリの設計、開発、製造、販売を行い、トランスミッション部品やxEV部品も手がける企業。

事業内容

カネミツは、自動車、農業機械、一般機械用の鋼板製プーリの設計、開発、製造、販売を主な事業としています。これらのプーリは、ベルトを介して回転することで動力を伝達する部品です。カネミツは、子会社5社と関連会社1社を含むグループで事業を展開しています。

カネミツは、1961年に独自の回転成形法を開発し、鋼板から一体成形されたプーリを製造する技術を確立しました。この技術により、高精度、軽量、低コストな自動車エンジン部品を提供し、国内外の自動車メーカーや部品会社に供給しています。特にアジア地域への供給体制も整えています。

カネミツの主力製品である鋼板製プーリは、自動車のエンジンのウォーターポンプ、クランクシャフト、オルタネータ、パワーステアリングなどに使用されています。また、農業機械や一般機械にも供給しています。プーリの開発で培った塑性加工技術は、トランスミッション部品やxEV部品、EPS部品などの次期商品や次代商品に応用されています。

カネミツの事業は、プーリを中心とした自動車用部品の製造販売が主であり、地域別の製造販売体制に基づいてセグメントが構成されています。これにより、効率的な事業運営を行っています。今後も新たな商品開発に取り組み、事業の発展を目指しています。

経営方針

カネミツは、技術を重視し、独自の塑性加工技術を活かしたオンリーワン製品の開発を推進しています。特に自動車用鋼板製プーリの製造と販売を通じて、自動車業界の発展に貢献しています。また、企業倫理を遵守し、社会的責任を果たすことで、全てのステークホルダーにとって価値のある企業を目指しています。

同社は、2023年から2026年までの第9次中期経営計画において、売上高、営業利益、ROE、CO₂排出量を経営目標として掲げています。これにより、継続的な成長投資と新商品の研究開発を支えるための利益確保を目指しています。特に、カーボンニュートラルや電動化への対応が求められる自動車業界の変化に対応することが重要です。

カネミツは「新しい世界に挑戦していきます」というスローガンのもと、新商品・新事業の創出に注力しています。具体的には、新エネルギー車向け部品の開発やモーターコアの拡販、高張力鋼板などの立体造形技術の研究を進めています。また、既存事業の改革として、トランスミッション部品の拡販やプーリ事業の再編を行っています。

さらに、同社は人的資本経営の推進やサステナビリティへの取り組みを強化しています。社員のエンゲージメント向上やダイバーシティの推進、省エネ活動や再生可能エネルギーの利用拡大などを通じて、持続可能な企業運営を目指しています。2026年3月期には、連結売上高11,170百万円、連結営業利益830百万円を目標としています。