TAKE TWO INTERACTIVE SOFTWARE INCTTWO

時価総額
$472.4億
PER
インタラクティブエンターテインメントの大手。人気フランチャイズとライブサービスや課金モデルを展開。2024年6月にGearboxを買収。従業員1万2,928人、北米49%・欧州34%・APAC17%で世界展開。

ランドスケープPowered by 会社四季報オンライン

企業概況
126文字)
業績概況
テーマ
1項目)
ブランド
2項目)
ライバル企業
2社)
同業種の日本企業
3社)

事業内容

TAKE-TWO INTERACTIVE SOFTWARE INCはコンソール、PC、モバイル向けにインタラクティブなエンターテインメントソフトを開発・販売する企業です。主力ブランドにはRockstar Gamesや2K、モバイル部門のZyngaがあり、『グランド・セフト・オート』『レッド・デッド・リデンプション』『NBA 2K』などの人気フランチャイズを有しています。

同社の顧客は主にゲームを購入・利用する消費者と、ソニーやマイクロソフト、任天堂といったプラットフォーム事業者、デジタル販売チャネルや大手小売、広告主です。収益はパッケージやダウンロード販売の初回売上に加え、ゲーム内の有料アイテムや追加コンテンツ、ライブサービス、モバイル広告といった継続課金が中心となっています。

事業は一つの報告セグメントとして運営し、世界各地に内製スタジオを持ってタイトルを開発しています。大作(AAA)タイトルの新作と続編で長期的な収益を狙う一方、無料プレイのモバイルタイトルや広告、ゲーム内課金によるリカーリング収入でポートフォリオを多様化しています。最近はGearboxなどの買収を通じて知的財産と開発力の強化にも注力しています。

経営方針

同社は売上規模の拡大と利益率の向上を両立することを目指しています。直近の連結売上高は2025会計年度で約56.3億ドルに達しており(米国約34.1億ドル、国際約22.3億ドル)、契約上未履行の業績義務に割り当てられた金額は約13.3億ドルで、そのうち約12.4億ドルを次の12か月で収益化する見込みです。コスト面では「2024プラン」による構造改革を進め、2025会計年度に約1.065億ドルの再編費用を計上して効率化を図ったほか、流動性確保のために2025年5月にリボルビング・クレジット枠を7.5億ドルから10億ドルに拡大するなど財務基盤の強化も実施しています。

重点投資分野は、自社保有の知的財産(IP)強化と既存フランチャイズの深化です。同社は主力ブランドであるRockstarのように「数は絞るが質と長寿命性を追求する」方針を取り、続編やブランド拡張、ゲーム内課金や追加コンテンツを通じた継続的収益化を重視しています。開発力への投資も鮮明で、同社グループの研究開発系人員は約1万名(うち製品開発に78%が従事)に上り、商品化判断のための投資審査プロセスを通じてタイトルごとの採算性を厳格に評価しています。2024年にはGearboxを約4.104億ドルで買収し、IPと人材を取り込むことで差別化を加速させています。

新市場の開拓ではアジア、中東、ラテンアメリカへの展開を明確に打ち出しています。特に中国市場ではTencentとの協業でNBA 2K OnlineやCivilization系タイトルを提供し、PCスポーツ系オンラインゲームで高い地位を築いている点を活用します。さらにモバイル領域では無料プレイ型タイトルへの広告導入や有料アイテムによる収益化でユーザー基盤を拡大する一方、買収や提携も成長の重要施策として位置付けており、将来の買収には株式発行や債務増加、のれん計上といったコストとリスクが伴うことも開示しています。

技術革新への取り組みとしては、クロスプラットフォーム開発とライブ運営能力の強化に注力しています。無形資産としての「開発済みゲーム技術」やブランド価値に対する投資を継続しており(連結の無形資産や、買収で取得した開発技術の評価など)、オンラインサービスや仮想通貨、広告技術を組み合わせた新たな収益モデルの検証を進めています。また、内部統制の有効性評価を実施しつつ、開発拠点を世界各地で運営することでローカル市場のニーズに対応する体制を整備しており、これらが今後の製品差別化と収益持続性の基盤になると同社は位置づけています。