WEIS MARKETS INCWMK

時価総額
$17.6億
PER
食品スーパーの大手。直営198店、オンライン注文とドライブスルーのピックアップ・宅配を190店で展開。2024年10月に2店舗を1,620万ドルで買収。ペンシルベニア州と周辺6州(デラウェア、メリーランド、ニュージャージー、ニューヨーク、バージニア、ウェストバージニア)で展開。

事業内容

WEIS MARKETS, INC.は、ペンシルベニア州を中心に周辺州で約198店舗を展開する従来型の食料品スーパーチェーンです。同社は日常食料品を中心に生鮮野菜・果物、精肉・鮮魚、ベーカリー、惣菜、薬局サービス、燃料や一般生活用品まで幅広く店頭販売しています。ネット注文の店舗受け取りや宅配サービスも行い、買い物の利便性向上に力を入れています。

主要顧客は地域の一般消費者で、売上の大部分は食料品販売から得ています(食料品が約8割、薬局や燃料がそれに続きます)。同社はポイント制度や各種割引で顧客の来店頻度を高め、店頭販売が中心の収益構造を維持しています。自社の流通センターと輸配送網で約半分の供給をまかなうことで、仕入れや陳列の効率化を図っています。

同社は事業を単一の小売セグメントとして運営し、店舗販売が収益の中心です。取り扱い商品はメーカー品や地域品、自社ブランドを組み合わせており、日常的な低価格施策や販促で他店と差別化を図っています。自社の製造施設でミルクやアイスクリーム、食肉加工なども行い、製造と物流を連携させて安定供給とコスト管理に取り組んでいます。

経営方針

同社は「規律ある成長」により市場シェアと営業利益を高め、株主価値を向上させることを目指しています。具体的には、2024年度の連結売上高は約47.7億ドルで、既存店売上(燃料除く)は2024年対2023年で年率約1.9%の伸びを示しました。成長手段としては、販売促進プログラムの厳密な準備・実行、新規出店や既存店の改装への投資、そして戦略的買収を組み合わせており、2024年にはサニ−ウェイの2店舗を買収(買収対価約1,620万ドル、買収年度の寄与売上約540万ドル)しています。

同社は人材と顧客価値に重点投資することで差別化を図っています。従業員は約2.2万人(うち約94%が時給従業員)を擁し、育成・昇進・メンタリング文化の定着を通じて店頭の接客力を高める方針です。商品面ではプライベートブランドの価値訴求を強化し、価格面では「Everyday Lower Price」や「Low Price Guarantee」「3 Day Sale」などの価格キャンペーンとロイヤルティ施策を併用して顧客を引き付けています。物流面では自社配送センターと輸送網で約53%を自社供給し、鮮度管理や品揃えで競合優位を作っています。

同社は新市場開拓と事業拡大を慎重に進めています。現在の展開地域はペンシルベニア州を中心に周辺6州(DE、MD、NJ、NY、VA、WV)で、店舗数は198店舗に達しています。資金面では営業CFや約1.92億ドルの投資有価証券、上限3000万ドル(裁量で追加7000万ドル)のリボルビングクレジット枠を活用し、資金調達余力を確保した上で出店や買収、流通施設の拡充を進める計画です。短期的には2025年初頭にニュータウンの店舗買収を完了するなど、地域密着での拡大を続ける方針です。

同社は技術革新を成長の基盤と位置づけています。顧客データを用いて施策の効果を測定・共有することで商品企画や販促の精度を高め、オンライン注文受取サービス「Weis 2 Go Online」は190店舗で提供、全198店舗で宅配対応しています。2023年第4四半期に人事・財務の基幹系ERPを導入済みで、今後も従業員エンゲージメントや生産性向上、顧客購買行動の可視化に向けた情報システム投資を継続します。また、サイバーセキュリティ管理体制を整備し、CIO主導で外部専門家と連携しながら安全性の維持に努めています。