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味の素JP:2802
沿革
1907-05 | 合資会社鈴木製薬所設立。 |
1908-07 | 池田菊苗博士が調味料グルタミン酸ソーダの製造法特許取得。同年9月鈴木三郎助(二代)がその商品化を引受。 |
1909-05 | うま味調味料「味の素®」一般販売開始。 |
1912-04 | 鈴木個人の事業として営んでいた「味の素®」の事業を合資会社鈴木製薬所が継承し、同時に同社は合資会社鈴木商店に商号変更。 |
1914-09 | 川崎工場完成、操業開始。 |
1917-06 | ㈱鈴木商店を設立し、これに合資会社鈴木商店の営業の一切を譲渡し、合資会社鈴木商店は目的を「有価証券及び不動産の取得売買」と変更。 |
1925-12 | ㈱鈴木商店を新設し、これにそれまでの合資会社鈴木商店及び㈱鈴木商店の営業の一切を譲渡し、両社とも解散(現 味の素㈱設立)。 |
1932-10 | 味の素本舗株式会社鈴木商店に商号変更。 |
1935-03 | 宝製油㈱を設立。油脂事業に着手。 |
1940-12 | 鈴木食料工業㈱に商号変更。 |
1943-05 | 大日本化学工業㈱に商号変更。 |
1943-12 | 佐賀県に佐賀工場を設置(現 九州事業所)。 |
1944-05 | 宝製油㈱を合併。 |
1946-02 | 味の素㈱に商号変更。 |
1949-05 | 株式上場。 |
1956-01 | 必須アミノ酸(輸液用)発売。アミノ酸事業に着手。 |
1956-07 | ニューヨーク味の素社を設立(現 味の素ヘルス・アンド・ニュートリション・ノースアメリカ社)。 |
1956-12 | 神奈川県に中央研究所を設置。 |
1958-05 | ユニオンケミカルズ社を設立(現 フィリピン味の素社)。 |
1960-04 | タイ味の素社を設立。 |
1961-03 | 三重県に四日市工場を設置(現 東海事業所)。 |
1961-07 | マラヤ味の素社を設立(現 マレーシア味の素社)。 |
1963-03 | 米国のコーンプロダクツ社(現 コノプコ社)と提携(合弁会社 クノール食品㈱発足)。 |
1967-10 | 本社に化成品部を設置。化成品事業に本格着手。 |
1968-02 | ペルー味の素社を設立。 |
1969-07 | インドネシア味の素社を設立。 |
1970-11 | 「ほんだし®」発売。 |
1970-12 | 味の素レストラン食品㈱を設立(現 味の素冷凍食品㈱)。冷凍食品事業に着手。 |
1973-08 | 米国のゼネラルフーヅ社と提携(合弁会社 現 味の素AGF㈱発足)。 |
1974-12 | 味の素インテルアメリカーナ社を設立(現 ブラジル味の素社)。 |
1981-09 | 「エレンタール®」発売。医薬品事業に着手。 |
1982-05 | アスパルテーム輸出開始。甘味料事業に着手。 |
1987-06 | クノール食品㈱を子会社とする。 |
1989-09 | ベルギーの化学会社オムニケム社(現 味の素オムニケム社)の全株式を取得。 |
1996-12 | 味の素(中国)社を設立。 |
2000-10 | 冷凍食品事業を分社化し、味の素冷凍食品㈱に統合。 |
2001-04 | 油脂事業を分社化し、味の素製油㈱に統合(現 ㈱J-オイルミルズ)。 |
2003-02 | 日本酸素㈱から味の素冷凍食品㈱が㈱フレックの全株式を取得。2003年4月に味の素冷凍食品㈱は㈱フレックを合併。 |
2003-07 | アミラム・フランス社保有のうま味調味料の生産・販売会社であるオルサン社(現 欧州味の素食品社)の全株式を取得。 |
2007-02 | ヤマキ㈱の株式を一部取得し、資本・業務提携。 |
2011-11 | 味の素アニマル・ニュートリション・グループ㈱(2011年9月設立)に飼料用アミノ酸事業運営を移管。 |
2013-04 | 米国のバイオ医薬品の開発・製造受託会社であるアルテア・テクノロジーズ社(現 味の素アルテア社)の全株式を取得。 |
2014-11 | 味の素ノースアメリカ社(現 味の素北米ホールディングス社)が米国の冷凍食品の製造・販売会社であるウィンザー・クオリティ・ホールディングス社の全持分を取得。 |
2015-04 | アメリカ味の素冷凍食品社がウィンザー・クオリティ・ホールディングス社を吸収合併し、味の素ウィンザー社に商号変更(現 味の素フーズ・ノースアメリカ社)。 味の素ゼネラルフーヅ㈱(現 味の素AGF㈱)を子会社とする。 |
2016-04 | 医薬事業を行う味の素製薬㈱が、エーザイ㈱の消化器疾患領域に関する事業の一部を吸収分割により承継したことにより、当社の持分法適用会社となり、EAファーマ㈱に商号変更。 |
2016-11 | アフリカ諸国で事業展開する大手加工食品メーカーであるプロマシドール・ホールディングス社の株式33.33%を取得し、同社を持分法適用会社とする。 |
2019-04 | 川崎工場・東海事業所の一部及び味の素パッケージング㈱の生産体制をクノール食品㈱に集約・再編し、同社の商号を味の素食品㈱に変更。 |
2021-07 | 味の素アニマル・ニュートリション・グループ㈱を合併。 |
2023-12 | 味の素北米ホールディングス社が米国の遺伝子治療薬CDMOであるフォージ・バイオロジクス・ホールディングス社の全持分を取得。 |
事業内容
味の素株式会社は、調味料、栄養・加工食品、ソリューション&イングリディエンツ、冷凍食品、医薬用・食品用アミノ酸、バイオファーマサービス(CDMO)、ファンクショナルマテリアルズ(電子材料等)、その他の事業活動を展開しています。同社グループは、味の素株式会社、連結子会社110社、持分法適用会社14社で構成されています。
調味料・食品セグメントでは、味の素食品株式会社や味の素AGF株式会社などが、調味料や栄養・加工食品を提供しています。また、ソリューション&イングリディエンツセグメントでは、欧州味の素食品社や味の素ベーカリー株式会社が活動しています。
冷凍食品セグメントには、味の素冷凍食品株式会社や味の素フーズ・ノースアメリカ社が含まれ、ヘルスケア等のセグメントでは、医薬用・食品用アミノ酸、バイオファーマサービス(CDMO)、ファンクショナルマテリアルズ(電子材料等)などの事業を展開しています。これらの事業は、味の素ヘルシーサプライ株式会社や味の素オムニケム社などによって支えられています。
その他のセグメントでは、製造受託、油脂、物流、サービスなどの事業があり、EAファーマ株式会社や㈱J-オイルミルズ(注:東証プライム市場に上場)、F-LINE株式会社などがこれに該当します。これらの多岐にわたる事業を通じて、味の素株式会社は幅広い分野でのサービス提供を実現しています。
経営方針
味の素株式会社は、2020年から2025年にかけての中期経営計画を推進しており、その第一フェーズとして2020年から2022年までの期間において、持続可能な成長を目指し構造改革に取り組んできました。同社は、オーガニック成長の実現、重点事業への集中、そしてアセットライト戦略を推進し、意思決定と執行のスピードアップを図る企業文化の変革に努めています。また、不透明な社会状況下での原料安定調達やコストアップへ迅速に対応することで、適応力の向上を図っています。
同社は、中期経営計画の枠組みを超えた「中期ASV経営 2030ロードマップ」を策定し、アミノサイエンス®を核とした事業を通じて人・社会・地球のWell-beingに貢献することを目指しています。このロードマップでは、経済価値と社会価値の両方を示す「ASV指標」を掲げ、挑戦的な目標に向けた取り組みを進めています。
ポートフォリオマネジメントの進化も重要な戦略の一つであり、成長性と効率性を軸に、事業・機能・地域等の最適な資産配分を目指しています。特に、重点事業への集中やアセットライト戦略を継続しつつ、中長期の成長性を意識した経営資源の集中と高収益な事業構造への転換を図っています。
さらに、無形資産への投資にも力を入れており、技術資産・人財資産・顧客資産・組織資産の強化を進めています。これらの無形資産の強化は、ASVの実現に不可欠であり、従業員エンゲージメントスコアの向上を通じて企業価値の継続的な向上を目指しています。
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進やリスクマネジメント体制の強化も、同社の成長戦略の重要な要素です。これらの取り組みを通じて、味の素株式会社は、中長期的な成長と持続可能な社会への貢献を目指しています。