リケンNPRJP:6209

時価総額
¥659.9億
PER
13.3倍
自動車・産業機械部品事業、配管・建設機材事業、電波暗室や工業炉の製造・販売、建設請負工事や環境整備などのサービス事業。

沿革

事業内容

リケンNPRは、2023年10月2日に株式会社リケンと日本ピストンリング株式会社の経営統合により設立された共同持株会社です。同社はグループの経営戦略立案機能を担い、グループ会社への経営管理や関連業務を行っています。リケンNPRグループは、連結子会社37社と持分法適用関連会社5社を含む広範なネットワークを持ち、自動車・産業機械部品事業、配管・建設機材事業、その他の製品の製造・販売を国内外で展開しています。

自動車・産業機械部品事業では、株式会社リケンと日本ピストンリング株式会社が主要な製造・販売を担当しています。リケンキャステックやリケンブラザー精密工業などの子会社も製造に関与し、リケンがそれらを仕入れて販売しています。さらに、理研機械株式会社やリケンEP、日本メッキ工業株式会社などが製造工程の一部を下請けしています。海外では、リケンオブアメリカ社やユーロリケン社などがグループ製品を販売しています。

配管・建設機材事業では、日本継手株式会社が製造・販売を行い、リケンと理研商事株式会社がリケンCKJVが製造した製品を仕入れて販売しています。この事業セグメントは、建設や配管に関連する製品の供給を通じて、インフラ整備や建設業界に貢献しています。

その他の事業セグメントでは、リケン環境システムが電波暗室を製造・販売し、リケンヒートテクノとシンワバネスが工業炉や電熱材を提供しています。また、アール・ケー・イーが建設請負工事や環境整備、工場内の営繕修理を行っています。さらに、日本ピストンリング株式会社やエヌピーアールオブヨーロッパ社などが他社から仕入れた商品を販売しています。

リケンNPRグループは、これらの多岐にわたる事業セグメントを通じて、国内外での事業展開を強化し、グローバルな市場での競争力を高めています。

経営方針

リケンNPRは、2023年10月2日に株式会社リケンと日本ピストンリング株式会社の経営統合により設立されました。同社は、持続可能な社会の実現を目指し、Mission、Vision、Valueを掲げています。Missionは「生み出す力で人と地球の『今と未来』を支える」、Visionは「人と技術の融合によりイノベーションを創出し、変革に挑戦し続ける」、Valueは「信頼の『環』」「成長の『環』」「社会の『環』」です。

リケンNPRは、2024年2月14日に2026年度を最終年度とする第一次中期経営計画を策定しました。この計画では、ピストンリング事業、ベース事業、ネクストコア事業の3つの主要事業に焦点を当てています。ピストンリング事業では、商用・産業用、補修用、船舶用エンジンに強みを持ち、収益力強化を目指します。カーボンニュートラルを念頭に、エンジンの機能向上や水素・代替燃料対応の技術革新にも取り組みます。

ベース事業では、焼結・樹脂・素形材部品などの分野でグローバルニッチトップのサプライヤーとしての地位を強化し、合理化や製品の入れ替えを通じて利益率の改善を図ります。また、配管・建設機材分野では、日本継手株式会社と共に事業拡大を進めます。

ネクストコア事業では、熱エンジニアリング分野での市場規模拡大を見込み、シンワバネスの子会社化を通じて半導体製造装置に必要な発熱体の製品ラインナップを強化します。さらに、EMC分野や電動化ユニット、機能性樹脂、磁性材、医療機器などの新製品開発にも戦略的な投資を行い、中核事業化を目指します。

リケンNPRは、自動車業界の大きな変革期において、内燃機関が当面の主力であるとの認識のもと、地球環境に優しいエンジン部品の開発を進めることを使命としています。また、SDGsやESG、脱炭素といったグローバルな潮流を捉え、新たな事業領域への展開も重要な課題と認識しています。これらの取り組みを通じて、リケンNPRは持続可能な成長を目指しています。