マツオカコーポレーションJP:3611

時価総額
¥246.1億
PER
8.1倍
アパレル製品の企画、製造、物流を手がけ、カジュアルウェアやワーキングウェア、インナーウェアの生産を行うアパレルOEM事業。

事業内容

マツオカコーポレーションは、アパレル製品の企画、製造、物流を主な事業内容としています。同社は、21の連結子会社と1つの持分法適用関連会社を持ち、アパレルOEM事業の単一セグメントで事業を展開しています。

同社の事業領域は、商品企画、生地調達・生地生産、縫製加工、販売の4つに分かれています。商品企画では、顧客のニーズに応じたサンプル品の提案を行い、受注につなげています。生産は、納期や縫製難易度に応じて工場を選定します。

生地調達・生地生産では、縫製加工に必要な生地を外部から調達し、インナーウェアについては、東レグループとの合弁会社で生地生産を行っています。縫製加工は、中国、ベトナム、バングラデシュ、インドネシア、ミャンマーで行い、品質管理が可能な外注工場も利用します。

販売では、各工場で梱包された縫製加工品を、最適な物流手段で顧客に届けます。取扱品目には、カジュアルウェア、ワーキングウェア、インナーウェア、生地加工があります。主要な販売先は、SPA、アパレル専門小売店商社、百貨店、量販店です。

生地加工事業では、高機能なアウトドアウェアやスポーツウェアに利用される透湿防水生地を生産しています。素材開発では、環境規制を遵守し、顧客と連携して高品質な素材の開発を進めています。

経営方針

マツオカコーポレーションは、2022年から2026年までの中期経営計画「ビジョン2025」を掲げ、成長戦略を推進しています。この計画は、アパレル製品の需要回復に対応し、同社の生産能力を最大限に活用することを目指しています。具体的には、ASEAN地域への生産地シフトと新工場建設を通じて、アフターコロナに備えた準備を進めています。

同社の成長戦略の一環として、サプライチェーンの多元化と「良質なものづくり」の強化を重視しています。これにより、顧客が求める商品を迅速に提供できる体制を整え、地政学的リスクを低減しつつコスト競争力を高めることを目指しています。また、新素材開発や新製品開発にも注力し、透湿・防水・撥水加工技術を活かした機能性素材の提案を進めています。

さらに、マツオカコーポレーションは、主力のOEM事業における営業力の強化を図っています。既存顧客との関係を深めるとともに、新規顧客の開拓にも積極的に取り組んでいます。特に、成長が見込まれる新セグメントや米国・欧州市場への進出を視野に入れています。

同社は、2026年3月期に売上高740億円、経常利益47億円を目標としています。この目標達成に向けて、サプライチェーンの強化、新素材開発、営業力の強化を優先課題として取り組んでいます。これにより、マツオカコーポレーションは、変化する市場環境に柔軟に対応し、持続的な成長を実現することを目指しています。