信和JP:3447

時価総額
¥124.4億
PER
9.7倍
仮設資材部門では「シンワキャッチャー」や「SPS」などの足場製品を提供し、物流機器部門では保管・搬送用パレットを製造・販売。

事業内容

信和は、主に仮設資材と物流機器の製造・販売を行う企業です。信和グループは、信和を含む6社で構成され、仮設施工工事も手がけています。事業は「仮設資材部門」と「物流機器部門」に分かれています。

仮設資材部門では、建設現場で使用される仮設資材の製造・販売を行っています。特に、システム足場(くさび緊結式足場・次世代足場)の製造・販売が主力です。これらの足場は軽量で施工が容易であり、輸送効率も高いのが特徴です。

信和の「シンワキャッチャー」は、くさび緊結式足場の一つで、支柱や手すり、踏板などで構成されています。高い施工性と豊富な製品ラインナップを活かし、新規顧客の獲得を目指しています。また、次世代足場「SPS(サイレントパワーシステム)」も提供しています。

物流機器部門では、工場や倉庫、建設現場で使用される物流機器の製造・販売を行っています。自動車部品や液晶パネル用ガラスの保管・搬送用パレット、スチールラックなどを提供し、顧客のニーズに応じた製品を提案しています。

信和は、提案型営業と受注生産力を強化し、新たな業界へのアプローチを進めています。農水産、住設・建材、流通、倉庫業などの分野で取引チャネルの拡大を図っています。

経営方針

信和は、2029年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定し、売上収益200億円、営業利益24億円を目標としています。この計画の実現に向け、仮設資材部門と物流機器部門での成長戦略を推進しています。仮設資材部門では、特に橋梁向けシステム吊り足場の拡販に注力し、老朽化が進む社会インフラの補修需要に対応しています。

信和は、2023年に「ラピッドフロア」という最新式のシステム吊り足場を開発し、国内大手の仮設資材リース企業と提携しています。この製品は高い安全性と効率性を誇り、国土交通省やNEXCOの指定工法として採用されています。信和は、この製品の普及と拡販を通じて市場シェアの拡大を目指しています。

また、信和は2024年に「ヤグミグループ」を子会社化し、仮設施工サービスの拡大を図っています。これにより、製造から施工までの強固なバリューチェーンを構築し、軽仮設工事市場での競争力を強化しています。グループ内でのシナジーを活かし、新たな仮設・建設関連サービスの創出を進めています。

物流機器部門では、顧客の多様なニーズに応じた製品開発を進め、新領域への進出と既存領域の強化を図っています。省人化分野や海外展開、未経験分野への挑戦を通じて、事業領域を拡大しています。また、低コスト・短納期の追求やレンタル事業の拡大により、収益基盤の強化を目指しています。