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ニッカトーJP:5367
沿革
1910-05 | 化学陶器国産化のための研究を開始 |
1913-06 | 西村化学陶業試験場を大阪市浪速区芦原町1197番地に創設 |
1921-05 | 西村工業株式会社を創立、資本金50万円 |
1937-06 | 堺工場を新設 我が国で初めてのOxide Ceramicの工業化に成功 |
1945-03 | 戦災により大阪・堺両工場を焼失 |
1946-01 | 堺工場復旧、生産の再開 |
1948-04 | 日本化学陶業株式会社に商号変更 |
1962-06 | 堺市東山に工場を建設し、操業開始 |
1963-02 | 新技術開発事業団より新技術開発委託企業に指定 |
1963-06 | 東京証券業協会(現在の日本証券業協会)に店頭登録銘柄として登録 |
1965-02 | 新技術開発事業団よりの開発委託テーマ(アイソスタテイックプレス法による粉体の加圧成形技術)の企業化に成功 |
1970-04 | 同上技術について大河内記念技術賞を受賞 |
1975-00 | 従来品の用途開発に注力、半導体製造用の拡散炉用均熱管、キルン用セラミックローラー等を量産化、省エネルギー用焼成炉も増強 |
1981-03 | ケラマックス発熱体(高温酸化物)の生産体制を拡充 |
1982-07 | 本社新社屋が完成 高強度・高靭性ジルコニアセラミックス「YTZ」の販売開始 |
1984-03 | 耐摩耗セラミックス増産化のため、ガストンネル炉を設置 |
1991-04 | 西村工業株式会社と合併(1921年5月創立の西村工業株式会社とは別会社) 株式会社ニッカトーに商号変更 |
1997-10 | 名古屋営業所を開設 |
1997-11 | 大阪営業部を大阪市中央区北浜より本社へ移転 |
2000-12 | ISO9002認証取得 |
2002-03 | ISO14001認証取得 |
2002-12 | ISO9001:2000に移行 |
2003-08 | 東山工場D棟完成 |
2004-12 | ジャスダック証券取引所に株式を上場 |
2007-03 | 東京証券取引所市場第二部に株式を上場 東山工場A棟完成 |
2008-03 | 東京証券取引所市場第一部銘柄に指定 |
2008-10 | 関東電子計測株式会社の全株式を取得、子会社とする |
2009-07 | 東山工場K棟完成 |
2011-07 | ベアリング用セラミックスボール「SNT07ボール」の販売開始 |
2011-09 | 子会社関東電子計測株式会社を解散 |
2011-12 | 本社工場14号棟完成 |
2012-09 | 東山工場L棟完成 |
2017-01 | 厚木営業所を開設 |
2020-10 | 東山工場N棟完成 |
2022-04 | 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行 |
2023-10 | 東京証券取引所スタンダード市場へ市場変更 |
事業内容
ニッカトーは、セラミックス事業とエンジニアリング事業の二つの主要な事業セグメントを持つ企業です。セラミックス事業では、同社の堺工場および東山工場で製造されたセラミックス製品を販売しています。これらの製品は、電子部品、食品、薬品、塗料などの製造プロセスで使用される消耗品として、エンドユーザーに提供されています。具体的には、機能性セラミックス(ケラマックス発熱体、酸素センサ、セラミックスフィルター)、耐摩耗セラミックス(粉砕用ボール及び部材、ボールミル)、耐熱セラミックス(熱電対用保護管、絶縁管、炉心管、搬送用ローラ、熱処理容器・道具類)、理化学用陶磁器(蒸発皿、るつぼ、燃焼用ボート、実験用陶磁器)、特殊耐火るつぼ・容器、レンガ、耐熱セメントなどがあります。
一方、エンジニアリング事業では、製造工場を持たず、加熱装置や計測機器などの商品を仕入れて販売しています。このセグメントでは、各種電気炉、ケラマックス電気炉、真空炉、熱処理装置などの加熱装置や、温度センサ、応力測定装置、計測機器、計測制御装置などが主要製品として挙げられます。これらの製品は、超伝導用テープ線材、IT関連用部材、半導体部品の生産炉として、また温度計測や温度制御のために使用されています。
ニッカトーは、これらの事業を通じて、幅広い産業分野に対して高品質なセラミックス製品とエンジニアリングソリューションを提供しています。
経営方針
ニッカトーは、その経営理念「創造性に富んだ信頼される商品の提供を通じて、科学技術と産業の発展に寄与し、企業の成長と発展を期し、親しまれる経営で社会に貢献する」を軸に、中期経営計画「CONNECT25」を推進しています。この計画では、環境(ENVIRONMENT)、品質(QUALITY)、経営(MANAGEMENT)の3つのテーマに焦点を当て、社会課題および環境問題の解決に取り組みながら、サステナブルな成長を目指しています。
具体的な施策としては、環境負荷低減のための技術開発、市場ニーズに応える製品・技術の追求、人的資本および知財戦略の強化、事業ポートフォリオの再構築、柔軟な働き方の実現及び中長期的な労働力の確保、人材教育の推進、内部統制システムの構築に基づくリスク管理の強化、コンプライアンスの徹底などが挙げられます。
ニッカトーは、セラミックス素材が持つ特性を引き出す知見・技術を活かし、顧客の製造工程に最適な製品を提供することで、日本のものづくり産業の発展と、環境問題・社会課題の解決に貢献する価値創造プロセスを構築しています。同社は、経営指標として自己資本当期純利益率(ROE)8%以上、1株当たり当期純利益(EPS)65円を目標に掲げ、企業基盤の強化と業績の向上、中長期的な企業価値の向上および持続的な成長を目指しています。