UNITEDHEALTH GROUP INCUNH

時価総額
$3095.3億
PER
医療・ヘルスケアサービスの米国最大手。データ解析と臨床ノウハウを軸に保険、医療提供、調剤サービスを展開。2024年にブラジル事業売却で71億ドルの損失計上。米国中心に世界展開、南米は撤退中。2024年6月に年間配当を8.40ドルへ増額。

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企業概況
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業績概況
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同業種の日本企業
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事業内容

UNITEDHEALTH GROUP INCは米国を拠点に保険と医療サービスを幅広く展開する大手ヘルスケア企業です。同社は健康保険の引受と給付管理を行う事業と、診療提供や薬局サービス、データや技術を活用して医療の効率化を図る事業を主力としています。日常的な診療から高齢者向けプラン、処方薬管理まで一貫したサービスを扱っています。

主要な顧客は企業の被保険者、個人加入者、メディケア・メディケイドの受給者、政府機関や医療提供者など多岐にわたります。同社は保険料収入や給付管理の手数料が収益の中心で、薬局サービスや医療提供、データ分析・運用支援の契約料も重要な収入源になっています。

事業構成は大きく保険事業(UnitedHealthcare)と医療サービス事業(Optum)の二本柱に分かれます。保険事業は団体保険・個人向け・公的医療プログラム向けのプランを扱い、医療サービス事業は診療所や在宅ケア、処方薬管理、医療データ解析や業務支援といった製品ラインを持っています。

同社は規模とデータ解析力を活かして医療の質向上とコスト抑制を目指す一方で、規制変化、医療提供者との契約関係、競争、サイバーセキュリティなどが業績に影響する重要なリスク要因になります。投資家は保険料設定や公的制度の変更、買収統合の進捗が収益に与える影響に注目すると良いでしょう。

経営方針

同社はUnitedHealthcare(保険・給付)とOptum(医療サービスと技術)の二本柱で成長することを目指しています。保険事業ではリスクベースの保険料収入が全収益の約8割を占め、医療費の予測・管理を通じた収益性改善に注力しています。株主還元も成長戦略の一部と位置づけており、取締役会は2024年6月に四半期配当を年間8.40ドルに引き上げたほか、同年に合計17百万株を平均529.85ドルで買い戻し、約89.4億ドルを投じました。買収も成長手段で、現在承認済みの買収に要する資金は約40億ドルとされています。

同社は重点投資分野として薬局サービス、臨床データ活用、そして医療提供側との連携を掲げ、これらで競争優位を築くことを目指しています。具体的には、製薬メーカーからのリベート債権が2024年末で約125億ドル、薬剤在庫が約38億ドルと大きな規模を持つ薬局ビジネス(Optum Rx)に注力しています。差別化は「データ×臨床知見×実地支援」によるワンストップ提供で、診療の質向上やコスト削減を同時に実現するケアモデルで他社と差をつけようとしています。人材・報酬面では株式報酬枠(2020年インセンティブ計画で48百万株、従業員向け購入制度で16百万株)を用いて経営陣・従業員の成果連動を図っています。

同社は新市場開拓と事業ポートフォリオの最適化も進めており、買収による領域拡大と不採算地域からの撤退を両輪にしています。2024年は南米事業の売却や整理を進め、ブラジル事業の売却に伴い約71億ドルの損失を計上する一方で、米国内の高齢者向け補完保険(Medicare Supplement)のプログラム修正などでブランド活用の権利を得るなど収益基盤の再編を行っています。これらは規制審査や監査リスクを伴うため、事業拡大は慎重な資本配分とコンプライアンス対応とセットで進められています。

同社は技術革新を成長の原動力と位置づけ、内部開発のソフトウェアやデータ解析基盤への投資を強化していることを目指しています。内部用ソフトウェアは資本化して3〜5年で償却する会計方針をとり、臨床意思決定支援や遠隔診療・在宅ケアの拡大に向けたシステム投資を進めています。またサイバーセキュリティと事業継続性にも投資しており、外部ショック(例:Change Healthcareのサイバー事件)からの復旧支援として医療提供者向けの融資を行うなど運用面の強化も図っています。財務的には高格付け(ムーディーズA2、S&P A+等)を背景に、安定的な資本運用で技術投資と株主還元を両立させることを目指しています。