Arcimoto IncFUV株価

時価総額
$359.1万
PER
電動マイクロモビリティ車の新興企業。FUVやDeliveratorの小型電動三輪車を製造・直販、短期レンタル事業を2022年に試験導入。2021年2月にTMWを買収。2021年にアリゾナ、フロリダ、ネバダなど米国各州に展開。

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事業内容

Arcimoto Incは、三輪構造の小型電動車両を設計・製造・販売する企業で、街乗り向けのFun Utility Vehicle(FUV)と商用配送向けのDeliveratorを主力製品としています。短期レンタルでの運用実験も行い、市場の受容性や収益化の可能性を検証しています。

同社の主要な顧客は個人ユーザー、ラストワンマイル配送を行う事業者、そしてレンタル事業者で、収益は主に新車の販売が中心です。レンタル収入や買収した技術の活用も収益源の一部ですが、現時点では売上は限られ、キャッシュフロー改善と販売拡大が課題になっています。

事業は大きくFUV、レンタル、TMW(買収した傾斜技術を扱う事業)の三つのセグメントに分かれています。FUVはレジャーや日常移動向け、Deliveratorは商用配送向けという用途別の製品ラインを持ち、TMWの技術は将来的な車両ライン拡大や新モデル開発での差別化に使われる計画です。

経営方針

同社は安定的なキャッシュフローと生産投資の両面で現実的な調整を進めています。以前は年間3年で3,500万〜4,000万ドルの設備投資を想定していましたが、多くの資本支出プログラムを一時停止し、直近の見通しでは次の3年間で年間およそ1,000万ドル程度にまで引き下げています。経営は2022年第4四半期に実行した人員削減や管理コストの圧縮を継続しつつ、エンジニアリングによるコスト改善と販売台数の増加が達成されるまで当面はマイナスキャッシュフローが続くとの見込みを示しています。これらを踏まえ、同社は限られた資金環境の中で資金調達(2022年は転換社債や公募等で約3,900万ドルの資金調達、2023年1月の公募で約1,200万ドルの調達)を活用しつつ、営業費用比率を売上拡大に伴って低下させることを目指しています。

同社は研究開発と製造効率の向上に重点投資を行い、製品面での差別化を図っています。2022年の研究開発費と販売・マーケティング費は前年から大幅に増加し、営業費用は約10%(約391万9千ドル)増、販売・マーケティングは約60%増(約419万1千ドル増)となりましたが、第4四半期の構造改革で人員を17%削減するなどコスト管理も強化しています。差別化の軸は低コストで高効率な三輪電動車両(FUVやDeliverator)と、2021年に取得したTilting Motor Works(TMW)の「傾斜(ティルト)技術」を活かした車両設計で、これにより他社とは異なる取り回しや小型モビリティ市場での独自性を狙っています。

同社は新市場開拓と事業拡大を段階的に行っていますが、戦略の柔軟な見直しも明確にしています。2021年にはアリゾナ、フロリダ、ネバダなど州展開を進め、2022年にはレンタル事業で実証を試みましたが収益性は限定的であったため、現在はレンタルよりもFUVとDeliveratorの販売に注力する方針へとシフトしています。将来的には傾斜技術を用いた電動三輪の新市場投入を目指す一方、設備投資を抑えつつ必要な資金は公募や転換社債などで調達する計画であり、同社は売上拡大と工程の自動化によって営業費用対売上比率を改善することを目指しています。

同社は技術革新を継続投資の中心に据えていますが、開発の遅延やサプライチェーンの制約も認識しています。TMW買収時にはプロプライエタリ技術に約701万ドル、商標に約205万ドルを割り当てるなど知財・技術の取得を進めましたが、TRiOの再工具化で生産遅延が発生し、2021年にはのれんの減損(約682万4千ドル)を計上しました。今後はロボット溶接などの工程自動化や設計によるエンジニアリングコスト削減を通じて量産コストを下げることを目標にしており、同社はこれら技術投資によって製品の競争力を高めることを目指しています。ただし、バッテリーを含む一部部品が単一供給源に依存している点や資金調達環境が厳しい点は継続的なリスクとして管理していく方針です。