WELLS FARGO & COMPANYWFC

時価総額
$2930.5億
PER
銀行・投資・住宅ローンなどを手掛ける米国大手金融持株会社。預金・住宅ローン・資産運用サービスを展開。2024年12月31日時点の総資産約1.9兆ドル、預金1.4兆ドル、貸出9127億ドル。米国中心にインド・フィリピンなどで展開。

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企業概況
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業績概況
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ライバル企業
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同業種の日本企業
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事業内容

WELLS FARGO & COMPANYは米国に本拠を置く大手金融持株会社で、銀行業を中核に預金や貸出、決済などの基本的な金融サービスを幅広く提供しています。同社は個人向けの普通預金や当座預金、クレジット・デビットカード、住宅ローンや自動車ローンといった消費者向け貸出を中心に事業を展開しています。

主要な顧客は個人顧客から中小企業、大企業、機関投資家まで多岐にわたり、収益は主に貸出残高から得る利息収入と口座手数料やカード手数料、資産運用手数料や投資銀行手数料といったサービス収入で成り立っています。預金による資金調達を活用して貸出を行い、その利ザヤと手数料収入で利益を上げるビジネスモデルが中心です。

経営管理上は主に四つの報告セグメントに分かれており、個人向け銀行・貸出部門は支店網と日常金融サービスを扱い、商業銀行部門は企業向け融資や資金管理を担っています。コーポレート・投資銀行部門では企業の資金調達や合併・買収の助言、債券や株式の引受などを扱い、富裕層・資産管理部門は投資運用や信託、プライベートバンキングを通じて資産管理サービスを提供しています。

経営方針

同社は資産約1.9兆ドル、貸出約9,127億ドル、預金約1.4兆ドル、株主資本約1,791億ドル(2024年12月31日時点)という大規模な基盤を活用し、安定的な収益拡大と資本効率の改善を目指しています。米国で資産規模は4位に位置しており、投資家向けの目安として、2024年6月28日時点の非関係者保有時価総額は約2,016億ドル、2025年2月14日時点の発行済普通株式数は3,288,186,582株といった指標も開示しています。成長は既存顧客の深堀りによる収益向上と、規制環境に応じた資本・流動性の堅持を両立させることを基本方針としています。

同社は消費者向け銀行業務、商業銀行、コーポレート&投資銀行、ウェルス&投資管理の4事業セグメントを重点分野とし、顧客接点の強化とクロスセルによる収益拡大を差別化戦略としています。人材・経営インセンティブの面では、長期インセンティブ計画(2022 LTIP)で6,204万超の制限株等を設定し、業績連動のパフォーマンス株(最大約497万株)を含めて報酬と業績の連動を図るなど、経営・現場の責任と成果を結びつける施策を進めています。また不動産や支店網の見直しにも取り組んでおり、米国内の事業用スペースは約5,510万平方フィート(2024年末)を基に効率化を進めています。

同社は新市場開拓や事業拡大を段階的に進めていますが、買収や大規模展開は連邦準備制度理事会(FRB)などの規制承認を条件とするため、規制要件を満たす形でのターゲット選定と統合を重視しています。国際展開は限定的な拠点を持つ一方で、コーポレート&投資銀行や富裕層向け資産運用など収益性の高い分野でのシェア拡大を狙い、既存の貸出・預金基盤を起点に法人取引や資本市場ビジネスを強化する計画です。規制やコンプライアンス対応(例:反マネーロンダリングや制裁対応)を投資とセットで進めることで、事業拡大の実行可能性を高めています。

同社は技術革新にも注力しており、サイバーセキュリティやオペレーショナルリスク管理の強化を明示的に進めています(2024年年次報告書の関連項目に記載)。競合が進める電子・インターネットベースの金融サービスに対抗するため、モバイルやオンラインの顧客体験向上、決済や貸出のデジタル化、データ分析や自動化の導入による効率化に投資しています。これらの技術投資は顧客サービスの差別化とコスト削減、そして規制対応の高度化(不正検知・報告体制の強化)という二つの目的を同時に達成することを目指しています。