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三菱製紙JP:3864
沿革
1898-04 | 神戸市三宮においてウォルシュ氏兄弟が経営していた製紙会社を岩崎久彌が買収し、合資会社神戸製紙所(資本金500千円)を設立、洋紙の抄造及び販売を開始しました。 これが当社の創立であります。 |
1901-06 | 兵庫県高砂市に工場(現 高砂工場)を移転しました。 |
1904-06 | 社名を合資会社三菱製紙所と改称しました。 |
1917-02 | 東京都葛飾区に中川工場を新設しました。 |
1917-11 | 組織を株式会社に変更、社名を三菱製紙株式会社と改称しました。 |
1917-12 | 東京都千代田区に東京出張所を設置しました。 |
1925-12 | 本社を兵庫県高砂市から東京都千代田区に移転するとともに、東京出張所を廃止しました。 |
1944-04 | 京都写真工業株式会社(資本金500千円、京都府長岡京市)を吸収合併、これを写真印画紙に対する京都試製工場とし、後に現在の京都工場と改称しました。 |
1944-08 | 浪速製紙株式会社(資本金2,500千円、大阪市福島区)を吸収合併し、引き続き板紙の抄造にあたり、浪速工場と改称しました。 |
1949-05 | 東京・大阪両証券取引所市場第一部に上場しました。 |
1966-04 | 青森県八戸市に八戸工場を新設しました。 白河パルプ工業株式会社(資本金1,000,000千円、東京都千代田区)と合併し、同社白河工場、北上工場は当社工場となりました。当社はここにおいて、パルプから紙に至る一貫メーカーとなりました。 |
1966-12 | 浪速工場を閉鎖しました。 |
1971-08 | 中央研究所(後に商品開発センターと改称)を開設しました。 |
1972-04 | 株式会社菱三商会と株式会社カシワが合併し、三菱製紙販売株式会社(現 連結子会社、2019年11月三菱王子紙販売株式会社に商号変更)を設立しました。 |
1979-07 | 埼玉県川越市に印刷センターを開設しました。 |
1986-04 | 技術開発センター(後に生産技術センターと改称)を開設するとともに、印刷センターを廃止しました。 |
1989-01 | 筑波研究所(後につくばR&Dセンターと改称)を開設しました。 |
1989-08 | デュッセルドルフ(ドイツ)に現地法人三菱ペーパーGmbHを設立しました。 |
1992-04 | 株式会社山本商会と株式会社月光商会が合併し、ダイヤミック株式会社を設立しました。 |
1999-01 | ドイツの製紙会社 ストラカーボンレスペーパーGmbH(同年6月 三菱ハイテクペーパービーレフェルトGmbHに商号変更)とストラスペシャルペーパーGmbH(同年6月 三菱ハイテクペーパーフレンスブルグGmbHに商号変更)の株式を取得しました。 |
2002-05 | デュッセルドルフ(ドイツ)に欧州の関連会社を統括するための持株会社三菱ペーパーホールディング(ヨーロッパ)GmbH(現 連結子会社)を設立しました。 |
2003-03 | 中川工場を閉鎖しました。 |
2005-04 | 北上工場事業を会社分割し、北上ハイテクペーパー株式会社を設立しました。 |
2006-03 | 商品開発センターを廃止しました。 |
2010-10 | 三菱ハイテクペーパービーレフェルトGmbHと三菱ハイテクペーパーフレンスブルグGmbHが合併し、三菱ハイテクペーパーヨーロッパGmbH(現 連結子会社)を設立しました。 |
2011-10 | 株式会社興人よりKJ特殊紙株式会社(現 連結子会社)株式を取得しました。 |
2012-07 | 本社を東京都墨田区に移転しました。 |
2014-04 | エム・ピー・エム・オペレーション株式会社(現 連結子会社)を設立しました。 |
2016-03 | 王子グリーンリソース株式会社と共同出資でエム・ピー・エム・王子エコエネルギー株式会社(現 持分法適用会社)を設立しました。 |
2017-04 | 王子ネピア株式会社と共同出資でエム・ピー・エム・王子ホームプロダクツ株式会社(現 連結子会社)を設立しました。 |
2019-03 | 王子ホールディングス株式会社に対する第三者割当による新株式の発行等を行い、同社の持分法適用会社となりました。 |
2021-06 | 高砂R&Dセンターを開設しました。 |
2021-09 | つくばR&Dセンターを廃止しました。 |
2022-03 | 生産技術センターを廃止しました。 |
2022-04 | 東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行しました。 |
2023-04 | 北上ハイテクペーパー株式会社と北菱興業株式会社を吸収合併し、北上工場に組織変更しました。 三菱王子紙販売株式会社がダイヤミック株式会社を吸収合併しました。 |
2023-09 | 三菱ハイテクペーパーヨーロッパGmbHのフレンスブルク工場を売却しました。 |
2024-03 | 白河事業所を閉鎖しました。 |
2024-04 | 新北菱林産株式会社、京菱ケミカル株式会社及び高砂紙業株式会社を吸収合併しました。 三菱王子紙販売株式会社が菱紙株式会社を、三菱製紙エンジニアリング株式会社が菱工株式会社を吸収合併しました。 |
事業内容
三菱製紙は、多岐にわたる事業セグメントを持つ企業グループであり、その主な事業内容は機能商品事業と紙素材事業、その他の事業に大別されます。
機能商品事業では、機能材料や化学紙の製造・販売を行っており、これにはKJ特殊紙株式会社や珠海清菱浄化科技有限公司、MPM Hong Kong Limitedなどが関与しています。また、写真感光材料の製造は、三菱製紙と北上ハイテクペーパー株式会社が手掛けています。製品の販売は、三菱製紙、ダイヤミック株式会社、北上ハイテクペーパー株式会社、三菱イメージング(エム・ピー・エム),Inc.などが行い、製品の加工・仕上げ包装は京菱ケミカル株式会社、高砂紙業株式会社、北菱興業株式会社が担当しています。
紙素材事業では、紙の製造を三菱製紙、エム・ピー・エム・王子ホームプロダクツ株式会社、三菱ハイテクペーパーヨーロッパGmbHが、パルプの製造は三菱製紙と東邦特殊パルプ株式会社が行っています。八戸工場の業務請負はエム・ピー・エム・オペレーション株式会社が、欧州子会社の管理・統括は三菱ペーパーホールディング(ヨーロッパ)GmbHが担当。製品の販売は三菱製紙、三菱王子紙販売株式会社、三菱ハイテクペーパーヨーロッパGmbHなどが行い、製品の加工・仕上げ包装は八戸紙業株式会社、八菱興業株式会社、株式会社カツマタが担当しています。倉庫・運輸関連サービスは浪速通運株式会社などが提供しています。
その他の事業としては、スポーツ施設運営、保険代理店業、不動産業を菱紙株式会社が、工場設備の保守・設計製作をはじめとするエンジニアリング業を三菱製紙エンジニアリング株式会社及び菱工株式会社が行っています。また、エム・ピー・エム・王子エコエネルギー株式会社はその他の事業を手掛けています。
このように、三菱製紙グループは、機能商品から紙素材、さらには多様なサービスを提供する企業群として、幅広い事業を展開しています。
経営方針
三菱製紙は、持続可能な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、技術力を活かした製品提供を通じて社会に貢献することを企業理念としています。同社は、顧客の信頼に応える企業グループであり続けること、技術の先端を行く企業グループであること、そして地球環境保全と循環型社会に貢献する企業グループであることを目指しています。
経営環境の変化に対応するため、三菱製紙は販売体制の効率化を進め、販売代理店を統合しました。これにより、グループ全体の販売最適化を図っています。また、機能商品事業では、原燃料高騰の影響を受けながらも、販売数量の回復や価格修正により影響を最小限に抑える対策を進めています。さらに、エレクトロニクス関連分野や環境配慮型商品の拡販を目指しています。
2023年3月期から2025年3月期にかけての中期経営計画では、売上高1,950億円、営業利益75億円、経常利益85億円を目標としています。この計画のもと、三菱製紙は「選択と集中」「新事業拡大」による収益力の強化、グリーン社会への貢献、そしてサステナビリティ向上のための組織変革に取り組んでいます。
具体的には、成長事業である機能性不織布関連事業やエレクトロニクス関連分野の拡大を推進し、事業の伸長を図っています。また、脱プラ・廃プラ対応製品の拡販や2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを進めています。さらに、コーポレートガバナンスの強化やサステナビリティ推進など、組織変革にも力を入れています。
このように、三菱製紙は、技術力を活かした製品提供を通じて社会に貢献し、持続可能な成長を目指しています。