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関東電化工業JP:4047
沿革
1938年9月 |
関東水力電気興業㈱、旭電化工業㈱(現・㈱ADEKA)および古河電気工業㈱の3社共同出資により、金属マグネシウム、か性ソーダおよび塩酸の製造を目的として資本金400万円で設立。 |
1939年11月 |
群馬県に渋川工場を置き、金属マグネシウム、か性ソーダの操業を開始。 |
1945年12月 |
終戦により金属マグネシウムの製造を全廃、か性ソーダを主とした無機工業薬品を製造。 |
1950年9月 |
トリクロールエチレンの製造を開始。 |
1951年11月 |
株式を店頭公開。 |
1952年9月 |
わが国で最初のパークロールエチレンの製造を開始。 |
1956年3月 |
わが国で最初の直接酸化法によるシクロヘキサノンの製造を開始。 |
1960年7月 |
大阪営業所(現・大阪支店)を新設。 |
1961年10月 |
大崎産業㈱(現・カンデン渋川産業㈱)を設立。 |
東京証券取引所市場第二部に上場。 |
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11月 |
㈱群馬鉄工所を設立。 |
1962年10月 |
名古屋営業所を新設。 |
1963年8月 |
東京証券取引所市場第一部に指定。 |
1964年6月 |
㈱堀口鉄工所へ出資し、㈱上備製作所(現・連結子会社)発足。 |
1965年3月 |
岡山県に水島工場を置き、か性ソーダ、次亜塩素酸ソーダ、およびわが国で最初のエチレン法によるトリクロールエチレン、パークロールエチレンの製造を開始。 |
1967年10月 |
塩化ビニリデンの製造を開始。 |
1969年11月 |
関東運輸㈱(現・関東電化産業㈱)を設立。 |
1970年9月 |
当社独自のフッ酸電解技術を確立し、フッ素系ファイン分野に進出。 |
12月 |
次亜塩素酸ソーダの製造を開始。 |
1971年1月 |
六フッ化硫黄の製造を開始。 |
8月 |
塩化アルミニウムの製造を開始。 |
森下弁柄工業㈱との共同出資により、日本酸化鉄工業㈱を設立。 |
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1975年1月 |
森下弁柄工業㈱、日本酸化鉄工業㈱および森下弁柄販売㈱の3社合併により森下弁柄工業㈱(現・連結子会社)に資本参加。 |
1977年10月 |
複写機用キャリヤーの製造を開始。 |
1978年3月 |
関電興産㈱(現・連結子会社)を設立。 |
1979年6月 |
わが国で最初のメタルテープ用磁性合金粉「MAP」の製造を開始。 |
7月 |
五フッ化ヨウ素の製造を開始。 |
1981年6月 |
四フッ化炭素の製造を開始。 |
1983年10月 |
三フッ化メタンの製造を開始。 |
1984年4月 |
八フッ化プロパンの製造を開始。 |
1986年5月 |
六フッ化タングステンの製造を開始。 |
6月 |
渋川・水島両工場のか性ソーダ製造方式を、イオン交換膜法に全面転換。 |
1987年3月 |
三フッ化窒素の製造を開始。 |
1988年6月 |
フェライト・キャリヤーの製造を開始。 |
9月 |
顔料用マグネタイトの製造を開始。 |
1989年1月 |
四フッ化ケイ素の製造を開始。 |
7月 |
水切り乾燥用塩素系溶剤「カンデンドライ」の販売を開始。 |
11月 |
六フッ化エタンの製造を開始。 |
1995年10月 |
渋川工場、フッ素系製品5品目について「ISO9002」の認証を取得。 |
11月 |
下郷産業㈲(現・カンデン渋川産業㈱)に資本参加。 |
1997年4月 |
三フッ化塩素の製造を開始。 |
5月 |
水島工場にフッ酸電解設備を新設。 |
8月 |
水島工場で、六フッ化リン酸リチウムの製造を開始。 |
1998年3月 |
水島工場、「ISO9002」の認証を取得。 |
1999年5月 |
渋川工場、水島工場「ISO14001」の認証を取得。 |
6月 |
上備産業㈲(現・カンデン水島産業㈱)に資本参加。 |
2000年4月 |
渋川工場、「ISO9001」の認証を取得。 |
5月 |
水島工場、「ISO9001」の認証を取得。 |
11月 |
韓国に関東電化KOREA㈱(現・連結子会社)を設立。 |
2002年9月 |
台湾に駐在員事務所を新設。 |
2004年7月 |
台湾駐在員事務所を格上げし、台灣關東電化股份有限公司(現・連結子会社)を設立。 |
2005年1月 |
磁性合金粉「MAP」の製造を中止。 |
8月 |
渋川工場ソーダ電解事業から撤退。 |
10月 |
大崎産業㈱、下郷産業㈱の合併によりカンデン渋川産業㈱に資本参加。 |
2010年4月 |
モノフルオロメタン、硫化カルボニルを上市。 |
2011年6月 |
上海に科地克(上海)貿易有限公司を設立。 |
2017年4月 |
ホウフッ化リチウムを上市。 |
11月 |
韓国に関東電化ファインプロダクツ韓国㈱(現・連結子会社)を設立。 |
2018年5月 |
シンガポールに台灣關東電化股份有限公司シンガポール支店を設立。 |
2020年1月 |
中国に宣城科地克科技有限公司(現・連結子会社)を設立。 |
2022年4月 |
東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行。 |
事業内容
関東電化工業とそのグループ企業は、多岐にわたる事業セグメントを展開しています。これには、基礎化学品事業、精密化学品事業、鉄系事業、商事事業、および設備事業が含まれます。基礎化学品事業では、無機・有機化学薬品などの製造販売を行っており、精密化学品事業では、フッ素系ガスや電池材料などを手掛けています。これらの製品は、関東電化工業自身のほか、韓国、台湾、中国における子会社や関連会社によっても製造・販売されています。
鉄系事業では、鉄酸化物を含む鉄系製品の製造販売を行っており、商事事業では、関電興産㈱を通じて製品の販売や原材料の購入、フッ素系ガスの容器整備を実施しています。設備事業においては、㈱上備製作所が化学設備関連および一般産業用の工事を手掛け、関東電化工業はこれらの設計、建設、保全工事を同社に委託しています。
さらに、非連結子会社として、工場内作業、工場設備の建設・保全工事、各種環境測定・分析業務などを委託しており、科地克(上海)貿易有限公司は中国で製品の販売と原材料の調達を行っています。これらの事業活動を通じて、関東電化工業グループは化学産業のさまざまなニーズに応えています。
経営方針
関東電化工業は、そのグループ企業と共に、精密化学品事業を中心に、基礎化学品事業、鉄系事業、商事事業、設備事業など幅広い事業セグメントを展開しています。2022年度から新たにスタートした中期経営計画では、精密化学品事業の拡大推進と競争力の育成、新事業創出による成長基盤の強化を目標としています。2024年度の連結売上高1,000億円達成を目指し、生産技術力の底上げ、人材育成の充実、社会的価値の向上などを図っています。
同社は、持続可能な社会づくりに貢献することを経営理念とし、独自の技術とサービスでユーザーの期待に応えることを目指しています。また、安全第一主義、稼ぐ関東電化の実現、全員開発を基本課題とし、創造的開発型企業を目指しています。2050年カーボンニュートラルに向けた投資計画を立案し、低炭素・循環型社会への取り組みを強化しています。
具体的な戦略としては、精密化学品事業の市場成長に対応する能力増強、高性能・低GWP半導体ガス製品の市場投入、海外拠点との連携強化、製品開発力の強化、グループ内一貫生産体制の構築などが挙げられます。さらに、デジタルトランスフォーメーションの推進、品質保証能力の向上、人材開発、戦略的教育プログラムの導入、サステナビリティ活動の推進などにも注力しています。
関東電化工業は、これらの戦略を通じて、安定した経営基盤のもとで、安全で働きがいのある環境を提供し、独自性・優位性のある製品で世界最先端の技術を支え、サステナブルな社会に貢献する企業を目指しています。