シャープJP:6753

時価総額
¥5218.2億
PER
9.8倍
電気通信機器や電子機器の製造・販売を行い、冷蔵庫やエアコン、テレビ、スマートフォン、ディスプレイモジュールなどを手がける。

事業内容

シャープは、親会社である鴻海精密工業股份有限公司と連携し、118の連結子会社と13の持分法適用会社を中心に、電気通信機器、電気機器、電子応用機器、電子部品の製造・販売を行っています。シャープの事業は、以下のセグメントに分かれています。

1. **スマートライフ&エナジー**: シャープは、冷蔵庫、オーブン、電子レンジ、エアコン、洗濯機、掃除機、空気清浄機、LED照明、太陽電池、蓄電池などの製品を提供しています。また、プラズマクラスターイオン発生機やセンサモジュールも手がけています。主要な関連会社には、シャープエネルギーソリューションやシャープセミコンダクターイノベーションなどがあります。

2. **スマートオフィス**: このセグメントでは、デジタル複合機、インフォメーションディスプレイ、業務プロジェクター、POSシステム機器、オフィス関連ソリューション・サービスを提供しています。シャープNECディスプレイソリューションズやDynabookなどが主要な関連会社です。

3. **ユニバーサルネットワーク**: シャープは、テレビ、ブルーレイディスクレコーダー、オーディオ機器、スマートフォン、タブレット端末、ルーター、車載ワイヤレス機器を展開しています。南京夏普電子やSharp Manufacturing Corporationなどが関連会社として活動しています。

4. **ディスプレイデバイス**: ディスプレイモジュールや車載カメラを製造・販売しています。シャープディスプレイテクノロジーや無錫夏普電子元器件などがこのセグメントに含まれます。

5. **エレクトロニックデバイス**: カメラモジュール、ウエハファウンドリ、半導体レーザーを提供しています。シャープセンシングテクノロジーやシャープ福山レーザーが主要な関連会社です。

これらのセグメントを通じて、シャープは多様な製品とサービスを世界中に提供し、技術革新を推進しています。

経営方針

シャープは、創業者の理念「他社がまねするような商品をつくれ」を基に、独自の価値創造を目指しています。2025年には「誠意をもって人々の日常を見つめ、創意をもって新たな体験を提案する」という新たな指針を策定し、全社員がこの理念を共有し、事業活動を推進しています。

シャープは、特長技術とスピードを強みとし、「暮らし」と「働く」の二つの領域で新たな体験を提供することを目指しています。独創的な商品やサービスを通じて、新たな文化を創造する企業へと成長することを目指しています。

2024年度、シャープは「年間黒字必達」を掲げ、収益力強化に取り組みました。ブランド事業の増収増益やデバイス事業の構造改革により、営業利益が大幅に改善し、黒字化を達成しました。2025年には中期経営計画を発表し、再成長に向けた基盤を構築しています。

シャープの中期経営計画では、ブランド事業のグローバル拡大、成長基盤の構築、マネジメント力の強化を重点に置いています。これにより、競争力を高め、財務基盤を改善し、成長軌道へと進むことを目指しています。

具体的には、スマートライフビジネスグループとスマートワークプレイスビジネスグループの再編を行い、EVやAIデータソリューション、宇宙分野などでの新たな取り組みを展開しています。これにより、次世代の成長を見据えた事業展開を進めています。

シャープは、スマートライフビジネスグループでAIoT事業の拡大や美容・ヘルスケア事業の強化を進め、グローバル市場での成長を目指しています。また、スマートワークプレイスビジネスグループでは、DXサービスの展開を通じて、顧客のビジネスを支援しています。

ディスプレイデバイス事業では、亀山第1工場と白山工場を活用し、車載やXR製品などの高付加価値商品に注力しています。これにより、黒字転換を目指し、競争優位を維持する方針です。

シャープは、2027年度にブランド事業の営業利益率7%、全社営業利益800億円を目指しています。中期経営計画の初年度である2025年度には、各ビジネスグループでの成長施策を推進し、安定的な収益基盤の構築を進めています。