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小松製作所JP:6301
事業内容
小松製作所は、主に3つの事業セグメントを展開しています。まず、「建設機械・車両」部門では、油圧ショベルやホイールローダー、ブルドーザー、ダンプトラックなどの製造・販売を行っています。この部門は、国内外での建設プロジェクトにおいて重要な役割を果たしています。
次に、「リテールファイナンス」部門では、建設・鉱山機械のリースや割賦販売を提供しています。これにより、顧客は機械を購入する際の資金調達を容易に行うことができます。この部門は、コマツフィナンシャルヨーロッパやコマツオーストラリアコーポレートファイナンスなどの子会社を通じて運営されています。
最後に、「産業機械他」部門では、サーボプレスやレーザー加工機、トランスファーマシンなどの製造を行っています。また、防衛関連製品として弾薬や装甲車の製造も手がけています。この部門は、コマツ産機やギガフォトンなどの子会社と連携して事業を展開しています。
経営方針
小松製作所は、「ものづくりと技術の革新で新たな価値を創り、人、社会、地球が共に栄える未来を切り拓く」ことを存在意義とし、品質と信頼性を追求することを経営の基本としています。この基本を実行するために、中期経営計画を策定し、顧客価値創造を通じた社会課題解決と収益向上の好循環を目指しています。
2022年から2025年までの中期経営計画「DANTOTSU Value – Together, to “The Next” for sustainable growth」では、建設機械の需要減少にもかかわらず、鉱山機械の需要が堅調に推移し、為替の影響や販売価格の改善により、過去最高の売上高と利益を達成しました。この計画では、ダントツ商品、ダントツサービス、ダントツソリューションを通じて新たな顧客価値を創出し、成長性、収益性、効率性、健全性、ESG評価、株主還元の目標を達成しました。
2025年から2027年の新中期経営計画「Driving value with ambition 価値創造への挑戦」では、「Ambition 挑戦する」を意識し、ステークホルダーと共に新たな価値創造に挑戦します。スマートコンストラクションやAHSなどのソリューションを進化させ、より高度な機能を備えた製品を組み合わせて顧客の現場を最適化する新しい価値を提供します。
成長戦略として、①イノベーションによる価値共創、②成長性と収益性の追求、③経営基盤の革新の3本柱を掲げています。脱炭素社会への移行やデジタル技術の進展をビジネス機会と捉え、地政学リスクや貿易政策の不確実性に対するレジリエンスを強化します。
具体的には、イノベーションによる価値共創では、多様な動力源への対応や自動化・遠隔化を進めます。成長性と収益性の追求では、アジア、アフリカでの商品力強化やバリューチェーンビジネスの拡大を図ります。経営基盤の革新では、AI活用やDXを加速し、基幹システム刷新や代理店向けソリューションプラットフォームの開発を進めます。
2028年3月期をゴールとする中期経営計画では、業界水準を超える成長性と収益性を目指し、ROEを10%以上、フリー・キャッシュ・フローを3年累計で1兆円とする目標を設定しました。株主還元では、連結配当性向を40%以上とし、自己株式取得を適時に実施します。非財務項目では、CO2削減目標やカーボンニュートラルの目標を継続し、重要な社会課題に関連する活動のKPIを定めています。