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ダイダンJP:1980
事業内容
ダイダンは、空調衛生や電気設備工事の設計、監理、施工を主な事業としています。同社は、5つの連結子会社と10の非連結子会社を持ち、これらの企業と共に事業を展開しています。ダイダンの事業は、設備工事業の単一セグメントに分類されます。
ダイダンが受注した工事の一部は、ダイダンサービス関東、ダイダンサービス関西、大電工事、岡山大電設備、九州大電設備、熊本大電設備、ダイダンサービス中部、DAI-DAN INTERNATIONAL ASIA PTE. LTD.、Presico Engineering Pte. Ltd.が施工を担当しています。これにより、地域ごとに専門的なサービスを提供しています。
また、ダイダンは、DAI-DAN(THAILAND)CO., LTD.、DAI-DAN(VIETNAM)CO., LTD.、DAI-DAN INTERNATIONAL ASIA PTE. LTD.に対して技術支援を行っています。Presico Engineering Pte. Ltd.は、シンガポールを中心に設備工事業を展開しており、地域に密着したサービスを提供しています。
その他の事業として、セラボヘルスケアサービスは再生医療関連の機器販売や細胞加工による医薬品の受託製造を行っています。これにより、医療分野にも進出し、多角的な事業展開を図っています。
さらに、ダイダンは2024年10月にPresico Engineering Pte. Ltd.の発行済株式総数の30.0%を追加取得し、持分法適用関連会社から連結子会社としました。これにより、同社の国際的な事業展開が一層強化されました。
経営方針
ダイダンは、企業理念として「地球と社会と私たちの未来に、安全・快適・信頼の空間価値を届ける」を掲げています。この理念のもと、同社は人材戦略を基盤とした人づくりを通じて企業価値を高めることを目指しています。これにより、持続的な成長を実現しようとしています。
同社は、2024年度を初年度とする3カ年の中期経営計画「Stage2030 Phase2《磨くステージ》」を策定しています。この計画では、2026年度に完成工事高270,000百万円、営業利益24,000百万円、ROE12%以上を目指しています。これにより、経営成績の向上を図ります。
ダイダンは、2021年度から2029年度までの長期ビジョン「Stage2030」を策定し、総合設備工事から「空間価値創造」企業への転換を目指しています。このビジョンでは、社会や顧客が求める価値ある空間を創造し、満足を提供することを目指しています。
中期経営計画では、空調衛生工事、電気工事、海外事業、再生医療事業の4つの注力事業領域において、各施策を着実に実施しています。特に人手不足に対応するため、社員の採用増や教育研修制度の充実に積極的に取り組んでいます。
ダイダンは、堅調な建設需要を背景に良好な受注環境を維持しています。資機材価格や人件費の上昇に対しては、価格転嫁を通じて売上増加を図っています。一方で、米国関税や為替の不透明感に対しては慎重に対応しています。
財務面では、2025年3月期の業容拡大に伴いROEが17.4%に上昇しましたが、自己資本比率は50%を下回りました。持続的な業容拡大を支えるため、資本効率と財務健全性のバランスを維持しつつ、株主還元を図る戦略を継続しています。