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WOODSIDE ENERGY GROUP LTDWDS
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事業内容
WOODSIDE ENERGY GROUP LTDはオーストラリア拠点のエネルギー会社で、主に原油と天然ガスの探査・開発・生産および販売を行っています。中でも液化天然ガス(LNG)の生産と出荷が主力で、近年は水素や低炭素サービスなど新エネルギー分野にも投資しています。
同社は電力会社や産業ユーザー、トレーダーなど大口顧客に対して長期供給契約やスポット販売を通じて販売しており、収益は販売量と国際価格によって変動します。地域別ではアジア太平洋向けの売上が最も大きく、米州や欧州にも販売しています。主要顧客2社が外部売上の約7%と6%を占めており、顧客集中はあるものの複数地域で収入を確保しています。
同社は事業を主にオーストラリア事業、国際事業、販売・取引、新エネルギーと企業部門に分けて運営しています。生産中の油・ガス田と開発中の大型プロジェクトを両方抱え、販売部門は輸送や取引の最適化で付加価値を生んでいます。新エネルギーではアンモニアや水素、炭素回収など低炭素の事業化を進めています。
経営方針
同社は成長戦略として、既存の資源開発と新エネルギー投資の両輪で安定的なキャッシュフローと株主還元の拡大を目指しています。具体的には、2023年の投資支出は前年から3,320百万ドル増の5,585百万ドルとなり、Scarborough、Sangomar、Trionといった大型プロジェクトへの資本投入が中心でした。これら開発案件は長期的に「価格変動のサイクルを通じて」営業キャッシュフローとリターンを生むことを目的としており、開発中資産は合計で約15,926百万ドルに上っています。
同社は重点投資分野を液化天然ガスと低炭素関連事業に定め、規模を生かした差別化を図っています。統合により獲得した資産ポートフォリオを基盤として、プルートやウィートストーン等の稼働資産と開発中資産を並行して運用することで、単年度の価格変動に左右されにくい収益構造を目指しています。固定資産は2024年で約42,636百万ドルに達しており、技術と運用の効率化で単位当たりコストを下げることも差別化の重要施策です。
新市場開拓と事業拡大では、海外での買収・資本投下を積極的に進めています。2024年にはルイジアナのLNG事業をめぐるTellurianの取得に現金876百万ドルを支払い、総取得額は1,066百万ドルとなりました。また、Beaumontの新アンモニア事業を含むOCIの買収では合計で2,370百万ドルを投じています。これらの投資を支えるため、同年は社債2,000百万ドルの発行やシンジケート貸付1,650百万ドル、JBIC借入1,000百万ドルなどで資金調達を強化し、地域・製品別の収益多様化を図っています(2024年の売上は約13,179百万ドル)。
同社は技術革新にも注力しており、新エネルギーや低炭素サービス(例:二酸化炭素回収・貯留など)への研究開発と実装を進めています。年次報告の新エネルギー関連項目で示される投資計画に基づき、買収や自社開発により無形資産や契約資産を認識しており(Tellurian取得で約766百万ドルの無形資産など)、将来的な事業化を目指した技術・商業性の検証を継続しています。なお、温室効果ガス排出削減目標は掲げているものの、実現には商業的・規制的条件やジョイントベンチャーの承認が影響する点も同社は明確にしています。