レーザーテックJP:6920

時価総額
¥2.5兆
PER
39.8倍
光応用技術を用いた半導体検査・測定装置の有力企業。高精度な光学式検査装置と検査用ソフトを展開。設計・製造は本社で、販売とサービスは北米・欧州・韓国・台湾・中国・シンガポール・マレーシアの連結子会社6社で展開。

事業内容

レーザーテックは、光応用技術を使って半導体関連やその他の検査・測定装置の設計、製造、販売とそれに伴うサービスを主な事業としています。同社は光を用いた計測で微細な欠陥や寸法を高精度に検出する装置を中心に提供しています。

主要な顧客は半導体メーカーやファウンドリ、装置メーカーなどで、装置の販売収入に加えて保守・点検や技術サポートといったアフターサービスが収益の重要な柱になっています。販売・サービスは地域別に分担しており、北米・欧州は現地の子会社、国内やアジアは同社が直接担当して収益を上げています。

事業の構成は大きく半導体向けの検査装置群とその他の検査・測定装置群に分かれており、設計から量産、納入後の保守まで一貫して手がけています。同社は装置本体の販売に加え、定期保守やソフト更新などで継続的な収益基盤を築いています。

経営方針

同社は中長期で「マルチニッチトップ」を目指しており、2025年6月期から2030年6月期の6カ年計画の下で売上の最大化と成長継続を掲げています。同社は業績変動に備えつつ、営業利益率20%以上を堅持することを目標としており、世界市場を対象に大手が取りにくいニッチ領域で高いシェアと収益性を確保する方針です。エマージング分野や既存市場の細分化で新たな応用を見出し、オンリーワン製品で高付加価値を獲得することを狙っています。

重点投資分野としては光応用技術を軸に、精密機構や電子回路、ソフトウエアを組み合わせたソリューション開発に注力しています。同社は「圧倒的な開発スピード」と高い技術力を差別化点と位置づけ、人材採用の強化や職場環境の整備を進めることで研究開発力を底上げしています。製造面ではファブライト戦略により協力会社へ生産を委託し、研究開発に経営資源を集中させることで競争優位を高めています。

新市場開拓や事業拡大では、リードタイム短縮やサービス事業の拡大を具体施策に据えています。同社は装置販売に加えて保守やソフト更新で継続的な収益基盤を強化する方針であり、北米や欧州は現地子会社、国内・アジアは直販体制で販売・サポートを強化しています。新たなアプリケーションの投入や顧客との共同開発を通じて、既存領域の横展開と新分野への浸透を進めています。

技術革新への取り組みとしては、最先端検出技術の継続的投入と開発サイクルの短縮を優先しています。同社は微細欠陥や寸法を高精度に検出するコア技術をさらに磨き、製品ごとに差別化された付加価値を創出することで収益性を維持します。また、事業環境や採算性が悪化した製品は速やかに撤退・売却を検討するなど製品ポートフォリオの健全化も同時に進め、持続的な研究開発投資が可能な体制を整えています。