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CONSTELLATION BRANDS, INC.STZ
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事業内容
Constellation Brands, Inc.は、ビール、ワイン、蒸留酒の製造・販売を主力とする国際的な飲料アルコール企業で、Modelo EspecialやCorona、Pacifico、Robert Mondaviなどの高付加価値ブランドを展開しています。米国を中心に事業を拡大しており、米国のビール市場では上位に位置付けられています。
同社は卸売ディストリビューター、小売店、飲食店などを主要顧客として商品を供給しており、販売は国内流通チャネルに加え直販(DTC)や国際市場も含みます。売上は上位顧客への依存度が高く、上位10社でおよそ60%を占める構造となっており、Reyes Beer DivisionやSouthern Glazer’sといった大手流通業者が重要な取引先です。
同社は事業を主にビール部門とワイン・スピリッツ部門で管理し、報告上は「ビール」「ワインとスピリッツ」「コーポレートおよびその他」のセグメントに分けています。ビールは高級輸入ブランドやメキシコ製品が中心で利益率重視の展開を進め、ワイン・スピリッツは高付加価値ブランドへ再編して直販や成長市場への投資を強めています。
経営方針
同社は業界を上回る長期的な株主総利回りを継続的に提供することを目指しています。そのために「売上成長・マージン拡大・キャッシュ創出」の長期財務モデルを掲げ、比較可能なネット・レバレッジや配当性向の目標達成を重視しています。資本配分は有利子負債の管理と並行して行われ、株主還元の一環としては2023年に最大20億ドルの自社株買い枠を設定し、さらに2025年には上限を40億ドルに拡大(有効期限は2028年2月29日)しています。
重点投資分野では、特にビール事業を成長の主軸に据えています。米国の高付加価値ビール市場でのリーダー維持と輸入高級ブランドの拡大を目的に、流通拡大や価格・パッケージ戦略の最適化、販売地域の優先順位付けを進めています。生産能力面でもモジュール式の増設を含む「メキシコ・ビール・プロジェクト」に対して、2026〜2028会計年度で合計約20億ドルの投資を見込むなど、需要増に対応する設備投資を計画しています。一方、ワイン・スピリッツ事業は高付加価値ブランドへ再編することでマージン改善を図り、2025年のワイン事業一部売却などでポートフォリオを引き締めています。
新市場や事業チャネルの開拓にも注力しています。同社はグローバルでのオムニチャネル競争力を高めることを目指しており、直接販売(DTC)やホスピタリティ向けチャネル、3層流通を含む電子商取引への進出を段階的に拡大しています。ブランド買収も成長戦略の一部で、例えば2024年に高級ワインブランドを約1億5,870万ドルで取得するなど、ターゲットを絞ったM&Aで製品ラインを強化しています。国内では主要ブランドの流通拡大をFY2026で計画しており、需要の取り込みと市場優位性の維持を図っています。
技術革新については、多年度にわたる「デジタル・ビジネス加速計画」を推進しており、同社はこれを通じてサプライチェーンの計画から物流、調達、収益管理(Revenue Growth Management)までをデジタル化することを目指しています。2025会計年度はエンドツーエンドの供給計画や物流、調達、収益管理に重点を置き、2026会計年度には消費者インサイトと分析を加える予定です。これらの投資はデータ基盤やシステムの強化と連動して運用効率や需要予測の精度を高め、ブランド成長とコスト効率の両立に寄与することを狙っています。