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デンカJP:4061
沿革
1915-05 | 設立 |
1916-09 | 東京株式取引所、大阪株式取引所で当社株式定期売買を開始 |
1916-10 | 大牟田工場(福岡県)にてカーバイド、石灰窒素の製造開始 |
1921-12 | 青海工場(新潟県)にてカーバイドの製造開始 |
1942-01 | 大牟田工場にてアセチレンブラックの製造開始 |
1949-05 | 東京・大阪・名古屋各証券取引所に株式上場(翌1950年1月福岡証券取引所に株式上場) |
1955-07 | 樹脂加工会社東洋化学㈱に資本参加(2003年4月当社に合併) |
1958-10 | 群馬化学㈱を設立(1973年10月当社に合併し、渋川工場とする) |
1962-05 | 東京都町田市に中央研究所(現・デンカイノベーションセンター)完成 |
1962-06 | 青海工場田海地区にクロロプレン工場完成(国産クロロプレンゴムの製造に成功) |
1962-11 | ポリスチレン等樹脂・化成品の製造会社デンカ石油化学工業㈱を設立(1974年4月当社に合併し、千葉工場とする) |
1963-05 | 高圧ガスの製造・販売会社西日本高圧瓦斯㈱に資本参加(現・連結子会社) |
1965-08 | 肥料製造会社日之出化学工業㈱の経営権を取得(現・連結子会社) |
1966-10 | 機能・加工製品事業開始(デンカポリマー㈱現・連結子会社) |
1968-04 | 特殊混和材「デンカCSA」販売開始。以降各種特殊混和材事業拡大 |
1971-04 | デンカエンジニアリング㈱を設立(現・連結子会社) 大牟田工場にて溶融シリカの製造開始 |
1972-09 | 山富商事㈱(現YKアクロス㈱)に資本参加 |
1975-09 | 渋川工場にて高性能接着剤「ハードロック」製造開始 |
1976-06 | モノクロル酢酸の製造・販売の合併会社デナック㈱を設立 |
1979-07 | 東京芝浦電気㈱(現㈱東芝)より同社所有の東芝化学工業㈱の株式を譲受(1982年1月デンカ生研㈱と商号変更。) |
1980-09 | アセチレンブラック製造のためシンガポールにデンカシンガポールP.L.設立(現・連結子会社) |
1985-06 | 渋川工場にて電子基板「HITTプレート」製造開始 |
1987-10 | モノシランガス製造・販売の合弁会社デナールシラン㈱設立(現・連結子会社) |
1989-12 | 溶融シリカ製造のためシンガポールにデンカアドバンテックP.L.設立(現・連結子会社) |
1992-01 | 住友化学工業㈱(現住友化学㈱)との合弁会社千葉スチレンモノマー㈲設立(2014年3月清算) |
1996-01 | 塩化ビニール事業を東ソー㈱および三井東圧化学㈱(現三井化学㈱)と事業統合(合弁会社大洋塩ビ㈱) |
1998-08 | 東洋化学㈱が金属雨どい製造会社中川テクノ㈱に資本参加 |
1999-04 | ポリスチレン事業を新日鐵化学㈱(現日鉄ケミカル&マテリアル㈱)およびダイセル化学工業㈱(現㈱ダイセル)と事業統合。合弁会社である東洋スチレン㈱に移管 |
1999-12 | デンカ生研㈱が日本証券業協会の店頭登録銘柄に指定(2004年12月にジャスダック証券取引所に株式を上場、2008年3月に上場廃止) |
2001-07 | コンクリート構造物の補修事業会社㈱デンカリノテックを設立(現・連結子会社) |
2002-10 | 東洋化学㈱を株式交換により完全子会社化 |
2003-03 | 大阪・名古屋・福岡各証券取引所の株式上場を廃止 |
2003-04 | 東洋化学㈱を吸収合併 |
2003-07 | デンカアヅミン㈱を設立(現・連結子会社) |
2006-01 | 電化精細材料(蘇州)有限公司を設立(現・連結子会社) |
2007-10 | 連結子会社のデンカ化工㈱(現デンカテクノアドバンス㈱)運営の伊勢崎工場を当社直接運営体制に変更 |
2008-04 | デンカ生研㈱を株式交換により完全子会社化 |
2009-04 | アジア地域統括持株会社としてデンカケミカルズホールディングスアジアパシフィックP.L.を設立(2009年6月にデンカシンガポールP.L.およびデンカアドバンテックP.L.を同社の子会社化。現・連結子会社) |
2013-12 | 塩化ビニル製粘着テープ「ビニテープ」製造のため、ベトナムにデンカアドバンストマテリアルズベトナムCO.,LTD.を設立(現・連結子会社) |
2014-12 | アメリカに三井物産㈱との共同出資会社デンカパフォーマンスエラストマーLLCを設立(2015年10月に同社がDuPont社よりクロロプレンゴム事業を譲受、現・連結子会社) |
2015-08 | ドイツのノマッド社より同社が保有するバイオ医薬品研究開発企業アイコンジェネティクスGmbHの全株式のうち、51%を譲受(現・連結子会社) |
2015-10 | 商号を「デンカ株式会社」に変更 |
2017-08 | アイコンジェネティクスGmbHを完全子会社化 |
2019-06 | 「監査等委員会設置会社」へ移行 |
2020-04 | デンカ生研㈱を吸収合併 |
2021-04 | 吸収分割により住設関連事業を中川テクノ㈱に承継させ、デンカアステック㈱(現・連結子会社)へ商号変更 |
2023-03 | 吸収分割によりセメント販売事業をTDセメント販売㈱に承継 |
2023-10 | アセチレンブラック製造のためタイにSCG CHEMICALS PUBLIC CO.,LTD.との合弁会社デンカSCGCアドバンストマテリアルズCO.,LTD.を設立(現・連結子会社) |
事業内容
デンカ株式会社およびそのグループ企業(デンカ株式会社、子会社68社、関連会社28社)は、多岐にわたる事業セグメントを展開しています。主要な事業セグメントは、「電子・先端プロダクツ」、「ライフイノベーション」、「エラストマー・インフラソリューション」、「ポリマーソリューション」であり、これらの製造・販売を中心に、関連するサービス業務も手がけています。
「電子・先端プロダクツ」セグメントでは、溶融シリカ、球状アルミナ、電子回路基板、ファインセラミックスなどの製品を製造・販売しています。デンカ株式会社は国内外で製造・販売を行い、シンガポールや中国、ベトナムにおいても子会社を通じて事業を展開しています。
「ライフイノベーション」セグメントでは、ワクチンやがん治療ウイルス製剤、診断薬などの生命科学関連製品を提供しています。デンカ株式会社は国内で製造・販売を行い、ドイツの子会社やシンガポールでの研究開発を通じて、バイオ医薬品の研究開発やサービス提供を行っています。
「エラストマー・インフラソリューション」セグメントでは、クロロプレンゴムや肥料、カーバイドなどの製品を製造・販売しています。デンカ株式会社は国内での製造・販売に加え、米国や中国、マレーシアにおいても子会社を通じて事業を展開しています。
「ポリマーソリューション」セグメントでは、スチレンモノマー、ABS樹脂、SBC樹脂などの化学製品を製造・販売しています。デンカ株式会社は国内での製造・販売に加え、シンガポールにおいても子会社を通じてスチレン系樹脂や合成繊維の製造・販売を行っています。
さらに、「その他」のセグメントでは、プラントエンジニアリング事業や卸売業なども手がけており、デンカエンジニアリング株式会社がプラントエンジニアリング事業を、YKアクロス株式会社が製品の卸売を行っています。これらの事業を通じて、デンカ株式会社グループは幅広い分野で事業を展開しています。
経営方針
デンカ株式会社は、中期経営計画「Mission 2030」を推進しており、この計画の下で、スペシャリティ化を進め、メガトレンドに対応し、サステナビリティを重視した事業展開を目指しています。具体的には、「環境・エネルギー」と「ヘルスケア」を重点領域としており、これらの分野での営業利益は、計画開始前の2017年度に比べてほぼ倍増しています。
「環境・エネルギー」分野では、窒化ケイ素設備の追加増産投資を行い、自動車の電動化進展に伴う需要増に対応しています。一方、「ヘルスケア」分野では、がん治療用ウイルス製剤の事業基盤強化と供給力増強のため、戦略投資を実施しています。
また、セメント販売事業からの撤退や、セメント生産終了を決定するなど、ポートフォリオ改革も断行しています。これらの取り組みは、同社が「化学の力で世界をよりよくするスペシャリストになる」ことを目指す新たなビジョン「Mission 2030」のもと、スペシャリティ事業の強化、メガトレンドへの対応、サステナビリティの追求を目的としています。
財務戦略としては、ROEとROICの改善を目指し、営業キャッシュフローと負債を活用して、8年間で7,400億円のキャッシュを生み出し、そのうち5,700億円を投資に、1,700億円を株主還元に配分する計画です。これにより、総還元性向50%水準の維持を目指しています。
デンカ株式会社は、これらの成長戦略と財務戦略を通じて、持続可能な成長と企業価値の向上を目指しています。