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Ulta Beauty, Inc.ULTA
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事業内容
Ulta Beauty, Inc.は米国最大の専門ビューティー小売業者で、化粧品や香水、肌や髪の手入れ用品に加え、店内のフルサービスサロンを一か所で揃えることを主力としています。全国に多くの実店舗を展開し、店舗販売とネット販売を組み合わせた買い物体験を提供しています。
同社の主要顧客は美容に関心の高い一般消費者で、幅広い年代と価格帯に対応しています。ポイント制の会員プログラムを通じた関係構築が収益の柱で、約4,460万のアクティブ会員からの購買が総売上の約95%を占め、年末のホリデー商戦や母の日・バレンタインが売上に大きく影響します。
事業は店舗販売、サロンサービス、ネット販売を一体化した単一の事業セグメントで運営しており、多くの店舗にフルサービスのサロンを備えています。同社は高級ブランドから手頃な商品まで幅広く取り扱い、店内体験と会員データを生かした品揃えやサービスで差別化を図っています。今後は店舗網の拡大やネット・アプリの強化、外部パートナーとの連携や国際展開を通じた成長を目指しています。
経営方針
同社は長期的に「収益性のある成長」と「美容分野での市場シェア拡大」を目指しています。具体的には、ロイヤルティ会員数を約4,460万人(アクティブ会員)から2028年に5,000万人へ拡大することを掲げ、店舗数は長期的に1,800店超を目標にしています。小売業特有の指標である既存店売上高(コンパラブルセールス)を重視し、売上成長と利益率の改善を両立させることで長期的な営業利益の拡大を図る方針です。
同社は品揃え、店舗体験、ロイヤルティ、アクセスの4つを重点領域として投資し、これが差別化の源泉になっています。プレミアムからマス、サロン製品まで幅広い商品を一か所で揃える「ワンストップ」型の品揃えと、ほぼ全店に設置したフルサービスのサロンや専門スタッフによる接客で顧客のリピートを高めています。財務面では株主還元も重視しており、2024年10月に上限30億ドルの自社株買い枠を承認し、直近年度で約248万9千株、約10.235億ドルを買い戻すなど資本効率の向上にも取り組んでいます(加えて借入枠として期限2029年の8億ドルのリボルビングファシリティを保有)。
新市場の開拓や事業拡大では、オムニチャネルの強化とパートナーシップを軸にしています。店舗増設に加え、ターゲット社との提携による出店や、メキシコや中東など国外展開の検討を進めており、より多様なチャネルで顧客接点を増やす計画です。また、受注から配送までの選択肢拡大やフルフィルメント機能の強化を推進しており、2025会計年度は新規・改装店舗、情報システム、サプライチェーン最適化を含む資本支出として最大5億ドルを見込んでいます。
技術革新については、基幹システムと顧客体験の両面でのモダナイゼーションを重視しています。最近ではERPの刷新、全店のPOS更新、デジタルストアの新アーキテクチャ移行、分析基盤の構築といったマルチイヤー投資を完了または推進しており、これらにより在庫管理や需要予測、個々の会員へのパーソナライズを強化しています。加えてサイバーセキュリティやデータ保護対応にも注力し、技術投資を通じて業務効率化と顧客エンゲージメントの向上を図っています。