オハラJP:5218

時価総額
¥346.9億
PER
27.2倍
光学ガラス素材や光学機器用レンズ材の製造・販売を行う光事業、半導体露光装置向け高均質ガラスや極低膨張ガラスセラミックスの製造・販売を手がけるエレクトロニクス事業。

沿革

1935-10東京都蒲田(現・大田区本羽田)にて、光学ガラスの生産を目的として小原光学硝子製造所を創立。
1941-11出資金250万円で有限会社小原光学硝子製造所を設立。
1944-02組織変更をして株式会社小原光学硝子製造所を設立。
1946-03本社を神奈川県相模原市に移転。
1962-10足柄光学株式会社(神奈川県足柄上郡開成町)の株式取得。
1981-08米国ニュージャージー州に光学ガラスの販売を目的としてOhara Optical Glass Inc.を設立。
1985-05株式会社オハラに商号を変更。
1985-10Ohara Optical Glass Inc.をOhara Corporationに商号変更。
1987-01中華民國台中県に光学プレス品の製造及び販売を目的として台湾小原光学股份有限公司を設立。
1987-05神奈川県相模原市にガラスセラミックス他の素材の研磨加工を目的とする有限会社オーピーシーを設立。
1989-08組織変更して有限会社オーピーシーを株式会社オーピーシーに商号変更。
1990-01ドイツホッフハイムに光学ガラスの販売を目的としてOHARA GmbHを設立。
1991-11マレーシアマラッカ州に光学プレス品の製造及び販売を目的としてOHARA OPTICAL(M)SDN.BHD.を設立。
1996-05マレーシアマラッカ州にハードディスク用ガラス基板材の製造及び販売を目的としてOHARA DISK (M)SDN.BHD.を設立。
2001-11中華人民共和国において聯一小原光学(東莞)有限公司へ共同出資。
2002-05香港に小原光学(香港)有限公司を設立。
2002-12中華人民共和国広東省に小原光学(中山)有限公司を設立。
2005-10東京証券取引所市場第一部に株式を上場。
2008-03中華人民共和国における聯一小原光学(東莞)有限公司への共同出資を譲渡。
2008-07株式会社オハラ・クオーツ(和歌山県和歌山市)の株式取得。
2011-03中華人民共和国において華光小原光学材料(襄陽)有限公司へ共同出資。
2012-03中華民國雲林県に台湾小原光学材料股份有限公司を設立。
2017-05ハードディスク用ガラス基板事業に属するOHARA DISK (M)SDN.BHD.を解散。
2020-11大分県別府市に大分営業所を開設。
2022-04東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からスタンダード市場に移行。

事業内容

オハラ株式会社とそのグループ企業は、光事業とエレクトロニクス事業を主軸に展開しています。同社は、光学ガラス素材や光学機器用レンズ材などの光学製品用途向け製品の製造及び販売を行う光事業と、半導体露光装置向け高均質ガラスや極低膨張ガラスセラミックス、石英ガラスなどのエレクトロニクス製品用途向け製品の製造及び販売を行うエレクトロニクス事業を展開しています。

オハラは、素材の生産及び販売、製品の販売を主に行い、連結子会社は製品の加工と販売を、関連会社は素材の生産をそれぞれ担当しています。グループ企業には、台湾小原光学股份有限公司(台湾)、OHARA OPTICAL(M)SDN.BHD.(マレーシア)、小原光学(中山)有限公司(中国)、Ohara Corporation(米国)、OHARA GmbH(ドイツ)、小原光学(香港)有限公司(香港)、華光小原光学材料(襄陽)有限公司(中国)などが含まれます。

また、同社はキヤノン株式会社を顧客としており、製品の販売に関する価格や取引条件は市場価格や総原価を勘案して交渉の上、決定しています。セイコーグループ株式会社との営業取引はないことも明記されています。これらの事業活動を通じて、オハラは光学およびエレクトロニクス分野での技術革新と市場ニーズに応える製品とサービスを提供しています。

経営方針

オハラ株式会社は、光事業とエレクトロニクス事業を軸に、長期ビジョン2035を策定し、持続可能な成長を目指しています。同社は、創立100周年を迎える2035年に向けて、新しい価値の創造と強い企業の構築を目指し、社会の繁栄に貢献することを経営理念として掲げています。このビジョンの下、オハラは既存事業の構造改革や新規事業の創出による企業価値の向上に取り組んでおり、経営方針として「オプティクス技術への貢献」「価値協創による新ビジネス創出」「価値創造力・効率性・収益力向上」を掲げています。

中期経営計画では、2024年10月期から2026年10月期にかけて、経営基盤の強化、新規事業の探索、既存事業の深化を基本方針とし、資本収益性の向上、ESG経営、新ビジネスの立ち上げに注力します。財務指標として、2026年10月期には売上高320億円以上、営業利益37億円以上、ROE(自己資本利益率)6.5%以上を目標としています。

オハラは、デジタルカメラ市場向け光学ガラスの次に、新しい収益基盤の確立を優先課題としています。光事業では、品質の高い光学ガラス需要の増加に対応し、付加価値の高いレンズ加工品の販売比率を高め、収益性の改善を進めます。また、XR市場などの成長分野での新ビジネスの量産受注獲得を目指します。エレクトロニクス事業では、半導体露光装置向け高均質光学ガラスや石英ガラスの生産設備増強を進め、リチウムイオン伝導性ガラスセラミックス「LICGC™」の拡販と特性実現を目指しています。

これらの戦略を通じて、オハラは技術革新と市場ニーズに応える製品とサービスを提供し、持続可能な成長を目指しています。