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メディカルネットJP:3645
事業内容
メディカルネットは、歯科・ヘルスケア分野を中心に情報発信と医療機関支援を行う企業です。生活者向けの複数のポータルサイトで自費歯科などの情報を集めて提供するとともに、歯科医院向けの集患支援やホームページ制作、診療所の運営などのサービスを展開しています。
主要な顧客は生活者(患者)と歯科医院および歯科関連企業で、収益はポータルの広告・掲載料や問い合わせ(リード)獲得、Webマーケティングや広告運用の受託、ホームページ制作・保守の料金、歯科器材や医薬品の販売、診療所の診療収入などで成り立っています。加えて、歯科医療従事者向けサイトの広告や学術・展示会運営、法人向けシステム導入などの契約収入も得ています。
事業は大きく分けて、メディア・プラットフォーム事業(矯正歯科ネット等のポータル運営)、医療機関経営支援事業(集患支援、HP制作、歯科商社、診療所運営、医薬品の企画・卸)、医療BtoB事業(Dentwaveなどの専門サイトでの広告・イベント運営)、クラウドインテグレーション事業(タイでの販売管理システムの開発・導入・保守)、その他の管理受託といったセグメントで構成されています。これらを通じて、情報提供を起点に歯科領域の周辺サービスで収益の多角化を図っています。
経営方針
同社は「歯科医療プラットフォーム」で国内外のトップ企業を目指しており、成長性を最重要の経営指標と位置づけています。具体的には売上高の対前期増加率を重視し、主力のメディア・プラットフォーム事業を軸に事業領域の拡張とサービス向上で経営基盤の安定化を図る計画です。既存顧客の深耕と新規顧客の獲得を両輪とし、M&Aを継続的に活用して事業規模と収益構造の強化を進めています。
重点投資分野はポータル運営を核としたメディア価値の向上と、歯科医院向けの経営支援サービスです。具体的には自費歯科などを扱う複数のポータルでの広告・掲載を強化し、問い合わせ(リード)獲得やホームページ制作、Webマーケティング受託といった診療所向けサービスをワンストップで提供することで差別化を図っています。こうした横断的なサービス提供により、生活者側と医療機関側双方の顧客基盤を結び付ける強みを作っています。
新市場開拓では、タイでの歯科プラットフォーム事業を足がかりに海外展開を進める計画です。国内ではICT以外の領域、たとえば診療所運営や歯科器材・医薬品の企画・卸など周辺事業への横展開を進め、グループの既存顧客網を活用して多角的な収益確保を目指しています。加えて、国内外のM&Aを通じて新規事業領域へ迅速に参入し、市場の過当競争や医療費伸び悩みといった環境変化にも対応する体制を整えています。
技術革新への取り組みとしては、クラウドインテグレーション事業による販売管理システムの開発・導入・保守を進めるほか、Webマーケティングや広告運用の高度化、顧客データの利活用によるターゲティング精度向上に投資しています。これによりポータルと診療所の業務をデジタルで連携させ、サービスの付加価値を高めるとともに、人材採用や経営管理体制の強化を並行して実施し、持続的な成長基盤を築いています。